駅弁「復刻版鯛めし」の味

本日はクリスチャンでもないのにクリスマス。何がめでたい。ジョン・レノンとワムのクリスマスソングを聴くのは楽しみだが。マライラ・キャリーと山下達郎まで聴くと、もはや付ける薬がない。
          駅弁屋祭①
       人気の「駅弁屋 祭」

で、本日テーブルに乗せるのはめでたい、じゃなかった「復刻版鯛めし」である。たまに立ち寄る東京駅の「駅弁屋 祭」を覗いたら、ふと目に止まったのがレトロな掛け紙の「御鯛飯」(税込み 880円)だった。明治21年創業の駅弁屋「東華軒」(小田原)が大正期に出して人気を呼んだ駅弁の復刻版。当時は国府津駅構内で売られ、東海道線の名物駅弁だった。
          復刻版鯛めし①
          お宝、発見か?

千円が当たり前、2千円の駅弁も珍しくない駅弁バブルの中で、880円という値付けに感心。百年ほど前の駅弁の味ってどんなもんだろう? という好奇心もある。

それを買い込んで、ウマズイめんくい村に持ち帰って、賞味することにした。食べたのは翌日の明け方。村民2号もゴッドマザーもまだグースカ睡眠中。しめしめ。フトコロ事情の関係で一個しか買ってこなかったので、背に腹は代えられぬ。せこいスチールというわけである。ちょっぴり罪の意識・・・。
          復刻版鯛めし①
          当時の掛け紙
          復刻版鯛めし⑤
          素朴な駅弁

当時を再現した掛け紙がポエム。紙ひもを解き、掛け紙を取り、経木のフタを開けると、そこは懐かしい世界。鯛のそぼろご飯が収まり、おかずが仕切られていた。鶏肉のそぼろ煮(タケノコとグリーンピース入り)、半分に切った味付け玉子、椎茸、人参とフキの煮物、それにかまぼこ。鯛のそぼろは思ったよりも分厚い。いい匂いが立ちのぼっている。
          復刻版鯛めし③
     ぎっしり鯛のでんぶが・・・
          復刻版鯛めし④
          おかずもレトロ

ヘンに媚びていない、素朴な昔の駅弁。梅干しも効いている。期待しながら、まずは鯛のそぼろご飯に箸を付ける。期待が微妙に変化する。甘い。甘すぎる・・・これはまるで桜でんぶではないか? 子どもは喜ぶかもしれないが、大人はどうか。時間が経っているので、茶飯もやや固くなっている。

つい原材料を見ると、鯛が少ない。オキサワラ、クロカジキ、アブラガレイの文字が見え、マダイはその後に表記されていた。あらら。鯛めしなのに鯛が少ないとは・・・。
          復刻版鯛めし⑦
          見た目はマル
          復刻版鯛めし⑧
          食べると・・・

気を取り直して、おかずへ。鶏肉そぼろは甘辛煮で美味い。グリーンピースがポエム。フキと人参も気に入った。だが、煮玉子、シイタケが今イチで、柔らかな旨味に欠けている。ま、昔はこんなものだったかもしれないなあ、と思い直す。
          復刻版鯛めし10
          鶏のそぼろ煮
          復刻版鯛めし11
          微妙な旨さ

期待は裏切られるためにある。全体的に甘すぎるのが残念。ワサビ漬けが鯛めしの中に蓋付きで埋まっていて、そこは気が利いている。これが大正から昭和にかけての駅弁の味わいなのか・・・七割の満足感で蓋を閉じた。
          復刻版鯛めし⑥
          わさび漬け

その後、素朴な疑問がわき上がってきた。そもそもこれはいつの時代の復刻なんだろう? 製造発売元の東華軒に電話直撃してみた。すると、しばらくして担当者らしき人が出てきて、丁寧に説明してくれた。

「誤解する人も多いんですが、復刻したのは掛け紙だけなんです。駅弁の中身は復刻したわけではないんですよ。まあ大正時代の頃の味を口伝などで思い出しながら、作ったものなんです。当時のレシピがないんですよ。あのう、掛け紙にこのことは書いてあります。小さな文字なのでわかりにくいかもしれませんが・・・」

虫めがねで見たら、確かにそのような旨が書いてあった。うむ。

本日の大金言。

千円以下の駅弁は貴重である。駅弁ブームはバブルだと思う。いつかははじける。安くて美味い駅弁のさらなる登場を待ちたい。


                    復刻版鯛めし3
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No title

突然の訪問、失礼いたします。
私はこちら⇒b--n.net
でブログをやっているきみきといいます。
色々なブログをみて勉強させていただいています。
もしよろしかったら相互リンクをお願いできないでしょうか?
「やってもいいよ」という方はコメントを返してくだされば、
私もリンクさせていただきます。
よろしくお願いします^^

なんとなく

またまたお邪魔します。
日本ってなんか、とても贅沢志向になってしまってる気がします。そして、その事に気がついていない気も。
安ければ良い、というもんでもないんですが、何故こんなものが必要なのか?本当に必要なもの、やりたい事がとても曖昧になってしまってる気がしてなりません。
濁っているという表現になりますかねぇ。
今回の駅弁を見て、何故かそんな事を思いました。
笑える美味さを期待してます。

コメント感謝です

駅弁の高級化(?)はどうしたものでしょう。それでも客が多いのも不思議です。コンビニ弁当の安さを考えると謎は深まります。日本社会の二極化だけでは説明できないと思います。スーパー銭湯が人気なのと繋がっているかもしれません。復刻版御鯛飯はどうかな、です。掛け紙だけ、というのはブラックジョークみたいです。安くても京都駅の目刺し弁当(魚沼産こしひかり)などはメチャ安でスグレモノだと思います。
それにしても駅弁の高級化と添加物の多さは困ったものです(笑)。
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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