元祖の「金沢ロースカツカレー」

 この際なので(何がこの際なのかわからない)、金沢まで足を延ばすことにした。近江町市場もあるし和菓子の名店も多い。加賀百万石のきらびやかな歴史が今も息づいている。ちょうど夜桜が満開で、兼六園へとぶら歩き。もちろん狙いは別にもう一つある。
          金沢城夜景④ 
          兼六園の夜桜
          兼六園① 
          逆さ夜桜どす

B級シンジケートの極秘指令。「金沢カレー」を腹いっぱいかっ込め。知る人ぞ知るB級の真っ黒いカレー、である。神田・神保町の「キッチン南海」の黒いカレーに負けないとか。

香林坊の安ホテルで仕込んだフロント情報。「金沢に来たら、おでんと金沢カレーは外せません。金沢カレーなら『ターバンカレー』が一番です」。おでんもいいが、フトコロの関係で、真っ黒い金沢カレーを選ぶことにした。
          ターバンカレー 
          ターバンカレー本店

目指すは「ターバンカレー本店」。ここは元祖の一つで、創業は昭和46年(1971年)。兼六園から近いというのもありがたい。夜桜を楽しんでから午後7時少し前、閉店直前に滑り込んだ。黄と茶、カレー色の外観、それに外から中が見えるのも敷居が低くて好感。
          ターバンカレー① 
     金沢カレーメニューの一部
          ターバンカレー4 
          ビールでまつ

L字のカウンター席が10席ほど。2人用のテーブルが三つ、カウンターの対面が厨房になっていて、そこに下町のおばはん風の女将さんと娘さんらしき女性が2人で切り盛りしていた。

迷った末に「ロースカツカレー」(中 税込み780円)を頼んだ。少しも迷わずにビール(中ビン 同450円)も追加した。東南アジア人らしい若い男女4人組が入ってきた。「もう閉店です」と断るのかと思ったら、女将さんはたおやかな応対。「大丈夫ですよ、どうぞ」。この素晴らしき金沢流もてなし。
          ターバンカレー③ 
          来たあ~
          ターバンカレー④ 
          これぞ金沢カレー

注文してからトンカツを揚げるようで、いい音と匂いが鼻腔をくすぐる。待ち時間は10分ほど。これが「キッチン南海」とは別の意味でスグレモノだった。ステンレス製の楕円皿。ソースのかかった揚げたてのトンカツ、その下に真っ黒いカレーがドロリと広がっていた。そのボリューム。左側には千切りキャベツの山。これぞ金沢カレーという構成。
          ターバンカレー⑥  
          ドロリと黒い

よく見ると、黒いカレーの中に金沢豚がごろごろ4つほど潜んでいた。黒いルーは思ったほど辛くはなく、むしろ複雑な旨味がじわじわと舌から口中に広がってきた。濃厚なコクと旨味。20種類ほどのスパイスを煮込んでいるそう。
          ターバンカレー1 
          豚ロースカツ
            ターバンカレー5 
                              やや固めのライス
          ターバンカレー⑨ 
         こうでなくっちゃ

トンカツはサクサクと揚がっていて、ロース肉は厚みが1センチほどだが、柔らかくて美味。ソースのかかり具合がほどよい。ライスはやや固め。金沢産コシヒカリか?

途中で女将さんが「これ、かけてみてください。ひと味変わりますよ」とラー油を薄めたようなものを差し出した。酸味と辛味のある液体で、それをかけたら、絶妙なプラスアルファが広がった。いい女将さん。「こりゃあ・・・うめえ、うんめえ」とつぶやいてしまった。薄味の福神漬けもいい出来。
          ターバンカレー⑧ 
          魔法のスパイス
          ターバンカレー10 
          キャベツと福神漬け

どんどん食べ進む。ビールのほろ酔いとカレーの旨みが脳内で絡み合う。その勢いで「この黒の正体って何? ひょっとしてイカスミ?」と軽く聞いてみた。娘さんが「それは秘密です」とやんわり。女将さんが後ろで笑っていた。そのお顔が数秒後、芳春院に見えてきた。まつかまたぬか、槍のまたざ・・・(意味不明)。

本日の大金言。

金沢カレーは首都圏にも進出していて、「ゴーゴーカレー」や「アルバカレー」などチェーン店も増えてきている。元々は「カレーのチャンピオン」が金沢独自のカレーを作ろうと考案したものらしい。「ターバンカレー本店」はその本流中の本流と言われる。黒の秘密は一説ではカラメルとも、スパイスを炒めることによって黒くなるとも言われる。真相は謎のまま。


                 ターバンカレー3 





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故郷の味です。

おや、金沢に行かれたのですね。オイラは石川県人なので、時々、あの濃い味のカレーを食べたいなぁ・・・と思う事があります。他のチェーン系のカレーだと、美味しいのだけど、なんとなく物足りなく感じてしまうのです。カレーってもっと行儀悪くたべるもんだよねー、と思ってしまいます。福井にはソースカツ丼という、これまた濃い味のがありますから、福井の人も県外に行くと物足りなく思う、とは思います。(長野とか会津若松は別ですが。)
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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