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明治の駅弁「壺屋のいなり寿司」

 応仁の乱を生で見物したと噂の(まさか)京都のグルメ仙人は時々貴重な情報をくれる。東海道本線豊橋駅の名物いなり寿司を「旨かったですよ、あーたも一度食べたらよろしい」と糸電話で送ってきた。

いなり寿司をレースに例えると、京都が大本命で東京が対抗か三角印、横浜(泉平本店)が穴というのが村長の個人的な評価。そこに愛知・豊橋のお稲荷さん情報。そんな場所に名物いなり寿司があるなんて、し、知らなかった。いなり寿司好きの村長の好奇心がくすぐられた。

「あのね、ボクは大阪の阪神百貨店で買って食べたんやけど、東京では日本橋三越でしか買えへんらしいで」

兜町ペンクラブに行ったついでに、足を延ばすことにした。
          壺屋① 
        京都と東京の中間?

調べてみたら、発売元は豊橋市に本店がある壺屋(つぼや)弁当部。壺屋の創業は明治21年(1888年)、翌年開業した東海道本線豊橋駅構内でいなり寿司を販売、それが評判となり、豊橋の名物駅弁となった。以来約130年間作り方も味も変えていないそう。ほんまかいな
          壺屋② 
          約130年の歴史

それが「伝統の稲荷(いなり)」(一折7個入り 税込み735円)だった。日本橋三越地下のフード街は名店がしのぎを削っていて店舗数もかなり多い。探すのにひと苦労したが、何とか辿り着き、愛想のいいおばはん店員さんとあれこれ話しながらゲットした。

「じゃこ稲荷」「わさび稲荷」「五目稲荷」などなどこの130年で種類も増えているが、一番人気は何といっても創業当時のままの『伝統の稲荷』です。甘くて本当に旨いですよ」と太鼓判まで押された。グルメ仙人といとこかもしれない。
          壺屋③ 
       包みを取る楽しみ

夜遅くウマズイめんくい村に帰ってから、こっそり福島の地酒「自然郷」をちびちびやりながら賞味することにした。村民2号もゴッドマザーも大の字で夢の中。シチュエーションとしてはそう悪くはない。
          壺屋④ 
       意外な名物いなり
          壺屋⑤ 
          形はほぼ東京型

かなり甘いお稲荷さんで、京都のふっくらと炊かれた出汁の効いたものとはまるで違う。形も味わいもむしろ関東に近い。色が明るい飴色で、砂糖とザラメをたっぷり使い、濃口醤油で長時間煮締めていると思う。京都のような洗練はない。素朴な作り方だと思う。つゆも継ぎ足しを加えているかもしれない。
          壺屋⑧ 
          お揚げの煮締め方
          壺屋10 
          惹かれる
          壺屋11 
          かなり甘い

甘酢の酢飯はやや固めに炊かれていて、千住「松むら」のような白ゴマすら入っていない。シンプルそのもの。江戸時代末期創業の横浜「泉平本店」の濃厚な甘いお揚げに近いが、甘さに陰影と深みがない気がする。

それでも旨い。手が止まらない。グルメ仙人の言ったことは確かだが、ふと気になって、原材料を見てみた。食品添加物が羅列されていた。うむ。ふつうの駅弁並みの添加物・・・それが次第にアリの行列に見えてきたのだった。あり?

本日の大金言。

添加物を完全否定するわけではない。特に駅弁において、それを含めて楽しむというのが、あるいはルールかもしれない。こんこん様に脱帽するとしよう。



                  壺屋14
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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