「会津山塩ラーメン」の深み

 どうでもいい話。4代前の母方の祖先が会津藩下級武士だったことはすでに何度か書いたが、東北ポンコツ車ジャーニーの最後にたまたま出席した中学校の同級会で謎に包まれた祖先の手掛かりをつかむことができた。
          鶴ヶ城① 
    戊辰戦争後150年(鶴ヶ城)

あまりに個人的なことで申し訳ないが、戊辰戦争で死んだとばかり思っていた赤羽彦作という4代前の祖先(火縄係だった)がその後も生きていて、西軍(官軍というのは誤り)との悲惨な戦いで野ざらしにされたままの多数の遺体を仲間とともに隠れるように埋葬していた、ということもわかった。霧に包まれた祖先の後ろ姿がちらと見えた気がした。西軍の賊軍追及は苛烈で、幼かった彦作の嫡男・文吾(長男?)は追及の手を何とか逃れて、その後、豪農だった阿部家に婿入りしていたこともわかった。それが3代前の祖先になる。

阿部文吾はその後、教育界から政治家へと転身する。いつかそのあまりに個人的なファミリーヒストリーも追いたいと思っている。どうでもいいと言いつつ書いてしまった。
          うえんで 
          うえんで食堂

さてさて、本題に移ろう。その会津藩御用達の「山塩」が復活され、それを会津ラーメンのメニューに加えた「うえんで食堂」を取り上げたい。会津若松市の南に位置する大戸町上三寄へポンコツ車を飛ばした。斜め向かいには会津ラーメンの老舗「牛乳屋食堂」がある。

喜多方ラーメンとよく似ているが、実は会津ラーメンの方が歴史が古いという説もある。「みちのくで一番古い中華そば 三角屋」がそのシンボル店だが、喜多方ラーメンの元祖「源来軒」よりも数年古く、創業が大正中期と言われる(諸説ある)。

「牛乳屋食堂」(創業昭和2年)も「うえんで食堂」もその流れの中で誕生している。どちらも今では人気の行列店だが、「うえんで食堂」の創業は昭和47年と比較的新しい。「うえんで」とは所在地の「上ノ台」がなまって「うえんで」になったそう。ちょっと笑える。
          うえんで① 
          会津山塩

午前11時と早めに到着したが、すでに駐車場はほぼ一杯だった。2年前にリニューアルしたので、建物は新しい。濃紅の暖簾と「会津山塩承認店」の木札。
          うえんで5 
       早くから混み合う
          うえんで② 
       会津山塩ラーメン

目的の「会津山塩ラーメン」(普通麺 税込み700円)を頼んだ。待ち時間は12~3分ほど。真っ白いラーメンどんぶりに黄金色の山塩スープが湯気を立ててやって来た。いい匂い。大きい煮豚チャーシューが一枚、濃い色のメンマ、鮮やかな青ネギという構成。その下に沈んでいる麺は普通麺だが、かなり太い平打ち縮れ麺で、喜多方ラーメンとよく似ているが微妙に違う。
          うえんで⑤ 
     ただの塩ラーメンではない
          うえんで④ 
          シンプルな深味

山塩スープの最初のアタックは旨みだった。あっさりしているようでコクが深い。海塩とひと味違う会津山塩は江戸時代、極秘に製造された山塩で、大塩温泉の太古の海水(源泉)を薪(まき)で煮詰めて作ったもの。あまり量が作れないそうで、それゆえに本物は貴重だと言われる。

国産豚のげんこつ、会津地鶏の鶏ガラ、煮干し、香味野菜を煮込んで取った出汁と合わせる。シンプルだが、手が込んだ味わい。
          うえんで⑥ 
          黄金スープ

今や醤油ベースの「中華そば」と並ぶ同店の人気メニューで、麺の美味さもかなりのものだと思う。縮れ具合が平均的な喜多方ラーメンよりあり、コシと歯ごたえが強め。もっちり感は思ったほどない。ちなみにもう一つの麺の種類、手打ち麺は「もっとぶっ太いです。かなりの太さなので、好き嫌いがあります」(女性スタッフ)。
          うえんで⑧ 
         麺の縮れとコシ
          うえんで11 
    喜多方ラーメンと比べたくなる
          うえんで⑦ 
        チャーシューと具

豚バラの煮豚チャーシューは柔らかい。青ネギとシャキッとしたメンマが効いている。常連客はこの店のもう一つの名物「焼き鳥」を頼む人が多い。不思議な組み合わせだが、これも会津流のようだ。
          うえんで4 
          会津ラーメン!

黄金のスープを一滴残らず飲み干す。祖先のことも3.11後のことも胃袋の中へと押し込む。その先の迷路へ。今年は戊辰戦争後150年になる。明治は会津にとっては「迷治」だったと思う。あるいは暗治。維新だなんてとんでもない。平成の次がどんな元号になるか、山塩を利かせて見て行きたい。なんてね。

本日の大金言。

喜多方ラーメンの方がメジャーで美味い店も多いが、会津ラーメンも食べてほしい。豚骨醤油スープが基本で、煮干しや魚介類、香味野菜など出汁の取り方は店によってそれぞれ。麺の太さ、味の濃さなど会津ラーメンの方がどちらかというと無骨だと思う。食べ比べるのも面白い。



                  うえんで12 


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涙の「巨大ホットサンド」

今回テーブルに載せるのは福島・いわき市で食べた巨大ホットサンド。これが驚き桃の木涙の木だった。

3.11後、いわき市には二度来ている。今回が三度目。安ホテルにチェックインし、駅周辺の美味い店を探すことにした。めひかりを食べようと目当ての縄のれんに行ってみたら、予約客で入れず。時計を見たら午後7時過ぎ。路地裏に入ったり、飲食街を上下したり、センサーをフル回転させて「手頃な店」を探したが、これはという店に出会わない。いわきの夜は復興需要で変わってしまったのか? あるいはセンサーが錆びてしまったのか?
          ブレイク 
          ようやく出会えた

歩き疲れたところで、よさそうな店構えの喫茶店が目に入った。老舗の匂い。フトコロ事情もあり、アルコール類はあきらめて、ここでサンドイッチでも食べようかと方針を切り替えた。

これが当たりだった。時間が7時半近くだったので、客は少ない。調べてみたら、地元では有名なコーヒーとサンドイッチの美味い店だった。その名も「BREAK(ブレイク)」。イッツ、ブレイクタイム。カウンター席とテーブル席がウッディーに広がっていた。コーヒーはサイフォンコーヒー。村民2号がいたら大喜びしそうな店。BGMがセリーヌ・ディオンというのが泣かせる。
          ブレイク2 
         名物喫茶店

デカ盛りの巨大ホットサンドがここの名物で、切り盛りしている女性店主はニッチェの江上を美人にしたような魅力的な雰囲気。男性スタッフも一人。いいコーヒーの香りが店内に流れている。
          ブレイク① 
      ハーフセットが狙い目

メニューから「グリルサンドセット(ホットサンド)」(税込み 850円)を頼もうと思ったが「ボリュームが凄いですよ。食パンだけで1.5斤あります。フツーのものの3倍はあるかな」とニッチェさんが教えてくれた。「高校生なら平気で食べる子もいますよ(笑)」とも。慌てて撤退。
          ブレイク3 
        これでハーフとは

すすめてくれたのが「ハーフセット」で、コーヒーとデザートが付いて840円(税込み)。当たりの予感。待てば海路の日和あり。待つこと約10分ほど。まずブレンドコーヒーが来て、それから主役のグリルサンドセット(ハーフ)がやって来た。
          ブレイク③ 
      パンだけで半斤以上

驚き桃の木。デカい! ホットサンドメーカーで圧縮して焼いているのに、その分厚さにため息が出かかった。耳付き。具は卵焼き、ハム、トマト、キュウリ。それもかなりのボリューム。
          ブレイク⑤ 
          どないでっか?
          ブレイク⑦ 
        卵焼きどっか
          ブレイク⑥ 
          トマトと具材

マヨネーズがたっぷり塗られていて、ガブリと行くと、パンの美味さと香ばしい焼き加減、それに具が絶妙に絡んできた。マスタードがあるともっといいと思うが、それはない。お願いすれば付けてくれたかもしれない。

東銀座のデカ盛りサンドの有名店「アメリカン」に勝るとも劣らない巨大サンドの名店を発見した気分。ハーフで食パン「半斤以上ある」そう。冗談みたいな世界。卵は関西型の玉子焼きで、トマトとキュウリの鮮度も旨みもレベルが高い。
          ブレイク⑧  
          ワンダー×2

サイフォンで淹れてくれたコーヒーの美味さも指摘しておきたい。デザートの自家製ゼリーも手抜きがない。これほどの喫茶店がいわきの駅前近くにあり、地元客に愛されていること。たまたまいたフィリピーナの3人組客と女性店主とやりとりもどこか微笑ましい。いい店、めっけの気分。

ニッチェさんによると、店はここで11年になるそう。お母さんの代から入れると、「41年になります」とか。創業は1977年。植田にももう一店舗あり、そちらにも巨大サンドイッチがあるそう。
          ブレイク4 
          絶妙な美味さ
          ブレイク10 
          冷たいデザート

3.11から1年半後、約6年前の夏、ポンコツ車でいわきを訪れたときのこと。駅のターミナルからぼんやり遠くを眺める町の消防団員らしきオッサンの後ろ姿にしばし目が釘付けになった。消防団の半纏を着込んだ長靴姿の小太りの背中。どこか何とも言えないやるせなさのようなものが漂っていた。その場所にも行ってみたが、オッサンの姿はもちろんない。
          いわき駅前① 
      オッサンの後姿はない

あれから6年の歳月が流れた。3.11からは7年4か月。巨大ホットサンドを食べながら、風化しそうな歳月を思い出そうとする。苦い涙のホットサンド、という言葉が浮かんだが、届かない。空も海も同じはずだが、届かない。隔靴掻痒のまま空になった皿をただ見つめるのだった(バッカじゃないの?)。

本日の大金言。

東銀座の「アメリカン」の創業は1982年。「ブレイク」の創業は1978年。巨大サンドイッチの歴史はどちらに軍配が上がるか? つい忘れがちだが、世界は東京が中心ではない。



                    ブレイク12

石巻魚市場の「三色丼」

 石巻には特別な思いがある。大震災の5か月後に見た現実の光景は未だに脳裏を離れない。写真を撮るつもりがあまりの惨状にシャッターが押せず、結局一枚も撮れずに終わった。カメラマン失格。二度目はその1年後。至るところに残る生々しい傷跡と新しいお墓の配列に頭が混乱した。記者失格。三度目はその4年後の2016年5月。復活したレストラン「豆の木」で伝説のカレーライスを食べながら、ご主人を亡くしたママさんといろいろな話をした。時に笑いながら。人間失格寸前。
          石巻漁港1 
          ウミネコの乱舞

その間も足を運んでいるので、今回が6回目の訪問となる。石巻漁港周辺で昼めしを取ることにした。ただ食べるだけが目的ではないが、漁港ということでつい期待が膨らんでいる。ところが食堂が見つからない。ウミネコの群れが曇り空を埋め尽くしている。魚のおこぼれを探しているようだ。ウミネコの気持ちがよくわかる。仕方なく漁港関係者を探して情報収集。

教えてもらったのが「斎太郎食堂(さいたろうしょくどう)」だった。
          斎太郎食堂1 
        ここ一軒だけ?

「漁港そばにはそこくらいしかないよ。去年仮設から移転してきて、新しくオープンしたんだ。昔より盛りが落ちたけどな(笑)」

3.11前は魚市場の食堂として、地元では有名な食堂だったようだ。
          斉太郎食堂① 
          前と後

新築された石巻水産総合振興センターの一階。「食堂」と赤い文字で大きく書かれたビルの右奥が「斎太郎食堂」で、午前6時半~午後は2時で店仕舞いする。入るとすぐ券売機があり、魚介類から定食、ラーメン類までメニューは幅広い。「海鮮丼」(税込み1500円)が名物のようだが、思ったほど安くないので、「本日の日替定食」(同 800円)の中から「三色丼」(ネギトロ、メカブ、釜揚げシラス)を選ぶことにした。
          斉太郎食堂② 
       三色丼に決めた
          斉太郎食堂③ 
          魚市場の食堂

午後1時過ぎで、出で立ちからお客のほとんどは漁港関係者。たまに観光客らしい姿も見える。ちょっとした大食堂。おばさんスタッフが「お茶はセルフサービスになってまーす」。待つこと10分ほど。お盆に乗った「三色丼」がやって来た。味噌汁、お新香、それに煮物の小鉢付き。
          斉太郎食堂⑤ 
          本日のランチ
          斉太郎食堂⑥ 
          ボリュームは?

これまであちこち魚市場などで食べてきた経験から言うと、いささかさびしい盛り。盛りがいいのは昔のことと思い直す。800円というのも期待する方がおかしいとも言える。
          斉太郎食堂⑦ 
      ワサビ醤油かける

だが、鮮度はさすがだった。ネギトロはビンチョウマグロのようで、盛りがいい。メカブもボリューム十分。釜揚げシラスがボリューム不足。下に刻み海苔。ワサビを醤油で溶いてから回しがけする。
          斉太郎食堂⑧ 
          釜揚げシラス
          斉太郎食堂1 
          鮮度がいい
          斉太郎食堂 
          イワシのつみれ

ご飯は温かく、酢飯ではない。宮城の米は美味い。どんどんかっ込む。やや甘めな味噌汁はイワシのつみれが潜んでいて、素朴な味わい。ある意味典型的な漁師料理で、これでボリュームがもっとあれば文句なしなんだがなあ。3.11前に出会いたかった、という思いがつい頭をかすめた。
          斉太郎食堂2 
          80%の満足
          斉太郎食堂⑨ 
          食べれる幸せ

「食べれるだけ幸せというもんだよ。あんた、勘違いしちゃダメよ」

おばさんスタッフがため息をついた村長を励ます(叱る?)ように言った。明るい。おばさんスタッフの人生を思う。3.11でどう生活が変わったのか、それを聞きたかったが、800円の三色丼を食べながら話す内容ではない。穴があったら入りたい。慌ててため息を丸めて飲み込んだ。丼ぶりの底へ海猫はぐれたる

本日の大金言

3.11からはや7年4か月。熊本地震、西日本の豪雨・・・大自然の仕打ちは人知を超える。忘れてしまっていいもの、忘れたくなるもの、忘れてはいけないもの。地球だって丼ぶりと言えないこともないぞ。丼ぶり感情。



                  斉太郎食堂13 

「なみえ焼きそば」復活の味

本物の浪江焼きそばを食べたい。

約2年ぶりに東北の傷跡へ。いわき市からポンコツ車で再開通した国道6号線を北上し、途中寄り道をしながら石巻まで。これまで行きたくても近づけなかった場所でもある。極楽とんぼによる鎮魂の細道・・・などと独りよがりな理屈を付けて。
          国道6号線① 
       国道6号線を走る

とはいえテーマが重すぎる。そこで感じたことは整理するにはまだまだ時間がかかると思う。むろん目的はそれだけではない。幻の江戸羊羹をめぐる道行という側面もある。その成果はおいおい書くとして。

本物の浪江焼きそばを何としても食べたい。これまで福島支援のイベントなどでは何度か食べたことがあるが、正直に言うと味は今一つだった。「本物はこんなもんでねー」という浪江出身のおばはんの言葉を信じて、二本松まで足を延ばすことにした。ここに浪江焼きそばのシンボル店「杉乃家(すぎのや)」が新たな旗を立てているというのである。

3.11後、浪江町は苦難の歴史をたどる。昨年3月、全域避難指示は一部で解除されたものの帰還困難区域が多く残っている。つい先月には浪江町の復興に向けて陣頭指揮を執っていた馬場有(たもつ)町長が69歳で亡くなられている。言葉がない。
          杉乃家11  
        忘れない(二本松で)

「杉乃家」は3.11後の浪江町の避難先だった二本松市で再スタートを切る。その味が消えることへのファンの強い後押しがあったという声も聞いた。再開したのは2011年7月。3.11から約4か月後のこと。同じ味を出すのに様々な苦労があったようだ。

何としてもその本物の味を確かめたい。二本松駅からすぐのところ、「市民交流センター」に「なみえ焼そば」の幟(のぼり)が見えた。午後1時過ぎ。
          杉乃家 
          伝説の店

「そば うどん」の白い暖簾が下がっていて、店内には3人ほどのお客さん。2人がけのテーブルが5つ、8人がけが一つ。感じのいい女性スタッフが一人、左奥が厨房になっていて、そこに店主と女将さんらしき女性。中華フライパンを操る音が心地いい。
          杉乃家7 
          期待が高まる
          杉乃家1 
       ようやく出会えた

メニューから最も定番の「なみえ焼きそば」(税込み 並盛650円)を選んだ。待つこと10分ほど。浪江の名産「大堀相馬焼」の深皿に見事な極太麵の焼きそばが山になっていた。焼うどんかと思えるようなぶっとい麺、凛としたモヤシ、上質の豚バラ肉。それらがオリジナルソースの魔法(?)で、独特の世界を作っていた。
          杉乃家② 
          独特の極太麺
          杉乃家④ 
          本物だっぺ
          杉乃家③ 
          皿もお見事

「食べ方があるんです。最初にそのまま味わっていただいて、半分食べたら、にんにく唐辛子をかけて食べてください。二つの味が楽しめますよ」(女性スタッフ)

極太麵はコシともっちり感がただの焼きそばとはまるで違った。その歯ごたえ。やや甘めのソースは数種類をブレンドした店独自のもので、モヤシの量も焼きそばと同じくらいある。それがシャキッとしていて、全体のバランスを邪魔しない。
          杉乃家⑧ 
       焼そばとは思えない
          杉乃家⑦ 
        豚バラ肉の上質

豚バラ肉は大きめのものが5~6枚。柔らかな美味。食べ始めると箸が止まらなくなった。一見濃厚な味に見えるが、それ以上に旨味がじわじわと波のように来る感じ。本来の浪江・・・。
          杉乃家⑨ 
        天国まで百マイル

にんにく唐辛子をパラパラとかける。浪江焼きそばの元祖「縄のれん」が考案した香辛料で、「杉乃家」もそれを踏襲している。にんにくの濃厚と唐辛子のピリ辛が別の魔法をかけ始める。口の中いっぱいに1+1=3の世界が広がる。絶妙としか表現のしようがない。
          杉乃家10 
          にんにく唐辛子

並みでこれだけのボリュームに満足感が広がる。たかが焼きそば、されど焼きそば。

「浪江のときはもっと麺も太かったんですよ。全部手打ちでした。今は打ち場がないので、製麺所に特別に作ってもらってます。浪江のときとほとんど同じ味わいになっています」(女性スタッフ)
          杉乃家5 
          焼きそばの王者?

本物の浪江焼きそばが二本松で再スタートを切っている。浪江町への思いは極楽とんぼなどの及ぶところではない。口中に残るオリジナルソースとにんにく唐辛子の余韻はしばらくの間消えそうもなかった。

本日の大金言。

これまで東北の焼きそばを何度か食べてきた。横手焼きそば、石巻焼きそばも食べた。個人的な感想では浪江焼きそばの存在感が一頭抜けていると思う。とにかく本物を食べてみてほしい。


                   杉乃家6 

W杯無念で「ゲソ天立ち食い」

W杯は予想外のコロンビア撃破で始まり、予想をはるかに超える決勝トーナメント進出となり、土壇場でベルギー戦敗北となった。だが、西野ジャパンの戦いぶりは歴代ジャパンの中でも「最高」の形を見せてくれたと思う。いくつかの疑問点はあるものの、その闘う姿勢を称賛したい。この結末にケチを付ける資格のある人は多分、二代目予想タコ君とオシムくらいだろう。そのオシムも西野ジャパンの戦い方を支持している。昨日のことなのに、もう遠い昔の出来事のように思えるのはなぜか?
          一由そば 
          W杯は終わらない

明け方までテレビの前にかじりついていたので、数時間ほど浅く眠ってから、兜町クラブへ。朝めしを食っていなかったので、少し回り道をして、JR日暮里駅で途中下車した。目的は24時間休みなしの立食いそば屋「一由(いちよし)そば」。日本惜敗の余韻をしっかり冷ます必要がある。こういう時こそB級グルメの原点「立ち食いそば」に立ち返る必要がある。足元から再スタートする。
          一由そば14 
         これぞ立食いそば

「一由そば」は「早い、安い、うまい」の原点を休むことなく24時間追求している立食いそば屋さん。今では立食いそば界のレジェンドと称える人も多い。

午前11時過ぎに到着。下町感、外観の敷居の低さ、入り口周辺に置かれた自転車・・・絵にかいたような、雑然とした昭和の立食いそば屋そのもので、お客のほとんどは立ったまま食べている。創業は平成20年(2008年)だが、店主はあの「六文そば」で35年働き、日暮里の地で初めて「一由そば」の暖簾を下げた。筋金入りの立食いそば屋なのである。揚げ置きだが、天ぷらの数はレギュラー、サブ組含めて優に20種類はある。そのどれもがデカい。
          一由そば③ 
          天ぷらの一部
          一由そば3 
       見てるだけで幸せ

券売機などはない。店主を含めて男3人、女性2人が忙しく立ち働いている。ここに来たら、「ゲソ天」(税込み 110円)は外せない。「かけそば」(同 250円)の冷やを頼んで、ゲソ天とショウガ天(同 100円)を乗せてもらった。ここまで9.35秒(ベルギーの逆襲3点目に要した時間)とほぼ同じスピード感。
          一由そば④ 
    ベルギー並みカウンター攻撃
          一由そば⑤ 
       〆て460円なり

鮮度のいい刻みネギとワサビは盛り放題で、このあたりも並の立食いそば屋とは違う。けだるい余韻を断ち切るように、ゲソ天をガブリと行く。ゲソがぼこぼこ入っていて、しかもコロモが固い。洗練のかけらもないが、それがあまりに素朴である種の感動を覚えるほど。
          一由そば⑦ 
          コーナーキック
          一由そば12 
         ゲソ天、すげえ
          一由そば10 
          つゆとソバ
          一由そば⑧ 
        レッドカード?

紅ショウガ天は想像以上。紅ショウガがそのままムニュッとした分厚いコロモに練り込まれていて、好みにもよるが、お世辞にも美味いとは言えない。なす天にすればよかった、と思わず後悔したほど。

黒々とした冷たいツユは醤油をそのまますすっているようで、出汁感は感じない。麺は太めでごわごわ。その歯ごたえは悪くない。そばの風味。味わいうんぬんを超越した、立食いそば原点の世界を見た思い。
          一由そば11 
          そばの存在感

これは美味いとかマズイとか言ってはいけない極北の立食いそばだと思う。ベルギーに敗れたくらいで、めげるのがバカバカしくなるほどの強烈なシュートを食らってしまった気分。西野ジャパンの終戦後の選手の表情を思いながら、自分の足元を見る。まだまだ甘い。ここから再スタートを切れるか? 炎天の老犬影となる舌赤き

本日の大金言。

迷った時はやっぱり立ち食いそばだね。それも飛び切りB級の立食いそば屋。早くも西野監督解任の動きが出始めているが、提燈持ちのスポーツ記者はどこを見ている? スシローみたいなやつはどこにでもいるもんだ(笑)。


                 一由そば4 



プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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