「京都vs足利」古都あんみつ決戦の行方は?

京都からウマズイめんくい村に帰ってきてからも、赤羽彦作村長の頭の中には人気店 「ぎをん小森」で賞味したあんみつの記憶が沈殿したままだった。香を焚きこめた古い町屋で夢心地のまま「京都」を楽しんだつもりが、どうもキツネにダマされたような気分。雰囲気込みの値段だとはいえあんみつが1200円というのにも驚かされた。そして何より、その味自体がうまいにはうまいが、メチャウマとまでは言えなかったからだ。京都にはどうやらキツネが住んでいるらしい。

そのことを確認すべくやってきたのは関東の古都・足利。そこに前から気になっていた店があった。「あまから家」。すぐ近くには国の重要文化財にも指定されている鑁阿寺(ばんなじ)と日本最古の学校・足利学校がある。こちらも古い民家を改造した店。甘味とカレーを売りにしているので「あまから家」。甘味とカレーを同時に出すというのも珍しい。

          あまから家③ 
          いかにもの造りだが

店内はアンチークなつくりで、飾ってある柱時計なども大正ロマンの雰囲気。石をモチーフにしたオリジナルグッズが売られてもいる。古都の観光客が喜びそうなつくりになっている。時刻は午後3時過ぎ。おやつタイムである。
「村長に引っ張られて来ちゃったけど、これ以上太るのは勘弁よ」
「うむ。では村長だけあんみつを頼むことにしよう」
「それは不公平よ。何だか腹が立ってきた。私も何か頼むことにするわ」

オーナーだろうか感じのいいきれいな女性が注文を取りに来た。奥が厨房になっているらしく、親父さん風の男性の姿が見える。作っているのはその親父さんのようだ。村長は目的の「あんみつ」(630円)を注文。蜜は黒蜜を選んだ。村民2号はどうしたわけか「クリームあんみつ」(630円)を注文した。思考回路がどうなっているのか「スフィンクスの謎」のようで、理解不能というしかない。

          あまから家④ 
          粒あんとこしあんと家来
         
10分ほど待たされて、あんみつ姫の登場。朱塗りの器に見事なこしあんと粒あんが東西の横綱のように鎮座していた。あんこマニアとして、こしあんと粒あん両方が楽しめるというのは無上の幸せと言ってもいい。そのあんが絶品だった。北海道十勝産の小豆を使った手作り。甘さは控えめで、いいあんが備えている「香り立つような風味」が際立っている。こしあんは一瞬の涼風となり、粒あんは「ぎをん小森より上」と見た。相当なワザと言わざるを得ない。

        あまから家⑥ 
        こしあんでござる

果物以外はすべて手作りなんですよ。手作りにこだわってるんです。果物だけは手作りできませんから(笑い)」と店の女性。寒天は柔らかめ。硬めの歯ごたえが好きな村長にとってはここだけが唯一の不満。豆かんは硬さもほどよくいい出来である。みかん、パイナップル、桃などもいいものを使っていることがわかる。

「これで630円とはね。店構えから見て、観光地の味かなとタカをくくっていたけど、このこだわりは意外だったわ」
辛口の村民2号も納得の表情。
「ハズレか当たりか中間はあり得ないと思っていたけど、当たりだった。ぎをん小森の約半分の値段で味自体の満足度は1.5倍はある。そりゃあ、雰囲気ではとてもかなわないけど」
「1200円のうち雰囲気代が800円くらいかしら。調布先生がビールにしたのはさすがだったわね」
「足利氏の発祥の地が京の都に全然負けていないということ。ことあんみつに関しては足利に軍配を上げたい。金閣寺も銀閣寺も足利氏が造ったことを忘れちゃいけない」
「村長はいまだに何もつくらない」
「・・・・・・」



本日の大金言。

1930年(昭和5年)、銀座「若松」が発祥と言われるあんみつ。まだ82年ちょっとの歴史だが、京都・足利の甘味版「二都物語」。そのロマンも隠し味になっている。


           あまから家② 
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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