奥会津のそばの奥は深すぎる

6月6日が「ムムの日」であることを知ってる人はほとんどいない。村長が作った日だからのう。自分の足元をムムとつぶやいて、じっくり見つめ直す日。特に福島の原発事故以来、日本はどこか狂っとる。だから、ムムの日が大事なんじゃよ。

で、その日にふさわしい蕎麦屋を発見してしまった。加須はうどんばかりではない。とっかかりは村民、いや村犬のチャイ君が聞きつけてきた情報である。
はあはあベロで「村長、いい蕎麦屋がありますワン」
「ふむふむ」とワシ。
「藤の花でも少々知られている騎西町にある山福という店ですワン」

        加須・山福外観
 

で、行ってみた。玉敷神社近くの住宅街の一角。純手打ち「山福」という旗がはためいている。入ると、畳敷きの和室に見事な1枚板の和テーブルが4つ。こじんまりと清楚な風情。玄そばは奥会津矢の原高原の霧下蕎麦を使っているとか。

それを自家製粉石臼で何度も引いているというかなりのこだわりよう。
で、だ。金欠病の村長はメニューの中から、財布と満足度をあれこれ勘案して、野菜天ぷらセット1000円を頼んだ。
まず、そば。二八そばである。つゆに付けずにひと口。むむむ。いいそばの条件である香りとシャキッとしたのど越しが口中に涼風を運んできた。掛け値なくうまい。だし汁も甘くもなく辛くもなくまろやか。

「そばは一番粉だけを使ってるんですよ」と女店主。「塩で食べてもうまいですよ」

水は奥会津まで行って天然水を汲んでくるとか。さり気なくこだわりを話す。

他にメニューは盛りそば1枚700円。きのこ汁セット950円など。加須だけにうどんもある。
奥会津のそばを看板にしているだけに、季節限定の山菜やきのこ類の天ぷら、小どんぶりもある。
こんな目立たない場所にこんないい蕎麦屋があるとは、正直仰天だ。日本の食職人はまだちゃんと生きている。

そう確信して、村長はよろよろと山福を後にしたのだった。

        加須・山福野菜天もり
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福中の「なすいためうどん」は訳ありの熟女

B級グルメの村長が「上を向いて歩こう」を口ずさみながら今回ワラジを脱いだのは、北埼玉のうどんの街・加須市内にある「福中」である。

福中 店舗


不動ヶ岡不動尊から旧図書館の方へぶらりと歩いて5分ほど、車一台がやっと通れるくらいの細い横道に入ると、左手の奥まったところに紺地に白抜きで「手打ちうどん 福中」と暖簾が下がっている。

加須市には「手打ちうどん会」という親睦団体があって24店ほどが加盟している。「久下屋脩兵衛」「子亀」など比較的有名店が加盟しているが、なぜか「福中」は加盟していない。
ところが、である。地元のうどん好きにこの「福中」が人気なのである

「なんつっても福中だっぺよー。
50年くらいの歴史しかないがよー、とにかくうめえんだ。土日なんか入れなくなることも多いよ。だまされたと思って、なすいためうどんを食ってみなよ」。
で、中に入ると、建て替えたのか、店内はこぎれいである。メニューは至ってシンプル。「うどん500円」「大盛り+100円」などと何品か書いてあるだけ「なすいためうどん 650円」を注文することに。

待つこと10分ほど。出てきたのはどんぶり二つ。ひとつはもりうどん、もう一つには温かいナスいため汁」が7、8分目くらいどーんとはいっている。無神経なくらい豪快である。
麺は太くて腰の強い加須うどんと比較すると、細身でつるっとしていて、ノドごしが実にいい。例えて言うと、訳ありの熟女と田舎家でしっぽり濡れているような気分。汁はダシがよく効いていてかなり甘めで、しかもコクがある。確かにこの味加減は病み付きになる。この甘めが合わない人もいるかもしれない。しかし、村長ははまってしまった。ダシ汁をついつい完飲みしてしまった。へそのあたりを中心に満足感がじんわりと広がる。

お代を払って外に出て、56歩歩いて振り返ると、暖簾の福中が「めでたさも 中くらいかな おらが春」とささやいているようだった。また、上がらせてもらうぜよ。

加須・福中うどん

喜多方ラーメンの底力の秘密

喜多方ラーメンについてさらにレポートしよう。この醤油ベースの素朴なラーメンがなぜおいしいか? 今風のコッテリでも背脂ギトギトでもない。


「やっぱり水だよ。喜多方は水道水ではなく自然の地下水を使っているんです。東京にも進出している坂内でも同じ材料を使っているのに、喜多方で食べると一味違う。喜多方で食べるとおいしさが違う。水が違うんですよ」

ウマズイめんくい村のご意見番・文吾ジイは鼻をひくひくさせて、こう断言する。

さらに、もう一つの隠し味についてもこう講釈を垂れた。鼻毛が2、3本はみ出ている。


醤油だよ。喜多方は江戸の昔から商業が盛んで、会津食文化の一端を担ってきた。いい酒蔵が多いし、醤油屋も江戸中期からの老舗もあり、これがまたいいんだよ。喜多方ラーメンのスープが旨いのもこの醤油の隠れた実力が欠かせない


例えば、「若喜」。喜多方に行くとメーンストリートに見事な蔵造りの建物が建っている。江戸中期から醤油一筋の老舗中の老舗だ。添加物などは使わず、会津産の大豆と自然塩などの素材を土蔵の中でじっくり醸造する。

値段は少々高いが、利き醤油をすると、その何とも言えない旨味に舌鼓を打ちたくなる。
あえていうと、こうした長い歴史と食文化が喜多方ラーメンの底力を支えている。

「そのあたりが今風ラーメンとは一味違うところなんだよ」と文吾ジイ。ドヤ顔というよりドウダ顔の講釈がちょいと鼻につく。その鼻毛、どうにかなりませんか? クヤジイけど、一朝一夕に五臓六腑から「うまい」としみじみ言えるラーメンなど誕生しないのかもしれない。たかがラーメン、されどラーメンてか。


                kitakata-syouyu.jpg 

すいとんは麺類か?

すごいぞ、今回は久喜の埼玉B級グルメ祭りに行ってきた。そこで見つけたのが「すいとん」である。「ウマズイめんくい村」の村長としては、避けて通れない難題にぶち当たってしまった。飯能市が3年前からB級グルメとして編み出した新しい感覚の「すいとん」だ。
60代以上にとってはすいとんは貧しい時代のシンボリックな主食だろう。ところが最近ではヘルシーでおいしい見た目もきれいなメニューとなっている。まるでうどんやラーメンのようで、バリエーションも豊かになってきている。
村長は困った。すいとんは麺なのか麺でないのか、すいとん自身に答えてほしいくらいだ。
しかし、蕎麦がきが麺類だとしたら、すいとんも麺類に入れてもいいんじゃないの? そう主張するのは「サンショウウオ」君だ。サンショウウオ君自身が同じような悩みでバッシングを受けた歴史があるからだ。
すいとんが麺類なら、肉まんや餡まんだって麺類になってしまうよ。アンパンマン君がそう言いだした。
うーん、困った。ぼちぼち軍配を上げてしまおう。ポイントは醤油仕立てのスープ汁だ
麺類に入れてもいいんじゃないか? 麺類の世界を広げるというのもこのブログの狙いの一つだ。
飯能のすいとんはえび、肉、チーズ、野菜なども練り込んでいて「むむむ」と唸りたくなるいい味だった。スープ汁もダシがよく効いていてまるでいいうどんに出会ったようだしかも代金も本日は300円なり。名誉村民の「先日美女」と二人、「うまいねえ」「極楽極楽」などとニンマリしたのだった。  

すいとんB級
                                      久喜 B級グルメ

最近のラーメンは変だ!

最近のラーメンは変だ、そう言ってしまおう。グルメ雑誌や「うまいラーメン屋」などと称するメディアで取り上げられるのは、なぜか今風の黒いお揃いのシャツを着て、なぜかバンダナや手ぬぐい、あるいはキャップをかぶったイケメン君(どうしたわけか髭も必須アイテム)が、2~3人くらいで忙しく働いている。


BGMはなぜかジャズが流れている。どこかニューヨークにでもいるような錯覚を起こしたくなるインテリアと環境。そして、ダシは魚介系とか獣系とかと称して脂ギトギトでこってり。麺も太麺、ラードをいっぱい浮かばせて、仕上げに背脂をどっと入れている。化学調味料もいっぱい使っている。もちろん、すべての店がそうだと言っているわけではない。

さて、赤羽彦作村長は必要以上に脂と化学調味料を使うラーメンのことを「あぶラーメン」と命名することにしよう。もちろん「あぶラーメン」があってもいいし、村長も時々食べたくもなる。そのうえでささやかに声を上げたい。大手メディアの取り上げ方も含めて、「ちょっと行きすぎじゃないのか? そりゃないぜよ」と。

見るからにカロリーが軽く1000キロカロリーは行きそうなくらいの圧巻である。
コレステロールや中性脂肪の多い人には、毒である。「そんな人、相手にしてませんよ。うちはうまいラーメン、病み付きになるラーメンで商売してるんだから」という店主の反応も大体似通っている。

「ラーメンはアートなんですよ」などというラーメン評論家までいる。
ラーメンがここまで到達したことはめでたいことかもしれない。しかし、ラーメンが100円の時代から愛食している赤羽彦作村長としては、どこか違うんじゃないか? ついつい違和感を感じてしまう。

個性的と言いながら、実際のところは非個性なのではないのか。
いつからラーメン屋がこんな似たり寄ったりの今風になっちゃったんだ? しかも一杯の値段が高くなってきていることも気になる。 650円~1000円くらいで、ラーメンは今や高級食になりつつある。ビンボーな村長としてはこれは悲しい。 


まるでAKBだよ。メディアのお囃子に乗って終わりのない踊りを踊る。合言葉は流行を追え。

本物は外側にあるのではない。内側からにじみ出てくるものなんだと思う。今はラーメンの異常ブームがまだ続いている状況。時間がかかるのはわかっている。

玉石混交の中から、きっといいラーメン職人が出てくると思う。内側から出てくる本物の個性的なラーメン屋の出現を待っている。赤信号みんなで渡れば怖くない、じゃなくて、信号のないところを独りで切りひらく。

野球でいうと、野茂とかイチローとかそんなラーメン屋が必ず出てくるはずだ。




下の写真はあの喜多方ラーメンである。ここにはラーメンの原点があるような気がする。「今風」「背脂ギトギト」もない。そんなものがなくても旨いものはうまい! 値段もおしんこ付きで500円だった。村長は歌の世界はまだしもラーメンの世界にAKBはこんなにいっぱいはいらないと思う。



で、ささやかな宣言。「ウマズイめんくい村」通信はメディアに対しても「そりゃ変だよ」と言っちゃうことにする。(拍手、爆笑)。



       喜多方ラーメン
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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