まさかの絶品「冷やしラーメン」

本日はかつて「西の西陣、東の桐生」とうたわれた、一方の雄、絹織物の街・群馬・桐生市で遭遇した冷やしラーメンを取り上げようと思う。

桐生市には隠れたいい店が多い。さすがに過日の賑わいはないが、「東の桐生」時代の名残りは探せば、街の至るところに残っている。例えばうなぎの「泉新」、洋食屋「芭蕉」などは、坂口安吾や棟方志功が愛した店としても知る人ぞ知る存在。名店は一日にしてならず、でもある。
          ルースター 
          ラーメン屋?

だが、新しい動きもある。本町通りをぶら歩き中に、たまたま見つけたのが「ルースター」だった。訳すと雄鶏。ラーメン屋というより、しゃれたカフェバーの造り。入り口のホワイトボードには「自家製麺」とか「化学調味料不使用」という表記。
          ルースター② 
          かなりのこだわり

過剰な説明は野暮だと思うが、この小さな店構えにはそれを超える何かを感じてしまった。村民2号も「よさそうな店ね」。午前11時半、開店と同時に入ることにした。

L字の白木のカウンター席が7つほど。厨房がオープンキッチン形式で、隅々まで気配りが行き届き、隙がない。そこにいい雰囲気の店主が一人。聞いてみると、昼はラーメン屋、夜はワインバーとか。「もう5年になります」とも。
          ルースター③ 
       まさかの冷やしラーメン

当たりの気配。夏季数量限定「冷やしラーメン」(税込み800円)を頼むことにした。醤油と塩2種類あり、醤油を選んだ。村民2号は「ラーメン」(塩、同700円)。

目の前で作る過程がすべて見える。これはよほど自信と意志がないとできない世界でもある。12~3分ほどで「ラーメン」、続いて「冷やしラーメン」の順で着丼。正午前だというのに、客が次々とやってくる。
          ルースター1 
        こちらは定番の塩ラーメン
          ルースター⑥ 
        こちらが冷やしラーメン

「冷やしラーメン」は桐生では珍しい。冷やし中華ではなく、冷やしラーメン。山形の「栄屋」が有名だが、東京でも少しづつメニューに出す店が増えている。
          ルースター⑦ 
          隙のない構成

鶏ガラ中心の冷たい醤油スープが美味。そこに鰹と昆布出汁が加えられているようだ。しっかりと味付けがしてあり、無化調に多い物足りなさがない。旨みと奥行きが舌にじんわりと滲み込んでくる。
          ルースター⑧ 
          秀逸なスープ

麺は細麺で、コシが十分にある。盛岡冷麺のような食感で、これが素晴らしい。近い場所に北関東でも有数の自家製ラーメン店「芝浜」があるが、村長の好みはこちら。
          ルースター12 
          自家製細麺

具は自家製チャーシュー、穂先メンマ、オクラ、それに千切りミョウガと青ネギ。よく考えられた構成で、すべてのレベルが相当の高みにあると思う。意外な発見に心が躍ってしまった。
          ルースター⑨ 
          具の秀逸
          ルースター14 
          穂先メンマ

もっとも気に入ったのは、穂先メンマ。これまで食べた中でもベスト5に入る美味さだと思う。

「大変ですけど、一人で全部やってます。人を使うと気疲れするし、それよりも自分で全部やった方が気が楽です」(店主)

「スープがなくなり次第終了」というのも、店主の動きを見ているとうなずける。
          ルースター10 
          発見の発見

「いい店を見つけたわね。スープを一滴も残さず飲んだのは随分久しぶりよ。桐生にもこういった新しい、いい店が出来てると思うと、うれしくなるわ」
辛口の村民2号が珍しくホメた。帰りに小松屋で「花ぱん」を買って、ゴッドマザーと老犬へのお土産にすることにした。

本日の大金言。

地方都市の衰退と混迷は深刻である。日本は東京だけではない。かつて栄華を極めた桐生にも新しい星が誕生している。こうした動きこそが日本の未来をほんの少しだが、明るくすると思う。永田町の体たらくよりも、地方にこそ光を。



                   ルースター15
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赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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