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「白えびと富山湾」で千鳥足

 「富山に行ったら白えびを食べてよ。イカの黒作りで一杯もイケるよ」

旅の途中で富山出身のイラストレーター・谷井健三さんが生前、そんなことを話していたことを思い出した。谷井さんとは「おわら風の盆」を見に行く約束をしていたが、結局実現することなく、2年ほど前に亡くなっている。仕事での付き合いが主だったが、精密な船のイラストはファンも多く、作家・高杉良さんお気に入りの挿絵画家でもあった。
          富山市① 
        夜の市電が走る

夕暮れどき。まずは安ホテルのフロントで情報収集。
メチャ安くてメチャ美味い店はないかなあ。白えびとホタルイカも食べたい」
ほとんど無理難題に近いお願い(?)に美人フロントが微笑を絶やさず教えてくれたのが「居酒屋 だるま亭」だった。「地元の人もよく行く店です」というのも判断のポイント。
          だるま亭①  
          穴場の居酒屋?
          だるま 
          縄のれん

ホテルから歩いて3~4分ほど。「富山の美味しい海の幸」という幟(のぼり)と縄のれんが悪くない。一軒家の居酒屋。縄のれんをくぐると結構大きな店で、カウンター席の奥には座敷がいくつか見える。
          だるま亭③ 
        ぜ~んぶ食べたい
          だるま亭② 
      地酒メニューの一部

ここで食べたのが「白えび刺身入り盛り合せ」(2人前 税別2800円)。今が旬のホタルイカも食べたかったが、予算の関係で白えびを取った。「白えび以外にも富山湾の海の幸が楽しめますよ」(店員)。ホテルの割引券を差し出したら、「イカの黒作り」をサービスしてくれた。

富山は地酒もいいものが多い。「3種飲みくらべセット」(立山、満寿泉、三笑楽 同980円)を頼むことにした。メチャ安ではないが、我ながらいい選択だと思う。
          だるま亭 
     白えび刺身入り盛り合せ
          だるま亭⑤ 
        地酒3種のぜい沢

15分ほどで「白えび刺身入り盛り合せ」がおおおの登場。氷を敷いた盛り込み桶に見事な富山湾の魚介類が盛られていた。天然寒ブリのシーズンは2月いっぱいで終わったが、天然ブリ、平目、ばい貝、真だこ、さす(かじき)の昆布締め、それに別盛りで富山湾の宝石・白えび君
          だるま亭⑦  
          天然ブリ
          だるま亭3 
        この厚み、たまらん

天然ブリの厚みが想像を超えるもので、わさび醤油で食べると、きれいな脂が乗っていて、シーズンが終わったとは思えない美味さ。平目も天然物で、柔らかな弾力が東京で食べるものとはひと味違う。すべてがひと回りは大きい。
          だるま亭1 
          天然平目
          だるま亭4 
          ばい貝の鮮度

ばい貝のコリコリ感、真だこのキュート感。美味。さすの昆布締めだけが思ったほどの感動はない。

本命の白えびは解禁になったばかりだが、ひょっとして冷凍ものかもしれない。それでも半透明な美しさとねっとりした食感が素晴らしい。官能的な甘みが粘膜にささやきかけてくる。生姜醤油で食べると、地酒によく合う。特に五箇山の地酒「三笑楽」が気に入った。酸味がきれいで奥行きもある。それを1合追加する。さらに・・・。
          だるま亭⑨ 
         宝石白えび様
          だるま亭5 
         あーんと行け
          だるま亭6 
          イカ黒作り

谷井さんの人懐っこい笑顔が一瞬だけ頭をよぎったが、いい気な極楽とんぼは酔いの海に沈むばかり。外に出ると、なぜか路地裏を探した。裏通り好きのサガ。だが、悲しいかな路地裏が見当たらない。富山には迷路がないのか? 空には月もない。千鳥足でしばらく歩きまわると、先の方に路地らしきものが見えた。ノラ猫が一匹、ゴミ袋を漁っていた。近づくと、あっという間に逃げて行った。
          居酒屋はしご 
        路地裏めっけ

本日の大金言。

たまたま入った居酒屋バーのママさんによると、「ここはもうダメよ。きれいになり過ぎて。昔は戦後から続く飲み屋街があったんやけど、全部なくなっちゃった。面白くない街よ」とか。富山は魚は美味いが、教育県なので「真面目すぎてかなんわ」。そのママさんは京都出身で、富山は肌に合わないとしきりに嘆いていた。人生いろいろ。



                  だるま亭10 




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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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