さきたま古墳みたいな巨大バーガー

 埼玉という地名の発祥ともなった行田市のさきたま古墳群。紅葉が見ごろなので、ウマズイめんくい村のポンコツ公用車をぷかぷか飛ばして、昼過ぎに到着。日本最大の円墳「丸墓山古墳」に上った。ここから眺める景色は絶景で、八つの前方後円墳と黄と赤に色づく落葉樹が古代のロマンをかき立てる。行田の市街地も見渡せる。冷たい風が心地いい。

          さきたま古墳①  
          丸墓山古墳

「紅葉もいいけど、お腹、すいたわ」
「そう来ると思った。この近くに、埼玉では珍しい本格的なハンバーガーのカフェがある。そこで昼飯にしよう」
「北埼玉でハンバーガー。コーヒーも飲めるし、村長にしては気が利いてる」

          イージーランド① 
          イージーではありません

県道66号佐間交差点近くにその本格的なハンバーガーを食べさせてくれる店がある。「カフェ イージーランド」。イージーな名前が気に入った。外観はアメリカ西海岸風。ちょっと浮いてる感じがしないでもない。だが、店内はウッディな造りで、高いカウンター席とこげ茶の皮張りのソファ席が三つほど。BGMはデキシーランドジャズ。イケメンのスタッフが2人。クールだ。

          イージーランド15  
          1000円以上の世界

ソファ席にゆったりと座って、メニューを見る。安くない。あぶら汗が一滴。チェダーチーズバーガー1150円、チリバーガー1200円、ダブルバーガー1350円・・・。村長はポーカーフェイスで、隅っこに目をやった。最も安くて最も定番の「ハンバーガー」(1050円)を選んだ。フレンチフライと紅茶(Aセット プラス250円)を付けてもらう。村民2号は「アボカドバーガー」(1150円)を注文。もちろん、コーヒー(Aセット プラス250円)も。

         イージーランド③ 
         絶景の世界
          イージーランド⑤ 
         本物の世界

カウンターの奥が厨房のようで、鉄板でバーガーの肉を焼く音といい匂いが漂ってきた。10分ほどで、「ハンバーガー」がやってきた。大皿に乗った巨大で見事なバーガーだった。バンズは粗挽きの全粒パンで、その下の肉はつなぎを使わない牛肉100%、国産ではなくアメリカ産ビーフだそう。肉汁がじゅわりとこぼれ落ちそうだった。デカい。すぐ下に輪切りのタマネギ、さらにトマトとレタスという全6階建ての構成。北千住で何度か賞味した絶品バーガーと見た目はそん色ない。

         イージーランド⑥ 
         圧巻のビーフ
         イージーランド⑨ 
         マスタードも付けてみる

専用の紙袋に入れて、ギュッと潰してから食べるのが正しい食べ方。その間、肉汁と自家製ソースが滴り続けている。ガブっとかぶりつく。バンズの柔らかさとほんのりとした甘み、そのすぐ後から、粗挽き肉の圧倒的なジューシーが押し寄せてきた。塩と黒コショウだけの味付けが肉の旨味を引きたてている。タマネギの甘みとトマトとレタスの中和感がいいバランスを作っている。

         イージーランド11 
         アーユーバーガー?

「旨いわ。肉とパンがとてもいい。でも、アボカドでなくチーズにすればよかったわ。私にはアボカドはちょっと邪魔。女性人気ナンバーワンらしいけど」
「村長の方が正解だった。トマトケチャップとマスタードを付けたけど、これは付けなくても旨い。北埼玉でこれだけのバーガーが味わえるとはね。まるで丸墓山古墳みたいな圧倒感(笑)」
「フレンチフライが少ない」
「あえて言うと、もう少し安くしてほしい。基本のハンバーガーはせめて800円前後にしてほしい。いい店だけに、何とかならないものか」
「ハードルを高くするのも店のポリシーではあるのよ。丸墓山古墳だって昇るの大変だったでしょ?」
「ロマンと現実。村長と村民2号・・・」
鉄剣が飛んできそうだった。

本日の大金言。

いいものはお金がかかる。ギリギリのラインをどこに設定するか、B級グルメ道もまた厳しい。





                      イージーランド12 
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詩人若松丈太郎と蔵王あんみつ

 詩人・若松丈太郎とアサー・ビナードの冒頭対談が聴きたかったので、日本ペンクラブ主催「ペンの日」に出かけることにした。若松丈太郎は一般的に知名度は低いが、福島第一原発事故を予言した詩人として、知る人ぞ知る存在。福島県南相馬市在住で、現在78歳になる。原発事故を「核災(かくさい)」と呼び、自分を「奥州人」と規定し、福島原発を鋭い視点から見続けている詩人である。1992年に書かれた「みなみ風吹く日」や「悲しみの土地」「神隠しされた街」など、その深い洞察力と怒りと悲しみに胸を打たれる。メディアが何故この詩人をあまり取り上げないのか、不思議だ。

        有楽町 
        有楽町で逢える?

と書いたところで、ウマズイめんくい村の本題に入らなければいけない。その冒頭対談を聴き終えて、その後のパーティーを途中で抜け出した彦作村長は、その足で、有楽町駅前のイトシアビル1Fにある「甘味処 おかめ」をのぞいた。「おかめ」はすぐ近くの東京交通会館地下にもあり、有楽町界隈では有名な老舗甘味処。「おはぎ」が有名だが、彦作村長の目的は「蔵王あんみつ」である。普段使わない頭を使うと、途端に甘いもの、とくにあんこ類を無性に食べたくなる。ほとんどビョーキである。

        おかめ 
        甘味処おかめ(イトシアビル店)
        おかめ② 
        甘い誘惑

午後7時を回っているのに、店内は賑わっていた。テーブルは2人掛けが10個ほどと大きなテーブルが二つ。ほとんどが女性客で、世代はまちまち。彦作村長は大きなテーブルに案内され、息もつかせぬ早業で(あまり自慢にならない)、「蔵王あんみつ」(730円)を注文した。10分も待たずに、陶器の器に入った「蔵王あんみつ」が目の前に置かれた。おおおっ。

        おかめ③ 
        蔵王あんみつ!

蔵王のようなソフトクリームがそびえ立ち、そのふもとには大正金時豆が赤茶色いオアシスを作っていた。谷間にはきれいな宝石のような寒天がのぞいていた。豆かんのお姿も。小豆ではなく金時豆というのは珍しい。村長は黒蜜をかけて、まずはソフトクリームを賞味。ジャージー牛乳のようなさわやかなコクのあるのソフトで、那須高原のソフトクリームのような風味。悪くない。

        おかめ④ 
        ぎょぎょぎょ
        おかめ⑤ 
        幸せは天からやってくる
        おかめ⑦ 
        大正金時豆あん

次に村長の手は大正金時豆ワールドに向かっていた。ゴロッとした豆は甘さが控えめで柔らかく、こしあんの絶妙な海の中で、あずきとは違うまったりとした味わいを作りだしていた。村長はこのこしあんに注目した。店の人に聞いても「あまり教えられません」と特定秘密保護の壁にぶち当たってしまったが、どうやら小豆ではなく大正金時豆のこしあんで、しかも二度ごししているようだ。そのこだわりで生まれた雑味のないきれいなこしあん。絶品だと思う。

               おかめ⑨ 
        寒天と豆かんさま

寒天は砂糖を加えていないようで、ピュアな食感。豆かんはさほど特徴はなく小さめ。あんと寒天を一緒に食べると、東北の春の自然が脳内に広がってくる。ソフトクリームも加えて、目をつむる。福島第一原発事故以前の清らかな大自然がさらに広がってくる。3.11後、その自然は福島から奪われた。福島に日本が重なってくる。村長はきれいに平らげた後、チクリと胸が痛んだ。


本日の大金言。

知らず知らずのうちに、自分の足元がメルトダウンしているかもしれない。何ができるか何ができないか。


 

                      おかめ10 

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「自家製神南カリーパン」の凄味

 最近カレーパンづいている彦作村長だが、渋谷・文化村をのぞいた後に通りをブラブラしていると、「自家製 神南カリーパン」と書かれた黄色い幟(のぼり)が目に飛び込んできた。入り口が今風のテイクアウトになっていて、そこにふっくらとしたキツネ色のカレーパンが並んでいた。「神南カリー 渋谷文化村通り店」。奥はビストロ風の簡素なテーブル席で、じっくり煮込んだ無添加カレーを出す店として、カレーファンの間でも評価の高いカレー専門店だった。

         神南カレー④ 
         地味系の旗
                神南カレー② 
           奥の深い店

神南カリーパンは2種類。辛口の「ホット」(200円)と甘口の「マイルド」(200円)。村長はそれぞれ2個づつ買ってまずは最初の1個を近くのカフェで賞味することにした。残りはウマズイめんくい村に持ち帰りすることにした。驚くべきカレーパンだった。フツーのものより大きめの楕円形。それが中に空気でも入っているのではないかと思うほど、ふっくらと揚げられていた。

         神南カレー⑧ 
         なんというお姿

見た目は軽井沢の幻のカレーパン「三笠ホテルのカレーパン」と似ていた。だが、そのカレーパンは実際に食べたら、中身も幻?だった。具のあまりの少なさにがっかりした。1個350円という価格設定にも食べ終わってから、ふつふつと怒りがわいた。その経験があったので、「神南カリーパン」にも警戒感を緩めない。

         神南カレー⑤ 
         手前がホット、向こう側がマイルド

だが、辛口の「ホット」を割った瞬間、その懸念は吹っ飛んだ。具がぎっしりと詰まっていて、カレーのスパイシーないい匂いが立ち上がってきた。うーむ。自家製パンは表面がサクサクカリカリと揚げられていて、噛むともっちり感にあふれていた。具はサイの目切りのじゃがいも、チキン、タマネギがじっくりと煮込まれたことを示す濃い飴色で、コクと辛さがジュワジュワと口内に広がった。旨い。だが、辛さは思ったほどではない。

         神南カレー③ 
         辛口やでェ~
         神南カレー④ 
         ただ者ではない?
         神南カレー② 
         こちらはマイルド

彦作村長がこれまで食べたカレーパンはどこかに空洞があり、それはそれでありだが、この「神南カリーパン」は空洞と言えるものが極めて少ない。すご腕のカレーパン。後で電話して取材してみると、こだわりが半端ではなかった。パンは天然酵母の自家製で、カレーのルーは日本人が慣れ親しんだ味に数十種類のスパイスと漢方素材を加えて、じっくり煮込んでいるという。ヘルシーなカレーパン。

無添加ゆえに全体としてやさしい味になっている。刺激を求める人には物足りないかもしれないが、志の高さを感じさせる。悲しいことに渋谷本店が閉店して、現在は文化村通り店と中野店だけになってしまったという。何ということだ。この絶妙カレーパンを幻にしてはいけない。彦作村長は遠いウマズイめんくい村から、ほとんど頼りにならないエールを送るのだった。


本日の大金言。

いい仕事を見分けることは案外、難しい。本物はメディアではなく自分の足元にあるかもしれない。旨さを感じる舌と想像力。たかがカレーパン、されどカレーパン。



                     渋谷① 

デパ地下でパウンドケーキの美魔女

 デパ地下はスイーツの宝庫。歩いているだけで幸せになってくる。彦作村長は久しぶりに東京・渋谷の東急百貨店本店デパ地下をウロウロした。早くもクリスマスムードで、各店がしのぎを削っていた。村長のセンサーがキュンと反応した。「パウンドケーキ栗 1本1300円 鎌倉歐林洞(かまくらおうりんどう)」と書かれていた。ショーケースには美味そうなパウンドケーキが8種類ほど微笑みかけていた。

          歐林堂① 
          デパ地下の誘惑

鎌倉歐林洞は、本店が鎌倉にあり、そのカフェにはユーミンも来るという。創業して20年ほどと歴史は浅いが、銀座松屋など都内のデパ地下にも出店するなど、今や知る人ぞ知る大人のスイーツの名店になっている。パウンドケーキは歐林洞の目玉スイーツである。「オレンジ」「ガナッシュショコラ」が特に人気のようだが、村長は「栗」に惹かれた。見事な栗とパウンドケーキの熟成感。この季節限定というのも気に入った。

          歐林堂② 
          おいでやす

ウマズイめんくい村に持ち帰って、きれいなネイビーブルーの包装紙を解いて、ノーブルな箱を開けると、栗のパウンドケーキが現れた。この一連の作業のときめき感は、初めて年上の女性とデートした遠い昔を思い起こさせる。美魔女のようなボディー。大きな栗とどっしりとしたパウンドケーキの完熟感に思わず見入ってしまった。エロティックなパウンドケーキ!子どもは近づいてはいけない。

          歐林堂① 
          この中に・・・
          歐林堂② 
          これがある

村民2号も「美味そうねえ」と身を乗り出してきた。物差しで測ってみたら長さは150ミリ、幅は58ミリ、高さは50ミリ。栗は国産のものを使用し、それがゴロッと入っていたり、砕かれていたり。一つの小宇宙を作っていた。 

          歐林堂⑤ 
          焦ってはいけない

コーヒーを入れてから、ナイフで切る。それを口に入れる。蜜煮した栗とマロンクリームを練り込んだパウンドケーキはしっとり感が際立っていた。ほどよい甘み。パウンドケーキはパサパサ感が付き物だが、明らかに違う食感。かすかにアーモンドとリキュールの匂い。

         歐林堂⑧ 
         重厚なしっとり感
         歐林堂⑦ 
         おぬしも?

「これはしっとりとした大人の味ね。このずっしり感と口の中でとろけるような感じかいいわ。こんなパウンドケーキは初めてだわ。コーヒーより紅茶のほうが合う」
「最近しっとり感がなくなってきたから、より美味く感じるんじゃないか?」
「誰に言ってるのよ。ぎっくり腰の村長に言われたくないわ」
「だけど1本1300円は安くはない。せめて980円くらいにしてほしい」
「こういうものは値切っちゃいけないの。次はオレンジとショコラを買ってきてね」
「・・・・・・」


本日の大金言。

ユーミンの「ひこうき雲」を聴きながら、大人のスイーツを食べる。遠い日がよみがえる。そんなぜい沢もたまにはいい。




                 歐林堂10 

土俵入り、秩父名物「豚みそ丼」

 「秩父名物 豚みそ丼」の存在を知ったのはテレビのローカルニュースだった。映像を見る限り、実に旨そうだった。肉がドンブリからはみ出ていた。観光客やバイク族が押し寄せ、土日の昼飯時などは、1時間待ちになるほどの人気だという。このところ紅葉づいているウマズイめんくい村の怪しい一行は、次の標的をこの「豚みそ丼本舗 野さか」にした。

          野さか11  
          じぇじぇじぇ、レアな看板

混雑を避けて、午前11時前に到着。西武秩父駅から歩いて5分ほどの国道140号線上に「野さか」の大きな看板がかかっていた。「秩父名物 豚みそ丼 並850円」という墨文字が無骨でいかにも武州・秩父らしい。この地方には昔からイノシシを味噌漬けにして保存する習慣がある。今ではイノシシから豚になり、それが「秩父名物 豚みそ丼」へと味な変換をしていったようだ。

          野さか10 
          豚みそ丼本舗 野さか

「野さか」の前の駐車場はすでに埋まっていて、店の入り口周辺には、名前を記入した人が手持ち無沙汰に順番を待っていた。20分ほどで名前を呼ばれて、店内に入った。すぐ右側に10人ほど座れる大テーブル、さらに4人用と2人用テーブルが7~8個ほど。結構広い。自販機で定番の「豚みそ丼(並盛) 850円」を押してから、奥のテーブル席に腰を下ろして、ひたすら待つ。

          野さか12 
          豚の誘惑

お盆に乗って、「豚みそ丼」がやってきた。確かにドンブリのふたから豚肉がはみ出していた。ある種の感動。ふたを取ると、「みそ豚さま」が、こんがり焼けたいい匂いを放って、鎮座していた。これだこれだ。長方形のバラ肉が2枚とロース肉が3枚。それがデカい。下のご飯が見えない。万能ねぎが上からパラパラ。

          野さか④ 
          勇み足?
          野さか⑥  
          この圧巻!

備長炭で焼いた味噌漬けの豚肉は、端っこが焦げていて、それが秩父の豚肉の現実を語っているようだった。バラ肉からは甘い脂がしたたり落ちて、味噌と醤油だれの味付けがやや濃いめロース肉は肉感十分で柔らかい。この2種類のバランスが豚肉好きにはたまらない。
だが、あえて言うと、ご飯には特筆するものを感じなかった。まずくはないが、特に旨くももない。肉が圧巻なだけに、少々物足りない。ドンブリはご飯が基本だと思う。

          豚味噌② 
          バラ肉の陶酔
          豚味噌 
          ロースの柔らかさ
          豚味噌④ 
          ご飯のフツー

「ロース肉が特に旨いわ。バラ肉は少々苦手。焦げ過ぎよ。少々高くなるけど、ロース丼にすればよかったわ。でも、お腹にずしんとくる。夕ご飯は軽くしたい」
「紅葉を楽しんだ後に、このボリューム感。まずまず満足。伝説の力士・若秩父を思い出したよ」
「古いわねえ」
「横綱を期待されたけど、関脇で終わった。この豚みそ丼も豚丼界では関脇クラスかな。期待が大きすぎたかな」
「関脇ならすごいわ。だから人気があるのよ。テレビがあおるとまた客が増える」
「ハエも来る」
「1匹、ずっと飛んでたわね。豚丼につられて(笑い)。自然が生きてる証拠」
「我々もハエと変わらない(笑い)」
「村長と一緒にしないでよ」
「ハエ~っ(ハイのつもり)」
「・・・・・」


本日の大金言。

秩父の豚みそ漬けの歴史は古いが、豚みそ丼の歴史は5年ほど。北海道・帯広の豚丼のみそ版といったところか。あるいは、豚丼界の遠藤かも。狙え横綱、である。




                    野さか⑨ 



平林寺の紅葉と武蔵野うどん

  埼玉県新座市野火止の古刹(こさつ)・平林寺は、首都圏でも有数の紅葉スポットである。数年前、京都にお住いの調布先生が美女とブログキング・渓流斎先生を伴って、この紅葉を愛で、近くのそば屋で熱燗と美味いそばを食べたとメールしてきたことがある。彦作村長はぎっくり腰で行けなかったが、地団駄(じだんだ)を踏んだ。調布先生と糸電話で話していて、そのことを突然思い出した。

          平林寺③ 
          平林寺の紅葉三幅
          平林寺⑤ 
          平林寺④ 

平林寺には、戦国武将・増田長盛の墓もある。行かずばなるまい。
「私はそんな人には関心がないわ。それより旨くてメチャ安の武蔵野うどんの店があるらしいわよ。平林寺からちょっと離れているらしいけど、周辺の観光客用の高いそば屋なんかより、B級の村長としてはそっちでしょ」
村民2号がうどん好きの知り合いからの情報を開陳した。行かずばなるまい。

その安くて旨い「池田うどん屋」は平林寺入り口からこもれび通りを20分ほど歩いた、志木街道沿いにあった。トラックがビュンビュン走る中、右手に「本物手打ちうどん・そば 池田うどん」という地味な看板が見えた。田舎のごくフツーの一軒家。「手打ち うどん そば」という紺地のノレンが下がっているだけ。玄関には店の名前も書いていない。駐車場には3~4台の車。

          池田うどん④ 
          池田うどん
          池田うどん③ 
          素朴とシンプル

きっと頑固なオヤジさんが昔ながらのスタイルそのままにいるんだろうな。その予感は的中した。店内はテーブルが6つ、奥が小上がりになっていて、テーブルが2つ。ご夫婦で切り盛りしているようだった。小上がりに腰を下ろして、メニューを見ると、まずその安さに驚く。「もり(うどん、そば)380円」「きつね400円」・・・。村長は「肉汁うどん 550円」、村民2号は「野菜天うどん 400円」をそれぞれ選んだ。店主が「あつもりもできますが」と言ったので、「では、そちらをお願いします」。

          池田うどん⑥ 
          肉汁うどん
          池田うどん⑦ 
          野菜天うどん

待ち時間12~3分ほどで本日の主役が登場した。「手打ち」の場合、待ち時間は長い方が期待できる。年季の入った朱と黒塗りの大きな器は多分プラスチックだろう。だが、その中に盛られたうどんは、うっすらと茶色がかっていて、手づくり感十分の、武蔵野うどんだった。素朴な田舎うどんであることを隠そうともしない。太さがまちまちで、エッジが立ち、よじれ具合が悪くない。洗練とか飾り気とかは無縁のうどん。

          池田うどん⑨ 
          土着の手打ちうどん

まずはひと口。強いコシともっちり感が際立っている。小麦の風味もある。地粉ではなく北海道産を使っているそう。武蔵野うどんの有名店「田舎っぺ」のような仰天するほどの過剰な太さも長さも固さもない。肉汁は大きな豚肉が2~3切れと長ネギ、それに小松菜が入っていた。かつお節の出汁と薄口のかえし。自然で家庭的な、昔ながらのツユだが、村長は少々物足りなく感じた。もう少しかえしが強い方が好み。

          池田うどん10 
          豚肉もどっかと

「私は気に入ったわ。うどんもツユも田舎のおじさんのような素朴な味。野菜のかき揚げは作り置きだけど、カラッとしていてイケる。これで400円とはびっくり。コストパフォーマンス的には平林寺周辺ではここが一番じゃないかしら。他の店は店構えはいいけど、高かったから」
「さすがドケチ村民2号の情報だよ。外見より愛想はなくても中身、ということだな。ところで、調布先生はどこで食べたんだろう? まさか観光客用の店だったりして・・・」
「きっとここに来てるわよ。今ごろクシャミしてるんじゃないかしら」


本日の大金言。

見事な平林寺の紅葉。松平信綱の墓は巨大だったが、関ヶ原後に71歳で切腹して果てた豊臣五奉行の一人、増田長盛の墓は、驚くほど小さかった。



                        池田うどん12 




エロい渋谷の「豚角煮炒飯」

 エンターテインメント新聞社時代からの唯一の師匠を囲んで、老舗出版社編集者と一緒にお茶することになった。久しぶりの渋谷。街行く女性が相変わらずエロい。約束の時間まではかなり時間がある。完全お上りさんスタイルで、あっちキョロキョロ、こっちキョロキョロ。時刻は2時過ぎ。遅い昼飯を取ることにした。師匠は桁外れのパワーの持ち主で、いつもの倍のエネルギーを注入しなければ、村長はか弱い(?)ので、話の途中でショック死してしまうかもしれない。

センター街に入って、昔はここは危なかったなあ、などと回顧していると、「台湾料理 龍の髭(りゅうのひげ)」が見えてきた。宇田川町でも昔から有名な店。「麗郷(れいきょう)」と並んで、渋谷の台湾料理を代表する老舗として30年以上も石造りの瀟洒な店構えで、独特の光を放っている。

          龍の髭① 
          ひときわ目立つシックな店構え

ここの「豚角煮チャーハン」(890円)に決めた。豚の角煮がゴロゴロ入った黒い炒飯で、これを食い尽くせば、かなりのエネルギーを注入できると算段した。1階のカウンター席にギックリ気味の腰を下ろして、メニューを一通り見てから、東南アジア系の愛らしい女性店員に「豚角煮チャーハン!」とテノールで頼んだ。

          龍の髭③ 
          迷っている暇はない

1階はカウンター席の他に丸いテーブルが二つと四角テーブルが一つ。奥が厨房になっていて、中国語が飛び交っていた。中華鍋でチャーハンを作っている音が耳に心地よい。一つ間違えると猥雑な、いい匂いが鼻腔に漂ってくる。10分ほどで、「豚角煮チャーハン」がスープとともにやってきた。限りなく黒に近いこげ茶の誘惑が半径80センチを支配した。脂と醤油と隠し味で焼かれたライスは、ぎらぎらとテカリを放ち、「台湾の底力」を見せしめていた。どっかと乗っかった角煮は見えるだけでも4個。それもかなりデカい。グリーンピースと紅ショウガがいじらしく見えるほど。

         龍の髭④ 
         このビジュアル
         龍の髭 
         猥雑と美味
         龍の髭⑤ 
         マーベラス!

まずはチャーハンをレンゲでひと口。旨いが濃い。過剰な濃厚。ライスは思ったよりもパサッとしていず、むしろギトッとしている。この濃厚なべちょり感が好みの別れるところ。村長の好みは一粒一粒がもっとプリプリしていなければならない。よく見ると、卵と葱がいい具合に入っている。角煮はかなり固めで、豚バラの甘みもある。味は悪くないが、もう少し柔らかいほうがいいと思う。

          龍の髭⑥ 
          黙って食らいつけ
          龍の髭⑧ 
          あーん

食べ進むうちに、チャーハンの中にさらに角煮が隠れていた。それも2個!合計6個! 何というマーベラスなお・も・て・な・し。何というボリューム。村長は紅ショウガで箸休めしながら、グルメの山登りに挑んだ。最後はほとんど胃袋に押し込める気分。完食したら、どっと汗がにじみ出てきた。満足感よりも達成感。

その約4時間半後。渋谷から西麻布に移動して、師匠行きつけの高級割烹で編集者とともにごちそうになってしまった。村長のお腹は妊婦のようになっていた。六本木駅までよたよたと歩く。何という罰当たりな展開。師匠に感謝しながら、村長は「豚角煮チャーハン」を食べたことをちょっぴり後悔した。


本日の大金言。

人生の先行きは計算外で成り立っている。だからこそ、苦しい。だからこそ、面白い。




                     龍の髭⑨ 

ラーメンの街で見つけた「今だけ50円饅頭」

 「今だけ1個50円」。ラーメンの街・佐野には「ナカダの桜あんぱん」や「みかわやのどら焼き」など和スイーツの隠れ逸品も潜んでいる。佐野厄除け大師を中心とした歴史のある街なので、意外と奥が深い。創業が弘化元年(1844年)の和菓子屋「大坂屋」で、「今だけ1個50円」というまんじゅうを見つけたときは、道端で百円玉を拾ったような気分になった。栗羊羹や上菓子、生菓子の中に「今だけ1個50円」の表記・・・。

        大坂屋⑤ 
        老舗の風格
        大坂屋③ 
        ちょっとだけよ

店構えも老舗の風格があり、構えて入っただけに、そのあまりの落差。ちょっと待てよ、喜ぶのはまだ早い。これは何かある。ジョークかもしれない。彦作村長は、冷静にチェックした。1個の大きさはピンポン玉よりひと回り大きい程度で、白と茶、それに若草色の3種類。それが見た目は美味そうなのだ。「10円まんじゅう」チェーンとは意味合いが違う。

「これって、どうしてこんな値段で? しかも今だけって・・・」
村長は店の女将らしい人にズバリと聞いてみた。
「あっ、銅鍋にこびりついたあんこをこそげ落として使っているからですよ。もったいないし、味もいいですから」
「いつも出てる?」
「10月から3月の間だけです。こうしてお饅頭にして出してみたら、結構ファンも増えて。元々手作りのいいあんこですからね」
北海道十勝産の小豆を毎日毎日銅鍋で作っているそうで、添加物などは使っていない。そのため、この「こそげげまんじゅう」は寒い間だけの超レアまんじゅうということになる。

        大坂屋⑥ 
        まさかのまんじゅう

いいもんめっけ。彦作村長はすぐにゲットしたが、少々見栄を張って、「栗蒸しようかん」(3個500円)もお持ち帰りした。美女のお持ち帰りよりスイートなお持ち帰り。さっそく賞味することにした。白まんじゅうは中のあんこがつぶあん。しっかりした皮と控えめな甘さのあんがフツーにうまい。言われなければ、こそげ落としたあんことは思えない。

        大坂屋⑦ 
        つぶあん
        大坂屋⑧ 
        白あん
        大坂屋⑨ 
        こしあん

若草色のまんじゅうは中が白あん(てぼう豆)で、風味がいい。茶まんじゅうはこしあん。皮がもっちりしていて、こしあんの甘さがちょうどいい。村長はこれが一番気に入った。超B級、50円の幸せ。

         大坂屋① 
         栗蒸しようかん

栗蒸しようかんについても書かねばならない。栗はこだわって丹波産を使っていてるそうで風味が立っている。蒸しようかんの薄甘さといいハーモニーを作っている。きちっと作られた栗蒸しようかんで、これはこれで美味い。だが、「今だけ50円まんじゅう」の衝撃が強すぎて、印象が薄くなる。脇役に客を奪われた格好? 店にとっては手放しで喜べないことかもしれない。


本日の大金言。

地方の和菓子屋さんは大変である。いい和菓子職人であればあるほど、手間もコストも高くなる。採算が苦しくなる。あんこの危機は日本の危機でもある。





                   大坂屋⑤  

老舗の「すき焼コロッケ」と「メンチ」

 「人形町今半」はエンターテインメント新聞社時代に何度か行ったが、ウマズイめんくい村の村長に就任してからは、村の財政事情もあり、敷居が高くなってしまった。久しぶりにミーティングのついでに、人形町・水天宮界隈をブラブラ歩いていると、ベンガラ壁の今半惣菜店が見えてきた。そうか、この手があった。飛び込むと、旨そうな揚げ立てのコロッケやメンチカツが数種類「ま、ご隠居、おいでなさい」とつぶやいていた。

         人形町今半⑤ 
         人形町今半のお惣菜

老舗「人形町今半」の味を安く楽しむ。彦作村長は、「人気ナンバー1 すき焼コロッケ」(1個140円)と「人気ナンバー2 自家製メンチカツ」(1個220円)を2個ずつ頼んだ。夕方になると売り切れになることもあるほど、この老舗の黒毛和牛を使ったコロッケとメンチファンも多い。

         人形町今半④  
         すき焼コロッケの誘惑
         人形町今半③ 
         自家製メンチカツの誘惑

村長はミーティングを終え、ウマズイめんくい村に戻ってから、賞味することに。村民2号が純米酒を用意して待っていた。
「村長ったら、最近メンチとコロッケにハマっているのね。この前は浅草メンチ、今日は人形町のメンチとコロッケ。稼ぎが少ないからって芸がないわね」
「無礼者め。人形町今半のすき焼コロッケと自家製メンチだぞ。あまり宣伝していないが、あのすき焼きの割下で味付けしているのだ。黒毛和牛のひき肉だって入っている。まがい物じゃないぞ。添加物なども加えていない。すべてがさり気ない。これが老舗の凄みなのだよ。ギャアギャア宣伝するどこかのものとはわけが違う。目力を付けなきゃね」
「能書きはいいから、早く食べましょ」

         今半④ 
         ま、食べておくんなさい

買ってから時間が経っていたので、オーブンで5分ほど温める。「吉祥寺 肉のさとう」のものより、どちらもデカい。それが揚げ立てのように、こんがり感といい匂いを放っていた。メンチの方がほんの少し大きい。まずは、「すき焼コロッケ」を賞味した。真ん中で切ると、中は飴色で、それが今半の割下であることがわかった。男爵イモと黒毛和牛の細かいミンチ、それにネギも入っているようだ。サクッとしたコロモとすき焼きの薄味がいい具合に調和している。

         今半⑥ 
         すき焼コロッケの断面

「美味いわ。油々してなくて、くどくもない。すき焼コロッケなんて、今半だからできるのよ」
「次はメンチに行ってみよう」

         メンチ④ 
         メンチの圧倒

自家製メンチは黒毛和牛とやまと豚の合挽きを使用しているそう。それにタマネギ。真ん中で割ると、絶妙な肉感が「これでもか」とガブリ寄りしてくるよう。塩と砂糖のシンプルな薄味。それが、このメンチの旨さを引きたてている。
「吉祥寺さとうのメンチに全然負けていない。私的にはすき焼コロッケの方が好みだけど、これも悪くない」
「村長を見直した?」
「今半ですき焼きをごちそうしてくれたら、ね。ま、もう永久にその日は来ないだろうけど」
「・・・・・・」


本日の大金言。

たかがコロッケ、たかがメンチ。だが、そこに老舗のプライドが隠し味としてさり気なく入っている。老舗でもいろいろあるが。





                 メンチ③ 



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驚きの地粉新そば「もり一枚400円」

紅葉とともに新そば真っ盛り。そば好きにとっては盆と正月が一緒に来たようなシーズン。ウマズイめんくい村の一行は関東のとっておきの穴場へとポンコツ車を飛ばした。東北自動車道を栃木インターで下り県道32号線を、粟野方面へ20分ほど走ると、右手に「そばの里 永野(ながの)」が見えてきた。「農作物直売所」の奥の一軒家。

          永野12 
          隠れたそばの名所
          永野① 
          入り口

宮仕え時代に栃木出身のそば好きの友人からこの場所を教えてもらってから、年に2~3回は通っている。近くには出流そばや日光そば街道などもあるが、コストパフォーマンス的にはここがナンバーワンだと思う。永野はそばの栽培に適していて、麻の栽培の後に、そばの栽培を行っている。その地粉の新そば。「新そばです」という小さい張り紙が、牧歌的である。

         永野3 
         メニューはこれだけ(ニラそばもある)

土日しか営業していないために、首都圏からもそばマニアが大挙して押しかけ、20~30分待たされることも多くなっている。早めの午前11時半に到着したが、駐車場は3分の2ほど埋まっていた。運よくほとんど待たずに座敷に上がれた。大きなテーブルがが6つ、入り口近くには椅子席のテーブルが3つ。広々としていてのどか。村長は「もりそば」(400円)と野菜天ぷら(3品200円)を頼んだ。村民2号も右に同じ。水はセルフサービス。この水がまた美味い。

          永野④ 
          〆て600円なり
          永野⑦ 
          エッジとコシと星

「挽き立て、打ち立て、茹で立て」なので、少々待ち時間は長い。今年初の新そばがやってきた。挽きくるみの二八そば。かなりの細打ち。かすかに緑がかっていて、星が点々としている。これだこれだ。まずはツユを付けずにひと口。「今年は台風の影響でイマイチ」と聞いていたが、新そばの風味と甘みが口中に広がる。コシの強さも印象的。ツユに付ける。出汁とかえしのバランスがとてもいい。悪く言うとインパクトに欠けるが、穏やかな清流のような味わいが残る。

          永野6 
          ま、ひと口
          永野⑧ 
          野菜天ぷら(しめじ、サツマイモ、かき揚げ)

「ここはあまり知られたくないわね。まだ有名でないのがいい。薬味のネギもみずみずしい。これで400円だなんて驚き地場野菜の天ぷらもカラッとしていて美味い。永野には何度も来ているけど、今回は特に美味い」
値段もずっと上げていない。東京で食べたら倍の値段は取られると思うよ。この地はもともとそば作りが盛んで、ここも地元のおばさんたちが営んでいる。そば打ちしているところも見れるけど、プロのそば職人そのものだったよ」
「あまり大きい声では言えないけど腕の差は微妙にあるらしいわよ。今日は当たり。私の日ごろの行いがいいという証拠よ」

「聞いてみたら、つなぎは昔から卵白を使っているそうだよ」
外人さんが3人で来ていて、美味そうに五合打ちそば(1600円)を食べていたわよ。パチパチ写真も撮っていたし、ここが世界に発信されるかもね」
永野のそば、世界へか。まさか。長野と間違えられそうだけど」
紅葉の丸みのある山々を眺めながら、不毛の品評会が続くのだった。


本日の大金言。

安くて美味い店はまだまだ隠れている。メディアの評価を信じすぎないこと。自分の口で確かめること。


                     永野11 

紅葉と天然かき氷の出会い

 「紅葉を愛でながら、天然かき氷でも賞味しに行くとするか」
めっきり寒くなり急いで出した灯油ストーブに当たりながら、彦作村長がつぶやいた。
ダイエットのために始めたラジオ体操中の村民2号が、ぎょっとした顔つきになった。
「前半はわかるけど、後半は意味がわからない」
「秩父・長瀞(ながとろ)に天然かき氷の美味い店があるんだよ。長瀞はちょうど紅葉の真っ盛り。紅葉を見ながら、かき氷を食べる。我ながらいいアイデアだなあ」
「私はかき氷なんて食べないわよ。付き合ってられないわ」

          阿左美冷蔵11 
          猫だって楽しむ長瀞の紅葉

その約3時間後、ウマズイめんくい村の怪しい一行は秩父鉄道・長瀞駅近くの「阿左美冷蔵宝登山道店(あさみれいぞうほどさんどうてん)」にいた。岩畳の紅葉は例年よりくすんでいたが、スケール的には満足いく内容だった。「阿左美冷蔵」は皆野町金崎に本店があり、埼玉で唯一の天然の氷を今でも作っている。ここはその唯一の支店。ちなみに天然の氷室(ひむろ)を持っているのは今では全国でも5軒しかないそう。

         阿左美冷蔵① 
         モダンな阿左美冷蔵(宝登山道店)

白を基調としたガラス張りのモダンな建物で、木のテーブルが8つほど。カウンターにはかき氷の器械があり、BGMはフュージョンが流れていた。ホントは夏に来たかったのだが、1~2時間待ちと言われて、腹立ちまぎれにリベンジを誓ったのである。

         阿左美冷蔵② 
         シンプルなメニュー

天然かき氷メニューの中から、村長は「抹茶あずき黒みつ付き」(800円)を選んだ。「氷あずき」(700円)よりお得感があるような気がしたからだ。
「かき氷のメニューしかないけど、他にコーヒーとかはないの?」
村民2号が棘のある声で女性スタッフに聞いた。
「コーヒーならございます。400円です」
「じゃあ、それ。いくら天然でも、かき氷なんて冗談じゃないわ。からだを壊しちゃうわよ」

シャカシャカシャカという小気味いい音が終わり、お盆に乗って「抹茶あずき黒みつ付き」が登場した。村長は思わず息を飲んだ。木の器に真っ白い天然かき氷がそびえたっていた。高さは優に25センチほどはあろうか。何という絶景。抹茶のシロップと黒みつをかけると、絹のような光沢のかき氷に緑とこげ茶が浸食していった。恐るべきビジュアル。

         阿左美冷蔵④ 
         絶景かな
         阿左美冷蔵⑤ 
         抹茶シロップをたら~り
         阿左美冷蔵⑧ 
         黒みつもたら~り

木のスプーンでまずはひと口。最初のアタックはふわりとしたきめ細やかさ。これが天然かき氷の力なのか?
寒くても美味。冷たさが気にならない。抹茶と黒みつの甘みが口内に秘密のオアシスを用意してくれるようだ。次に、村長の手は深掘りをして、あずきへと向かった。思った以上にあずきが埋蔵してあった。うれしい誤算。蜜のせいかかなり甘い。だが、それは村長の好み。小豆の風味も悪くない。10分ほどでエベレストがきれいになってしまった。800円は高いが、納得感もじんわり出てきた。

         阿左美冷蔵⑨ 
         あずきの冷たい至福

大いなる満足感でコップの水を飲む。これがいけなかった。マズイ。
「これって天然水?」と女性スタッフに聞くと、「いえ、そちらは水道水です」。
せっかくの天然かき氷の美味さが口内から消えて行った。マズイ水道水の後味が残る。
「コーヒーはうまいわよ」
村民2号がうれしそうに言った。


本日の大金言。

紅葉と天然かき氷を同時に楽しむぜいたく。へそ曲がりの美学。禁断の味わい。天罰が下ることだってある。




                      阿左美冷蔵10 

「大衆酒場」の串かつと揚げ出し

 居酒屋の街・北千住の中でも、「大衆酒場 幸楽(こうらく)」はその名の通り、もっとも「大衆酒場」らしい居酒屋だと思う。「永見」や「天七」「シチュー屋」などとともに駅西口の飲み屋横丁を代表する老舗居酒屋だが、格式や過剰なこだわりが感じられない。それはオープンの時間が平日は午後3時、土日祝日などはお昼から店を開けていることでもわかる。創業ははっきりしないが、太陽が高いうちから飲める居酒屋として、日本の高度成長期にはすでにノレンを下げていたようだ。「幸楽」には「大衆の時代」の匂いが残っている。

           幸楽3  
           敷居の低さ

午後6時ちょい前。彦作村長は志村けんのヘンなおじさん気分で、久しぶりにこの「幸楽」のノレンをくぐった。友人はまだ来ていなかった。店内は広く、いかにも下町の中年の女性店員が注文取りに勤しんでいた。入り口のすぐ左手が厨房で外からも、ヤキトリを焼く姿が見える。メニューがやたら多いのも「大衆酒場」らしい。彦作村長は生ビール(中480円)頼んでから、「串かつ」(480円)と「もちとなす揚出し」(450円)を追加した。

          幸楽⑤  
          揚げ立ての串かつ
          幸楽⑥  
          やっぱりウースターソース

注文してから作り始めるので、少々時間はかかるが、揚げ立ての「串かつ」がやってきた。2本。新鮮なキャベツとレモンが添えられている。村長はウースターソースをかけてから、ガブリと行った。アツツ。慌ててフウフウしながら、味わうと、パン粉の衣の存在感の強い串かつで、その感触は悪くない。肉は多分モモ肉だろう、やや固め。甘いタマネギと交互に食べると、じんわりと大衆酒場の中の幸せ感に包まれてくる。フツーのうまさで、味は特別なものはない。揚げ物に関してはすぐ近くの串揚げ専門「天七」にはかなわない。だが、この店の開放感という別の味付け具合がいいのである。

         幸楽⑨ 
         もちとなす揚出し
         幸楽12 
         意外なうまさ

「もちとなす揚出し」は意外なうまさだった。出汁の効いた薄口のツユがいい味だった。油で揚げた柔らかい餅とナス、それにシシトウとなめこがいい小料理屋のような味を作っていた。大根おろしと大葉も効いている。かような一品をさり気なく出すことに、正統派「大衆酒場」の実力と誇りを感じる。大衆にやさしい酒場。A級ではなくB級の活気としみじみ感。失敗も挫折も飲み込んでくれる懐の深さ。

入り口の高いところにセッティングしてあるテレビに楽天の三木谷が映っていた。楽天優勝セールの価格偽装で記者会見した様子を流すニュースだった。三木谷は多分「大衆酒場」の意味も力も知らないだろうな。知ろうともしないだろうな。そう思うと、愉快な気分になった。


本日の大金言。

大衆酒場の主役はサラリーマン。そのサラリーマンに格差が広がっている。大衆酒場の土台が崩れかかっている。




                    幸楽③ 

「黒こってりラーメン」の混沌に挑む

 書店でたまたまラーメン雑誌を立ち読みしていて、「黒こってりラーメン」なるラーメンを出す店が大きく取り上げられていた。オープンして1年半ほどの新しい店だが、行列ができるほどの人気となっているという。うどんのような太い麺とギトギトと黒い脂が層になっていた。彦作村長は最近の「こってり系ラーメンが苦手である。健康にもよくない。だが、逃げるわけにはいかない。客が集まるということは、何か魔力があるのかもしれない。

ポンコツのティーダを飛ばして、埼玉の北部・鴻巣の郊外にあるその店「朝日屋」へと向かった。村民2号も渋々付いてきている。村長が半分決死の覚悟だということがわからないらしい。県道32号線沿いの、車かバスでないと来れないような場所に「朝日屋」があった。朝日のように明るい外観。平日の午後1時過ぎだというのに、寒い中を確かに4~5ほどが店の外に並んでいた。一人に聞いてみると「食べログ」を見て来たという。

          朝日屋 
          寒くても待つ

15分ほど待たされて、女性スタッフにようやく中に入れてもらうと、明るい木のテーブルが3つと3人ほど座れるカウンター席で、広くはないが狭くももない。天井扇も回っていた。奥が厨房になっていて、店主と男性スタッフが、最近のラーメン屋に多い黒いTシャツ姿で、忙しそうに麺づくりに励んでいた。

          朝日屋① 
          淡麗とこってり
カウンター席を指定されて、そこに腰を下ろしてからメニューを見る。つけ麺とラーメンが主で、村長は対決相手の「黒こってりラーメン」(750円)を頼んだ。村民2号はランチタイムのみの限定メニュー「淡麗中華そば」(600円)を注文した。

          朝日屋2 
          こちらは昼限定の淡麗中華そば

10分ほどで、まずは「淡麗中華そば」がいい匂いとともに登場。細麺で宗田カツオの出汁の効いたあっさり系の醤油ラーメン。脂はさほど浮いていない。「うまそう」と村民2号。安い上にうまかったら腹が立つ。うれしそうに食べ始めた村民2号を複雑な心境で眺めていると、「黒こってりラーメン」がドドドと登場した。予想していたことだが、実際に現物を見ると、驚かされる。

          朝日屋12 
          黒こってりラーメンである

茶色いこってりスープに、真っ黒いマー油(焦がしにんにく油)がタンカー事故後のように流れ込んでいた。ドンブリの縁には小さな泡まで吹いている。刻んだタマネギも浮いている。炙りチャーシュー、メンマ、ホウレン草、水菜、海苔、それに焦がしネギが流出物のように浮いていて地獄絵図のような世界を作っていた。だが、そこから複雑な何とも言えないいい匂いが立ち上っている。ある種の感動。いわゆる動物系と魚介系のWスープがベースで、そこにこれでもかと店独自のものを入れているようだ。その研究と努力を思うと村長は複雑な気分に陥った。ラーメンの世界がこんなんでいいのだろうか?

          朝日屋⑧ 
          ド迫力
          朝日屋⑦ 
          全粒粉入り極太麺
          朝日屋⑤ 
          黒い魔法のマー油

黒と茶のマンダラ状態のこってりスープは、確かに濃厚でうまい。だが、やはり油と脂が気になる。あぶら汗。麵はやや茶色ががっていて、かなりの太麺。国産の全粒粉を加えているそうで、もっちりとした歯ごたえが悪くない。丸富製麺の麺だそうで、村長がかつて何度か通った東京・深川の超人気店「こうかいぼう」もここの麺を使っている。

炙りチャーシュー、メンマなどはフツーのうまさ。何とか完食。だが、スープは残してしまった。特に若い客に人気なのは理解できたが、天国まで数マイルの人は近づいてはいけない世界だと思う。
「ふふふ、私の淡麗中華そばはうまかったわよ。村長の負けよ。また人間ドッグ行きね」
村民2号がうれしそうに笑った。


本日の大金言。

ラーメンの世界は恐るべき混沌へと突入しているのではないか。その先に何があるか。誰にもわからない。




                      朝日屋11 

さぶ~懐手で老舗の「栗ぜんざい」

 めっきり寒くなってしまった。江戸表への所用のついでに、久しぶりに日本橋界隈をブラブラした。懐手気分で、彦作村長はよたよたと「榮太楼総本舗」へと向かった。創業が安政4年(1857年)という日本橋の中でも老舗中の老舗の和菓子屋である。ここのきんつばは少々高いが、村長の好みでもある。この中に喫茶室「雪月花」がある。今回はここで、温かい「栗ぜんざい」を所望しようと思ったからだ。

         榮太郎本舗 
         榮太楼総本舗
         榮太郎本舗② 
         場所柄安くはない

古い自社ビルに紺地の日除けのれんと自動ドア。この併存が156年の歴史というものだろう。創業当時の面影をもう少し出してほしいが。右側が喫茶室「雪月花」で、彦作村長はゆったりとしたテーブル席に腰を下ろした。メニューを一通り見てから、目的の「栗ぜんざい」(819円)を頼んだ。
「こしとつぶあん、どちらにいたしますか?」
とウエートレス。
「どっちが女性に人気?」
と村長。
「つぶあんのほうが少し多いです」
「じゃあ、つぶあん」
これでも会話の中にさり気なく市場調査を入れているつもり。

          榮太郎本舗③ 
          老舗の風格
          榮太郎本舗④ 
          お見事

10分ほどで、お盆に乗った黒塗りのお椀がやってきた。使い込んだ雰囲気が老舗を感じさせる。蓋を取ると、湯気とともに中から甘露煮の見事な大栗が3個現れた。鈍く光るつぶあんがどっしりと控えていて、その下に潜らせるような形で焼いた角餅が2枚。う~む。栗の色があまりに鮮やかで、それはお月様もようにも見え、視覚的には情感をくすぐるものがある。夜の江戸湾に浮かぶ三つの月。エータロー君、やるじゃないか。村長はえらそうにつぶやいた。
 
問題は味。まずつぶあん。ふっくらと柔らかく煮込まれていて、風味もまずまず。甘さをかなり抑えている。ここが好き嫌いの別れるところで、村長はもう少し甘い方が好み。餅はいい焼け具合で、やや固め。それがつぶあんのもっさり感といいハーモニーになっている。箸休めの柴漬けとほうじ茶も悪くない。栗はほっこり感がちょうどいい歯ごたえで、いい栗を使っていることがわかる。

          榮太郎本舗⑤ 
          大栗の主張
          榮太郎本舗⑥ 
          餅の加減
          榮太郎本舗⑦ 
          つぶあんの伝統

「この栗はどちらのもの? 丹波? それとも茨城かな?」
ウエートレスに尋ねてみたら、「少々お待ちください」と言って奥に消えた。5分ほどして、困惑した表情で戻ってきた。
「徳島の会社から仕入れているそうで、産地まではわからないそうです」
ひょっとして、クレーマーと間違えられたかもしれない。懐にぴゅーっと風が吹いた。グルメの道は険しい・・・。


本日の大金言。

メニュー偽装の問題は大問題だが、老舗が過剰に委縮する必要はないと思う。要はちゃんとやっているかどうか。このちゃんとが老舗の矜持(きょうじ)のはずである。




                       榮太郎本舗⑨ 




人生いろいろ、水天宮の讃岐うどん

「 東京・水天宮の近くに旨いさぬきうどん屋があります。覗いてみたらいかがでしょう」
島倉千代子が亡くなったというニュースが流れた日、うどん通を自称する知人から、そんなメールが入った。彦作村長は「人生いろいろ」も好きだが、「からたち日記」も好きで、宮仕え時代にカラオケで何度か歌ったが、うまく歌うのが実に難しい曲で、あまりにウケないので、最後はヤケになって、「あさだちィ~、あさだちィ~、あさだちィのは~げ~」などとがなり立てて、失笑を買ったことを思い出した。一つの時代がまた一つ幕を引いた。残ったのはあの独特の、湧水のような歌声と愛らしい童女の面影。合掌。

          谷や① 
          いい店構え

「人生いろいろ」を口ずさみながら、半蔵門線に乗り、水天宮駅で下車。曇り空。新大橋通り沿いに、目指す「讃岐うどん 谷や」があった。白い壁のセンスのいい店構えで、オープンしてまだ3年というのに、白地の暖簾をくぐると、すでに老舗の雰囲気があった。L字型の白木のカウンターとテーブル席があり、すぐ右手が麺打ち場になっている。カウンターの前が厨房で、5人ほどのスタッフが担当分野ごとに無駄のない動きをしていた。

店主は本場・讃岐で修業したらしく、麵から出汁までこだわっていることが見て取れた。天ぷらも今や定番となった「はなまる」や「丸亀製麺」など讃岐うどんチェーンの作り置きスタイルではない。注文を受けてから揚げるというスタイル。その分値段も少々高め。

          谷や③ 
          メニューもいろいろ

彦作村長はテーブル席に座って、メニューの中から、「醤油うどん」(並500円)と天ぷらの単品で「半熟玉子天」(150円)と「ちくわ磯部揚げ」(150円)を頼んだ。

「醤油うどん」は特製醤油をかけるだけの最もシンプルなもの。冷と熱があり、熱を選んだ。打ち立てのうどんを茹でている姿と天ぷらを揚げている姿が見える。待ち時間はやや長めだが、それが逆に期待感となっている。讃岐うどんで待つという経験は初めてだった。

         谷や④ 
         来た来た~

大きな陶器のドンブリに湯切りしたばかりの熱々の讃岐うどんがどっしりと鎮座していた。薬味は讃岐細ネギとショウガ。特製の出汁醤油を垂らす。箸でかき混ぜると、何とも言えないいい匂いが立ち上ってきた。麺は毎朝、足で踏んで打つ「讃岐の正統派」で、コシと歯ごたえがチェーン店とは微妙に違う。強いコシの中にもっちり感が詰まっているという印象。香川産とオーストラリア産の小麦粉を独自にブレンドしているそう。特製出汁醤油はまろやかで、添加物を使っていない誠実さが伝わってくる。

         谷や⑤ 
         特製醤油をたら~り
         谷や⑥  
         いい匂いが立ちがってくる
         谷や⑨ 
         半熟玉子天でござる

「半熟玉子天」と「ちくわ磯部揚げ」はコロモがカラッと揚がっていて、素材もいいものを使っていることがわかる。「讃岐の塩」を付けて食べると、実に旨い。全体として、この店は少々の時間の余裕と本場の上等の味を東京で楽しみたい人にはおすすめ。B級の雑然が好きな人には敷居が高いかもしれない。ツマヨウジをくわえながら、村長は「腹八分の満足感」で外に出た。人生いろいろ、元首相もいろいろ、讃岐うどんもいろいろ・・・。


本日の大金言。

ファンにとって歌は歌手のものかもしれない。「人生いろいろ」の作曲は浜口庫之助、作詞は中山大三郎である。彼らが島倉千代子という時代の花を咲かせたことも同時に忘れてはいけないと思う。



                      谷や10 





京菓子「小丸松露」の驚き

 そうだ、京都へ行こう。そう思ったが、ウマズイめんくい村の財政事情はギリシャ並み。それに体調不良。仕方なくご近所散策でごまかしているが、そんなある日、京都にお住いの村の最高顧問・調布先生からお見舞いが届いた。
「どうせ京都には来れないでしょうから、せめて匂いだけでも嗅いでください。ぐひひひ」
玉手箱のようなきれいな箱が同封されていた。 

開けてみると、亀屋友永の「小丸松露(こまるしょうろ)」だった。京都の奥の深さにはいつも驚かされるが、この「小丸松露」には、和菓子好きの彦作村長も目が点になった。豆大福やどら焼きといった大ぶりの生菓子とは違う半生菓子の粋と言っていいだろう。以前にも「緑壽庵清水」の金平糖を送っていただいたが、その結晶のあまりの美しさと気の遠くなるような製法に腰を抜かしそうになった覚えがある。 

          亀友永① 
          目からウロコ

「小丸松露」(16個入り945円)はプレーン、栗、梅の3種類。砂糖を煮詰めて作った「すり蜜」で餡(あん)をきれいに包み込んでいる。3センチ弱のまるい京菓子が3種類16個、箱の中で整然と並んでいる姿をどう表現したらいいのだろう。舞妓はんのよう? いやいや、京の妖精のよう? いやいや、小丸、こまる、松の露・・・。などとダジャレで逃げるしかない。

          亀友永③ 
          京菓子の魔力
          亀友永12 
          3種の神技

プレーンをまずは賞味。白いすり蜜の鎧(よろい)中からこしあんが現れた。すり蜜の甘さがこしあんを包み込んでいるので、全体的にはかなり甘い。だが、その品のいい甘さが口の中でとろけて行く。その余韻がとてもいい。栗は中が白あん。梅も白あん。それぞれの形と色合いの見事さ。京菓子のレベルの高さに脱帽せざるを得ない。松葉まで作っている芸の細やかさ。

          亀友永⑤ 
          すり蜜の衣とこしあん

調べてみると、亀屋友永は亀屋久友(すでに廃業?)から分家して、昭和9年(1934年)に暖簾を出している。現在の当主は3代目。「小丸松露」の技法はすべて手作業で、すり蜜の作り方から完成まで高度な熟練を必要とされ、それは秘伝とされているようだ。

          亀友永⑥ 
          和栗の小丸
          亀友永⑦ 
          梅の小丸

「さすが調布先生ね。汲めども尽きぬ京都の食文化。この小丸松露も気に入っちゃったわ。目で楽しんで、舌で味わう。甘さが格別で、抹茶が欲しくなるわ」
村民2号がコーヒーを飲みながらひとくさり。
「元々が茶席用の上菓子なので、抹茶に合うように作られているんだよ」
村長が知ったかぶり。村長は日本酒を飲んでいる。
京都の秋を思いながら、ギリシャ・・・いやウマズイめんくい村の住民は一刻の平和の甘みを噛みしめるだった。


本日の大金言。

かつてジョン・レノンは世界の指導者にどんぐりの実を贈る運動をしたが、「小丸松露」を贈るのもいいかもしれない。オノ・ヨーコさん、いかがでしょう。





                    亀友永10 

侮れないSAの「温玉キムチ丼」

 那須日光の紅葉を楽しんでから、夕暮れの中を帰路に就いた。日帰りとしてはいいコース。途中で、佐野サービスエリアで夕飯を取ることにした。ここの軽食コーナーは安くてうまい。上河内SAと並んで東北道B級グルメの穴場だと思う。場所柄佐野ラーメンが人気だが、彦作村長はすばやく「温玉キムチ丼」(700円)に目を付けた。写真がうまそうだったからである。

          佐野SA① 
          ここはB級の穴場

10分ほどで呼ばれて「温玉キムチ丼」が目の前に登場した。みそ汁と野沢菜付き。豚肉をキムチで炒めて、その上に温泉卵を乗せ、刻みネギと海苔をパラパラと振っている。ドンブリものとしては、ボリューム感と絶景感が秀逸である。B級ドンブリ番付的には、西の張出小結くらいの位置づけか。村民2号は「カレーライス」(600円)。

          佐野SA② 
          温玉キムチ丼の登場

一ランク上に「那須三元豚」を使った「豚ニラ丼」があったが、そちらは880円と180円も高い。見た目も「温玉キムチ丼」ほどの迫力がない。紅葉を見た後のある種の空虚感を埋めるにはボリュームと迫力、それに安い、に限る。豚肉は三元豚ではないが、バラ肉をケチらずにこれでもかと使って、キムチとさらに大豆モヤシをあわせて炒めている。熱々のご飯と一緒に口に運ぶと、結構イケた。キムチの辛みと豚バラの甘みが混然一体となって、ローカルな幸せ感を疲れた全身に沁み渡らせてくれるよう。A級ではなくB級の満足感。ご飯もB級だが、そのしみじみ感がいいのである。

         佐野SA⑥ 
         絶景の絶景
         佐野SA④ 
         地獄谷?

温玉を割ると、中から黄身がドドドと溶岩のように流れ落ちる。地獄谷のような豚キムチへと流れて行くさまは、絵の具をぶちまけたような芸術性まで感じる。少し混ぜてからスプーンですくい取り、再び口に運ぶ。まろやかさが増して、それは豚キムチの荒々しい世界を卵の甘い膜で包み込むような効果。卵は多分地場産の卵だろう。これも悪くない。

          佐野SA⑤ 
          これこれ

箸休めとしての野沢菜が意外にうまい。このあまりにアジア的な豚キムチの坩堝(るつぼ)を、「ま、冷静になっておくんなまし」と引き戻してくれる役割。みそ汁は可もなく不可もなく。
「カレーライスはごくフツーの味だけど、温玉キムチ丼の方が当たりかもね」
「すた丼屋の豚キムチ丼ほどの圧倒はないけど、肉の量も多いし、これはこれでありだと思う。惜しむらくは白ゴマを振って欲しい。さらに味に深みが出るのではないかな」
「好みの問題よ」
「ごまを擂ればごまかしがきく」
「最後の締めがダジャレとはね・・・意味不明なダジャレにカツ!」
「・・・・・・」


本日の大金言。

SAのフードコーナーはどんどん進化している。だが、都会的に小ジャレた店よりもローカルで大衆的な店の方が誠実に作っていると思う。見かけよりも中身で勝負してほしいが。






              那須塩原② 

紅葉と珍種「切干大根まんじゅう」

 ウマズイめんくい村一行は、紅葉を見ようとポンコツ車でぷかぷか北上することにした。何というぜい沢、何という堕落。西那須野塩原インターで下りてから国道400号をひた走った。もうすぐ昼めし時。道の駅好きの村民2号が農産物直売所「アグリパル塩原」を目ざとく発見した。ここには「道の駅カフェ 風物語もみじ村」もある。B級グルメの匂いが村長の鼻腔をくすぐった。

         もみじ村 
         塩原高原大根のお出迎え
         もみじ村②  
         風物語もみじ村

時節柄、観光客でにぎわっていた。レジの前が行列で、ふと見ると、「名物 切干まんじゅう」が飛ぶように売れていた。切干大根? まんじゅう?このあたりは甘みの強い塩原高原大根の産地で、切干まんじゅうはそれを使ったもの。まんじゅう界の珍種ではないか。他に「紅いもまんじゅう」や「よもぎまんじゅう」など自家製の炭酸まんじゅうがうまそうに並んでいた。

          もみじ村① 
          自家製まんじゅうの行列
           
本日のランチはこれで決まり! 財政事情がひっ迫しつつあるウマズイめんく村にとって、この安い珍まんじゅうの出現はありがたい。切干まんじゅうは特に人気が高く、午前中に売り切れてしまうこともあるらしい。行列に並んで「切干」(130円)と「紅いも(白あん110円)」、それに「よもぎ」(小豆あん110円)をゲットした。村長は高原牛乳(210円)、村民2号はコーヒー(260円)も頼んだ。 

テーブル席で庭の紅葉を見ながら、まんじゅうランチとなった。B級は素晴らしい。まずは人気の「切干まんじゅう」。他のまんじゅうよりもひと回り大きく、黄色みがかった皮は北関東に多い炭酸まんじゅうで、そのふっくら感は田舎のお姉さんのような懐かしさと安心感を与えてくれる。蒸したてを割ると、中から切干大根のあの素朴なお姿が現れた。人参とシイタケと油揚げの姿も見えた。食べてくなんしょ。そうつぶやいているようだ。

          もみじ村⑤ 
          この中に切干大根が・・・
          もみじ村⑦ 
          実に素朴な風味

がぶり。皮にはほんのりと甘みがあり、中の具は薄味の甘辛煮で、切干大根の素材の良さがわかる。ほのかに唐辛子の辛みもある。いい歯ごたえと素朴な旨味が口中に広がってくる。
「意外なうまさね。自然な味でそれがいい出汁になっている。おやきとも違うし、中華まんとも違う」
「切干まんじゅうなんて、初めての体験だけど、主食としてもイケるかもな」

「紅いもまんじゅう」は紅いもを使った皮がほんのりとピンク色で、モチモチ感が強い。中の白あんはてぼう豆でぎっしりと詰まっていた。甘さはかなり控えめだが、皮とバランスがとてもいい。マル。「よもぎまんじゅう」は皮がきれいなよもぎ色で、中の粒あんは地場の小豆を使っている。素朴な田舎の味わい。もう少し甘さを加えた方がいいと思うほど甘さが控えめ。好みの別れるところ。

         もみじ村10 
         紅いもまんじゅう
         よもぎ饅頭② 
         よもぎまんじゅう

「私は切干と紅いもに一票。よもぎはイマイチね」
「全体的に素朴な味で、那須塩原の農産物直売所の個性がよく出ていると思う」
「珍しいという意味では切干が秀逸かな」
「大根は大根の心を知るということかな」
「それって大根役者のひがみ?」
「バタリ。死んだふり」
「金返せ」


本日の大金言。

切干はキンピラごぼうと並んで根菜類のおふくろの味でもある。紅葉を眺めながら食べると、自然の懐に抱かれている気分になる。不思議な時間でもある。





                  那須の紅葉 

佐野ラーメン隠れ老舗の実力

 栃木県・佐野市はウマズイめんくい村贔屓(ひいき)のラーメンスポット。200軒以上のラーメン屋がノレンを下げている日本でも有数のラーメン王国で、首都圏から車で1時間ちょっとで来れる便利さもあり、土日や3連休などは人気店の前には長い行列ができる。ウマズイめんくい村の怪しい一行も、3連休最後の日、久しぶりに旨いラーメンを食べたくなり、佐野へとポンコツ車を飛ばすことにした。

彦作村長は以前から気になっていた店がある。老舗の一つ「精養軒」である。地味系だが、昭和5年創業の青竹ラーメンの元祖「宝来軒」と並ぶ一方の雄である。佐野ラーメンの特徴は透き通った醤油ベースの鶏がらスープとメンマ、ナルト、それに青竹打ちの中太麵というのがベースだが、「精養軒」はちょっと違う。ナルトはないし、醤油スープもこってりと濁っている。何よりもその麵はぶっ太くて、縮れ具合も半端ではない。麺だけ見れば白河ラーメンや喜多方ラーメンに近い。それは彦作村長の好みでもある。

        精養軒12  
        老舗の中華屋さん

正午過ぎに到着。「創業から60年以上は経っている」という店は、今流行の小ジャレタ雰囲気はない。ラーメン店というより昔ながらの中華屋さんといった佇まい。カウンターとテーブル席、それに小上がりという構成で、店主が一人、それに奥さんらしき女性が一人でほぼ満員の店を切り盛りしていた。佐野の人気店のほとんどがアルバイトを使っているのに、「若いもんには任せておけんわ。自分たちでやるのが一番」という頑固なポリシーを感じる。

        精養軒② 
        うまい安いの王道

村長はメニューを見て軽く驚いた。全体的に安い。餃子はなくシュウマイ。少々迷ったが、村長は「チャーシュウメン」(650円)を選んだ。村民2号は「ラーメン」(500円)。目の前の広い厨房で平ザルを見事に使って、麵の湯切りをする姿は、どこか牧歌的で、村長がこれまで入った佐野ラーメンの人気店とはひと味違う光景。

       精養軒④ 
       チャーシュウメン

20分ほど待たされた。長い。だが、やってきた「チャーシュウメン」と「ラーメン」を見て、多少の不満は吹っ飛んだ。濃厚でこってりとした醤油スープは、その見た目の濃さを裏切る味わいだった。何と言っていいのか。柔らかくて深い甘み。タマネギが点々と浮いていて、その甘みがタマネギから来ていることがわかる。
「このスープ、こってりしているのにやさしいわ。見た目とまるで違う。お腹に染み入ってくるような味。うまいわ」
と村民2号。 

        精養軒⑦ 
        スープの奥行き
        精養軒⑥ 
        おめーん、一本

村長は麺に感動を覚えた。地粉を使っているのではないか、そう思えるほど、グレーががってぶっ太い縮れ麵。他の佐野ラーメンの麵とはひと味違っていた。コシもモチモチ感も別次元だと思う。細麺好きには合わないかもしれないが、村長がこれまで食べた佐野ラーメンの中では最も好みに近い。 

        精養軒⑨ 
        チャーシュウに感心

チャーシュウは5枚(ラーメンは2枚)で、それほど大きくはないが、1枚1枚に厚みがあり、多分ヒレ肉を使っているのだろう、その緻密な柔らかさと肉感がとてもいい。メンマは穂先メンマを使っていて、柔らかさとシャキシャキ感にあふれている。すべてに手づくりのハンコが押してあるようだ。

「こういう店が存在していることに佐野の深みと実力を感じるわ。難を言えば、待ち時間かな」
「いい店であることに変わりはない。チャーシュウメンも650円とは思えない満足度。佐野の本物って感じ。一つだけ言わせてもらうと、店主にはきりっと白衣を着てほしい。普段着でエプロン姿だけど、見た目が清潔感に少々欠けるのが残念」
「私は全然気にならないわ。不潔の塊の村長がそんなことを言うとはね。そっちの方が残念よ」
「・・・・・」


本日の大金言。

新しい波と頑固な佐野ラーメン。商売優先と職人の矜持(きょうじ)。その2つの流れががうまくいけば、佐野ばかりでなく日本のラーメン界の未来は明るい。


  
                     精養軒10

浅草演芸ホールと浅草メンチ

 「浅草演芸ホールで待ち合わせしまひょ。三遊亭円丈も出てるし、お笑いはテレビなんかよりやっぱり寄席ですよ」
亀仙人の渋過ぎるひと声で、メディア界のシーラカンスとイリオモテヤマネコと始祖鳥、それに赤羽彦作村長が浅草に集合することになった。3日遅れのハロウィン仮装大会みたいなもの。
        浅草メンチ⑧ 
        朝から行列

集合時間は午前11時半。彦作組長はその前に、伝法院通りの「浅草メンチ」を賞味することにした。テレビなどで取り上げられ、行列のできる浅草の新名物として、一躍脚光を浴びていることが気になった。ホントにそんなにうまいのか? 時刻は午前10時半過ぎ。すでに14~5人ほどが幅1間ほどの小さな店に並んでいた。こんな時間からメディアの情報に動かされて(?)並ぶ老若男女。村長もその末尾に並んだのは言うまでもない。
        浅草メンチ② 
        あと一歩

浅草メンチは1個が180円。幻の豚「高座豚」と牛肉をブレンドして、それをラードで揚げているという。先日、お笑いタレントが「うわっ、うめ~! 肉汁があふれてる!」などと番組で叫んでいた。ホンマかいな。ハンバーガーのように専用の紙包みで食べないと、肉汁がしたたり落ちて大変なことになる。そんなことも言っていた。

店の奥が揚げ場になっていて、女性スタッフが3人で切り盛りしていた。
「熱いから気を付けてくださいね。肉汁が出ますからね」
村長は180円を支払ってから、浅草メンチを受け取った。大きさは女性のこぶし大ほどで、吉祥寺の「肉のサトウ」とそう変わらない。コロモはパン粉がどっさりと付いていて、ラードのいい匂いが発散していた。まずはひと口。思ったよりもサクサクしている。だが、熱い。肉汁がジュワリとあふれ出てきた。しっかりと味が付いていて、フツーのメンチよりも甘い。肉まんの具のような味わい。豚肉、牛肉、脂身のミンチとタマネギのバランスが確かに絶妙だった。
        浅草メンチ③ 
        ようやくゲット
        浅草メンチ⑤ 
        噂のメンチにメンチ

豚については高座豚とうたっているが、牛肉については詳しいことは不明。このあたりははっきり表記した方がいいと思うが、浅草という場所柄わざと謎にしているのか。B級の人気者であることに変わりはないが、口中から後味がなかなか消えない。かすかに化学調味料の匂いが残る。
        浅草メンチ⑥ 
        肉汁があふれそう

浅草演芸ホールの生の演目はダシが効いたいい味だった。古今亭菊丸の「時そば」、円丈の「強情灸」、歌武蔵の相撲ネタ、粋曲、マジックなどなど。ほとんどテレビではお目にかかれない芸人たちの寄席独特の味わい。浅草メンチをオーバーな表現で伝えるテレビ芸人との落差。テレビがすべてではない。これは案外重要なことだと思う。お笑いの世界もB級グルメの世界も通底している。

「やっぱり寄席に来ないとダメよ。村長もテレビに乗せられて、浅草メンチあたりで満足してちゃあいけませんよ」
寄席後に立ち寄った神谷バーで亀仙人がそうのたまった。やられた。シブくて楽しい時間が終わる。亀仙人は元テレビマンだった。


本日の大金言。

テレビやネットを見過ぎると、浅草はスカイツリーと浅草メンチしか目に入らなくなる。諸君、たまには寄席に行って、生の芸人を見る必要がある。
   




                      浅草メンチ⑦   

B級のぜい沢「北千住の串揚げ」

居酒屋の街、 東京・北千住。「大はし」や「永見」が老舗として君臨しているが、最近は立ち飲み居酒屋「徳多和良」がメディアなどでも脚光を浴びている。だが、ディープな立ち飲みファンの間で評価が高いのは「天七」である。「ソースの二度付けはご遠慮ください」という張り紙が、東京の下町の面影を残すこの街では異色である。

元々は定食屋だった。昭和40年代になって、先代が大阪に修業に行き、「関西風串揚げ」の極意を学んで現在のスタイルにしたという。西口飲み屋横丁の入り口。午後6時頃にはあっという間にサラリーマンなどで一杯になる。ウマズイめんくい村の怪しい一行も「ちょいとごめんよ」と海老茶の暖簾をくぐろうとしたが、すでに満杯だった。

         天七分店① 
         穴場「天七分店」

「仕方がない。分店に行こう。本店は立ち飲みだけど、分店はテーブル席で座れるよ」
「よかった。立ち飲みより私は座って食べたい。村長だってぎっくり腰だし、本当は座りたいんでしょ?」
「まあね」
裏手にある「天七分店」に行くと、まだ席が少々開いていた。ラッキー。

         天七分店② 
         1串でもオーケー

テーブルにはこの店の特製ソースだれとザク切りのキャベツ(無料)がセットされている。生ビール(中550円)を頼んで、おもむろに壁に並んだ串揚げのメニューを見る。まずは「豚カツ1串160円」「牛カツ1串160円」「若どり1串190円」「ポテト1串160円」「ナス1串160円」を選び、それを紙に書いて、女性の店員さんに手渡す。紙に書いて手渡す、というスタイルがシブい。

         天七分店⑤ 
         上段は若どり、下段は左から豚カツ、ポテト、牛カツ、ナス
         天七分店③ 
         特製ソースだれに付ける

カウンターの奥が厨房になっていて、注文を受けてから揚げ始める。いいラードのかすかな匂いが鼻腔をくすぐり始める。12~3分ほどで見事な揚げ立ての串揚げがやってきた。村長は豚カツと牛カツをソースだれにくぐらせる。コロモのうまさに感心させられる。カリッとしていてサクッとしている。中の豚と牛も柔らかい。美味。ソースはやや甘めで、先代のオリジナルだという。

         天七分店⑥ 
         ま、まずはひと口
         天七分店⑨ 
         若どりをガブリ
         天七分店12 
         ナガネギの甘み

「ちょっとびっくりかな。居酒屋なのであまり期待してなかったけど、これだけの串揚げは初めて。パン粉がきめ細かくて、多分山芋か何か特別のものを入れていると思うわ。ナスも長ネギも新鮮でいい味。若どりも手羽の部分のチューリップで、とてもジューシー。1串160円とか190円は食べる前は高いと思ったけど、この味で納得せざるを得ないわ」
辛口の村民2号が、甘口の評価。
「キャベツがタダというのがいい。どんどんイケる。次は何食べようかな」
村長はメニューを見上げた。
「ずーっとキャベツを食べててほしい。胃にもいいわよ」
「・・・・・」


本日の大金言。

秋の夕暮れは北千住の居酒屋。このB級のぜい沢を知ると、人生の幅が広がると思う。




                      天七分店13 
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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