ヴァリエで見つけた「にぎり天」の謎
魚介類の 練り物は彦作村長の好物の一つ。比較的安くてうまい。これを肴(さかな)に一杯やると、胃の腑から幸福感がじんわりと広がって来たりする。グレーだった世界が微笑み始める。ヒビが融和し始めたりする。この楽しみと苦しみ。面白い。埼玉・新越谷駅「ヴァリエ」の1階フードコーナーを散策中に、ふと見つけたのが豪快な「にぎり天」だった。そこだけスポットライトが当たっているようだった。
ま、おいでなさい
めっけ!
大川水産の魚売り場。大川水産は東京、神奈川、千葉、埼玉など首都圏で展開する魚屋さん。木桶に豪快に盛られて、「にぎり天(具だくさん) 1本130円」の文字が見え、長靴姿の魚屋さんスタイルの男性が、「これ、うまいですよ~」と叫んでいた。見ると、「ごぼう天」「たまねぎ天」「えだまめ天」「いか天」の4種類。1本が長さ20センチは悠にある大きさだった。
フライパンで温める
生姜をする
すぐに「ごぼう天」と「たまねぎ天」をゲット。合計260円ナリ。ウマズイめんくい村で、今夜の晩酌のアテにすることに決めた。チンしてもいいが、村長はフライパンで温めることにした。生姜をすり下ろして、地酒「武州」をぬる燗にする。まずは「ごぼう天」から賞味。白身魚のすり身はコシが強め。具はごぼうの他にニンジン。ニンジンは柔らかいが、ごぼうはシャキッとしていて、えぐみとほのかな土の香りを口内に運んでくる。すり身のプリッとした感触とごぼうのぶっきら棒の相性が悪くない。仲がいいのか悪いのかわからない夫婦のような味わい。長さを測ったら、22センチだった。デカい。
ごぼう天である
こちらはたまねぎ天
村長は「たまねぎ天」の方が好みである。こちらにもニンジンが入っているが、たまねぎの甘みがすり身のぷりぷり感とよく合っている。生姜醤油に付けると、旨味がさらに広がってくる。こちらは相性のいい夫婦のよう。こちらは長さが20センチ。「ごぼう」より小さめだが、デカいことに変わりはない。
師走の夜、にぎり天を肴にぬる燗をちびりちびりと流し込む。そのうちに、「にぎり天」のことが気になってきた。にぎり天って何だ? 本で調べてもネットで調べても出てこない。謎のにぎり天! 楽しむどころではなくなってきた。眠れなくなる。で、翌日、取材を開始。この「にぎり天」が岡山市の川上食品のものであることを突き止めた。すぐにテル。詳しい人が出てくれる。
「にぎり天って瀬戸内海周辺で昔から作られているんですか?」
「いえいえ、うちの社長が20年くらい前に作ったものなんですよ」
「へえー、意外なお話ですね」
「それまでは四角とか丸の形ばかりでした。だから、ウチが棒状にしたにぎり天の元祖なんですよ。石臼を使って擦って、手づくりで、つまり手にぎりの形にするんです。おかげさまで人気商品になりつつあります」
そーだったのか。調べても出てこないわけがわかった。これでとりあえず今夜はぐっすり眠れる。天を仰ぎながら、今夜もにぎり天・・・。
本日の大金言。
駅ビルの食品売り場には山があれば海もある。畑もある。デパ地下よりも庶民に近いB級グルメワールド。
ま、おいでなさい
めっけ!
大川水産の魚売り場。大川水産は東京、神奈川、千葉、埼玉など首都圏で展開する魚屋さん。木桶に豪快に盛られて、「にぎり天(具だくさん) 1本130円」の文字が見え、長靴姿の魚屋さんスタイルの男性が、「これ、うまいですよ~」と叫んでいた。見ると、「ごぼう天」「たまねぎ天」「えだまめ天」「いか天」の4種類。1本が長さ20センチは悠にある大きさだった。
フライパンで温める
生姜をする
すぐに「ごぼう天」と「たまねぎ天」をゲット。合計260円ナリ。ウマズイめんくい村で、今夜の晩酌のアテにすることに決めた。チンしてもいいが、村長はフライパンで温めることにした。生姜をすり下ろして、地酒「武州」をぬる燗にする。まずは「ごぼう天」から賞味。白身魚のすり身はコシが強め。具はごぼうの他にニンジン。ニンジンは柔らかいが、ごぼうはシャキッとしていて、えぐみとほのかな土の香りを口内に運んでくる。すり身のプリッとした感触とごぼうのぶっきら棒の相性が悪くない。仲がいいのか悪いのかわからない夫婦のような味わい。長さを測ったら、22センチだった。デカい。
ごぼう天である
こちらはたまねぎ天
村長は「たまねぎ天」の方が好みである。こちらにもニンジンが入っているが、たまねぎの甘みがすり身のぷりぷり感とよく合っている。生姜醤油に付けると、旨味がさらに広がってくる。こちらは相性のいい夫婦のよう。こちらは長さが20センチ。「ごぼう」より小さめだが、デカいことに変わりはない。
師走の夜、にぎり天を肴にぬる燗をちびりちびりと流し込む。そのうちに、「にぎり天」のことが気になってきた。にぎり天って何だ? 本で調べてもネットで調べても出てこない。謎のにぎり天! 楽しむどころではなくなってきた。眠れなくなる。で、翌日、取材を開始。この「にぎり天」が岡山市の川上食品のものであることを突き止めた。すぐにテル。詳しい人が出てくれる。
「にぎり天って瀬戸内海周辺で昔から作られているんですか?」
「いえいえ、うちの社長が20年くらい前に作ったものなんですよ」
「へえー、意外なお話ですね」
「それまでは四角とか丸の形ばかりでした。だから、ウチが棒状にしたにぎり天の元祖なんですよ。石臼を使って擦って、手づくりで、つまり手にぎりの形にするんです。おかげさまで人気商品になりつつあります」
そーだったのか。調べても出てこないわけがわかった。これでとりあえず今夜はぐっすり眠れる。天を仰ぎながら、今夜もにぎり天・・・。
本日の大金言。
駅ビルの食品売り場には山があれば海もある。畑もある。デパ地下よりも庶民に近いB級グルメワールド。
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