FC2ブログ

幻の羊羹と富山ブラック

あんこ馬鹿もここまで来ると付ける薬がない? 確かになあ。「バッカみたい」との村民2号とゴッドマザーの冷笑を背に、 幻の羊羹(ようかん)を求めて、電車に飛び乗ることにした。北陸・富山まで。肯定的に見れば(?)、夢のチケット。花より羊羹、あんこの細道・・・。
          富山駅 
          夢の終着駅?

今から約150年ほど前のこと、徳川幕府崩壊とともに暖簾を畳んでしまった江戸の菓子司が数軒ある。中でも幕府御用達の「鈴木越後(すずきえちご)」は別格で、そこで作られる羊羹は垂涎の的だった。同時代の老舗「金沢丹後(かなざわたんご)」の羊羹すらかすんで見えるほどの美味さだったという。

どんな味だったのだろう? タイムマシンでもないかぎりかなわぬ夢だが、一度でいいから食べてみたい。そんなある日、富山市にその鈴木越後の流れを汲む和菓子屋があることを知ってしまった。初代が江戸日本橋にあった鈴木越後で修業、暖簾分けのような形で故郷の富山に店を開いたという。まさかのまさか。しかも現在も羊羹を作り続けているというのである。

これは行かずばならぬ(力入り過ぎだよ)。で、その幻の羊羹に会いに出かけたというわけである。その経由は後日ご報告したい。和菓子に関心のない人にとってはどうでもいい話だが。
          大喜 
          この店構え

突然の北陸探訪にはその他にも目的がある。その一つがかの富山ブラックラーメン。今回テーブルに乗せるのはその元祖の店「大喜(たいき)本店」のブラック中華そば。午前11時半過ぎ、市電で西町停留所で降り、100メートルほど歩き、横道に入ると、「元祖 富山ブラック」の幟(のぼり)がはためいていた。古い昭和な建物。
          大喜① 
          小が並だって?

時間が早いので行列はない。両側がカウンター席になっている面白い造りのラーメン屋で、そのブラック「中華そば」(並 税込み750円)を頼むことにした。「小=並」というのが引っ掛かる。
          大喜② 
          早い時間に到着

待ち時間は8分ほど。いい匂いとともにラーメンどんぶりがやって来た。噂通りの真っ黒いスープ。脂がほんのり浮いている。粗切りのネギ、その下には手切りのチャーシューが折り重なっていた。チャーシューメンと言っても通用するほどの量。それにメンマ。粗挽きの黒コショウが盛大にかかっていた。
          大喜④ 
          富山ブラック現る
          大喜③ 
          ラーメンの極致?
          大喜⑤ 
      ブラック・イズ・ブラック

何というビジュアル。その下の麺はストレート丸太麺で、見るからにふてぶてしい。

衝撃的な味の濃さだった。スープの黒は濃口醤油そのもので、出汁の気配はほとんどない。ひと口でこれはイケない、血圧が一気に30くらい上がりそうな濃さ。さらにメンマはシャキッとしているが塩漬けのようで、濃いスープに追い打ちをかける。三口めには「水、水!」と叫びたくなるほど。
          大喜10 
          丸太ストレート麺
          大喜⑨ 
          旨そうだが・・・

オーバーに書いているのではない。かようなラーメンが確かに存在していることにある種の感動すら覚える。醤油の黒で黄土色に見える丸太麺はゴワゴワとした固めの食感で、これは嫌いではない。粗切りのネギがある種の救いに見える。黒コショウはこれほどはいらない気がする。
          大喜11  
          途中経過

チャーシューは多分肩肉でかなり固め。今どきの柔らか路線とは一線を画す愛想のなさ。これぞウマズイラーメン、と食べながら感心させられてしまった。

この店、創業は昭和22年(1947年)。今では市内に5店舗ほどある。富山では知らない人がいないとか。初代が終戦直後に肉体労働者のために作った中華そばで、ご飯のおかずになるように味を極端に濃くし、チャーシューを大盛りにしたそう。
          大喜1  
       固めのチャーシュー

店長からそのことを聞き、なるほどと妙に納得。苦行のような心境で何とか食べ終えてから、「ライスを一緒に頼むのがツウの食べ方です。地元の人はほとんどそうしてますよ」と言われてしまった。黒いため息が出かかる。完飲みできずにドンブリの底に残った真っ黒いスープが羊羹バカを笑っているように見えたのだった。富山、恐るべし。

本日の大金言。

富山は海の幸が有名。今の時期はホタルイカ、白エビも解禁になった。地酒もいいものが多い。それでいておよそ美味いとは言えない「富山ブラック」まである。まずさの中に「くせになる何か」がある。このねじれ方が富山の魅力でもある。


                   大喜4 

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

富山ブラックは、とても食べ物とは思えません。食べてはいけないものです。村長ご一行が富山に来られるなら、ぜひ、近くの末広軒に寄ってもらいたかった(デパートの大和内にも支店)。手打ちの麺が抜群にうまいです。スープは喜多方風。次回があればぜひ。

コメ、感謝

食べてはいけないもの、とは(笑)。確かに旨いものではなかったですね。末広軒、美味そうですね。機会があったら行きたい。富山は美味いものが多いですね。
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

最新記事
カテゴリ
彦作のつぶやき
最新コメント
月別アーカイブ
カレンダー
08 | 2018/09 | 10
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR