京都の超人気甘味処でビールあんみつ

 「あしたは祇園の白川沿いにある超人気甘味どころにぜひ行きたい」
あんこマニアでもある赤羽彦作村長は、京都にお住いの調布先生にお願いして、「ぎをん小森」に案内してもらうことにした。
「あっ、お上りさんが行くところね。彦作村長も趣味が多才ですな。ひっひっひ」
京都の裏の裏まで知っている調布先生が、うれしそうな表情になった。

           小森あんみつ⑤ 
           ああ、京都に来た

昨晩は調布先生の邸宅近くにある「旬菜 咲や」で、「おまかせコース」(3500円)を賞味。そこはガイドブックに載っていない店で、その内容のあまりの凄味に脱帽、京都の奥の深さに改めてため息を漏らすしかなかった。
「あれで3500円なんて嘘みたい。倍の値段を請求されても全然不思議じゃないわよ。あんな店を知っている調布先生って、ホント不思議な人ね」
ホテルに戻るバスの中で、ほろ酔い気分の美熟女村民2号が、いつもの辛らつをどこかに忘れてきたようにポツリと言った。
「ガイドブックに載っている店なんて、載った瞬間からダメになる。調布先生もそう言ってたけど、ホントかもな」

         小森あんみつ④ 
         おいでやす

さて、甘味どころ「ぎをん小森」。南座から花見小路、祇園界隈をひと通り散策した後、新橋ふもとで、調布先生がニヤリとした。
「ここですわ。先日もYさんをお連れしたばかりですわ。感激してはりましたよ。ひっひっひ」
歴史のあるお茶屋を一部改装して使ったという見事な建物。白地のノレンをくぐって中に入ると、まずは靴を脱がなければならない。右手には脱いだ靴を置く小部屋、左手にはお土産のスペース。香が漂う中を中居さんに案内されて、黒光りした廊下を行くと、坪庭が見える大部屋に案内された。映画のワンシーンの中にでも入ってしまったような錯覚に陥る。

午後4時を回っているというのに、若い女性客でにぎわっていた。見渡すと、なぜかほとんどが「抹茶ババロアパフェ」(1200円)などパフェ類を味わっている。和の甘味どころでパフェ。全体的に値段がかなり高めだが、雰囲気代と考えればそれも仕方がない。このあたりの演出が経営者の狙いであることはすぐに理解できる。いわばレプリカの世界。

         小森あんみつ① 
         小森のおばちゃま・・・

村長は「小森あんみつ」(1200円)を注文することにした。村民2号は珈琲(750円)。調布先生はなぜか「瓶ビール」(付出し付き、1260円)。
「こういうところはビールにするのが一番。他のもんは高すぎますわ」

「小森あんみつ」はあんみつに丹波栗、抹茶のアイスクリーム、くずきり、白玉が載っている人気メニューでもある。蜜は黒蜜か抹茶蜜を選べる。村長は黒蜜にした。来た、来た。見事な清水焼の器に入った特製あんみつ。きれいな丹波の新栗が二つ。いい色具合の北海道十勝産の小豆がどんと鎮座している。抹茶の寒天が顔見せに現れ、そこに抹茶のアイスクリームと白玉が「おいでやす」と両手をついている。くずきりも月(栗)を取り巻く雲海のように漂っている。

         小森あんみつ② 
         この小豆あんの見事さ

         小森あんみつ③ 
         丹波の新栗は絶品だった

建物から何からすべてが疑似ワールドのよう。「こういう世界が皆さんが望んでいる京都なんでどすえ」という最大公約数を凝縮しているようだ。寒天が器にくっついてしまうのは減点だが、小豆あんはボリュームもありうまい。栗が絶品。抹茶アイスもトロリとしていて濃密。くずきりも白玉もそれなりにおいしい。

「どうですか。京都はあらゆるものが人工的なんですよ。自然から何からすべて人の手が入っている。人の手が入ってないのは空くらいなもんです」
付き出しのちりめんを口に運びながら、ビールで少々赤くなった調布先生が深い話をさらり。レプリカの京都。目の前の一足早い紅葉が「ぐひひひ」と愉快そうに笑った。彦作村長もガハガハとバカ丸出しで笑った。村民2号の困惑が広がった。そこだけレプリカではなかった。



本日の大金言。

ガイドブックに載っている京都もそれなりに楽しい。しかし、本当の京都はその陰に隠れている。


              小森あんみつ⑥ 
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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