道後温泉の「わっぱ弁当」

 道後温泉に浸かって旅の疲れやあれこれを落とそうと、愛媛・松山へ。今回テーブルに乗せるのは、道後商店街の名物「坊ちゃん団子」・・・ではない。元祖の店「つぼや菓子舗」にも行ったが、食指が動かなかった。観光用に見えたことも一因かもなあ。
          道後温泉本館4 
          ああ道後温泉本館

道後温泉周辺はいい町並みで、中心に位置する道後温泉本館には、赴任中の夏目漱石も毎日のように通っていたようだ。ノイローゼ気質の漱石を源泉が癒したのかもしれない・・・いけねえ、脱線しそうになっちまった。
           
その本館の温泉に浸かる前に食べたランチを書くつもりだった。遅いランチ。商店街の一角の足元に木の案内板がさり気なく置かれていた。「IRORI」と書かれ、ふと見ると、何やらモダンな和風の世界。細い石畳のアプローチが続いていた。それが「サムライダイニング 炉(いろり)」だった。降り続いていた小雨はすでに治まっていた。
          イロリ① 
          おおおの看板

今どきの和のモダンの延長線上にある店だろうな。そう思いながら、メニューを見ると、「わっぱ弁当」(880円=税込み)とあり、もう一つの鯛めしの文字が。まさか、あの鯛めしが? 手ごろな舌代に少し心が動いた。

黒い板塀と敷石が続く細いアプローチを先客の女性が行く後ろ姿もよかった。ついヨロヨロ・・・現金なものである。
          イロリ1 
          細いアプローチの先

この鯛めし入りのわっぱ弁当が当たりだった。店の造りが凝っていて、躙り口(にじりぐち)をくぐると、囲炉裏のテーブルがいくつかあり、グラビアに出てきそうなモダンな和の世界が広がっていた。照明を効果的に落としていて、外国人観光客が喜びそうな凝った造り。BGMはなぜか「スタンド・バイ・ミー」。
          イロリ③ 
          グラビアの世界?
          イロリ2 
          メニューの一部

「今どきモダン」も捨てたものではない。注文してから10分ほどで、「わっぱ弁当」がやってきた。昆布出汁のよく効いたお吸い物付き。それをまずはひと口。うま味。「これは案外イケるわ」と辛口の村民2号もうなずく。
          イロリ④ 
          凝ってまんなあ
          イロリ⑤ 
          おおおの中身

わっぱ飯は鯛の刺身を使った宇和島の鯛めしではなく、薄味の炊き込みご飯。鯛の身は多くはないが、昆布出汁が効いていて、まずまずの味わい。
          イロリ⑥ 
          めっけもん?
          イロリ3 
          鯛の炊き込み
          イロリ⑧ 
          地鶏のから揚げ
          イロリ10 
          キッシュさ~ん
          イロリ⑨ 
          練り物の赤シャツ?

具がバラエティーに富んでいて、こだわりが見て取れた。地鶏の半熟ゆで卵、地鶏のから揚げ、キッシュ、豆のサラダ、それに練り物、さつまいもまで。うむ。

「この値段を考えると、これは予想以上ね。ボリュームもちょうどいい。女性を意識した造りだわ」
「調べてみたら、松山を中心にした飲食グループ、サムライダイニングの新しい店のようだ。今どきの外側だけの店かと思ったけど、中身もかなりレベルが高い。デザートまで付いていて、その白玉のきな粉和えも美味。これで880円なら、満足だな」
          イロリ12 
          当たり、でおました

「坊ちゃん団子を食べなくてよかった?」
「いや、やっぱり温泉に浸かってから、坊ちゃん団子を買いに行く。外面だけで判断してはいけない。そう思い直したよ」

「結局、安上がりじゃなくなるわね」
「ノイローゼになるよりマシじゃないかな」

「はいはい、またその手ね。理屈は後からついてくる」
「その手は食わぬ、ではなく、その手は食えってこともある」
「バッカみたい・・・」

本日の大金言。

愛媛の鯛めしは二通りあり、宇和島は刺身を使い、タレも醤油ベース。もう一つは鯛の炊き込みご飯。どちらも舌代は安くはない。同時に二つを楽しもうとすれば、夏目漱石(旧千円札)が何枚も必要になる。ちと苦しいかな。




                  イロリ11 



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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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