時代は郊外、絶品珈琲とスイーツの穴場発見!

 「すっかり天高く馬肥ゆる秋ね」
晴れ渡った11月の空を仰ぎながら、美熟女の村民2号がつぶやいた。
「天高く豚も肥ゆる秋」
村長もつぶやいた。
「うまいスイーツとうまいコーヒーを飲みたい気分にならない?」
こういう時は逆らってはいけない。村民2号は胃袋の欲求をロマンチックに変換する名人である。

         伊東屋① 
         わざわざ越後の古民家を移築

ポンコツ愛車を駆って、「ウマズイめんくい村」の一行約2人がやってきたのは群馬県・桐生市の郊外にある「伊東屋珈琲」。今回はご近所の文吾ジイも付いてきた。寂しがり屋の大酒飲み。波乱の予感がする。
「ここに来たかったのよ。ずっと前から目を付けてた」
上州生まれの村民2号は大のコーヒー好き。一日3杯はうまいコーヒーを飲まないと、途端に機嫌が悪くなる。
「ワシは毎日酒を最低でも3合飲まないと暴れたくなる」
文吾ジイが聞きもしないのにのたまった。

                伊東屋14 
          ここはどこ?

古民家を使った見事な建物。新潟からわざわざ移築したというから驚きだ。桐生の郊外にこんな店が存在していることに驚かされる。「伊東屋珈琲」という看板、入り口横には珈琲豆の麻袋が何気なく積まれてる。見るからにコーヒーへのこだわりが読み取れる。中に入ると、巨大な焙煎機が目に飛び込んでくる。実用とオブジェ、両方が共存した空間。テーブルは6~7つはある。アンティークなインテリアで、店主のこだわり方が半端ではないことが理解できる。

「うれしいわ。こういう店が私の好み」
「ワシは全然うれしくない。日本酒が置いてない」
メニューの中から村民2号が選んだのは、有機農法の「ガテマラ」(410円)と「ガトーショコラ」(380円)。村長は「アメリカン」(410円)と「ブルーベリーチーズケーキ」(380円)。どちらも店主夫人の手づくり。
「日本酒はないの?花菱がないとは・・・ワシは水でいい。ワラー一丁」
一杯飲もうと思って付いてきた文吾ジイが、目算が狂って、すっかりへそを曲げてしまった。

         テイク①   
         ビターな誘惑

ガトーショコラはチョコレートが濃厚で、多分ビターチョコレートを使っているのだろう甘さが控えめ。生クリームを付けて食べながら、村民2号が鼻歌混じりに品評する。
「私が作るのよりうまいのは確か。自然なうまさで那須高原の『SHOZO CAFE』の味に似ている。ま、大人の味って感じ。それよりコーヒーが気に入ったわ。この自然なまろやかさはコーヒー好きの私でさえ唸りたくなる。ま、このくらいの味は店構えで予想していたけど、ちゃんと答えてくれた。上州の郊外にこんな店があるなんて、私にとっては大発見」
コーヒーカップと皿もアンティーク。それにスティール製のプレスポットがいい雰囲気を醸し出している。2杯分は十分にある。

          伊東屋⑨  
          はい、チーズ!

ブルーベリーチーズケーキは断面が赤紫色と濃い紫色とチーズ生地のまだら模様になっていて、見るからに手づくり感がある。パウダーシュガーが赤城山の初冠雪の風情。
「この甘酸っぱさはブルーベリーだけじゃないね。レモンかな。これもさわやかな濃厚で、酸味がきれい。大人の味だなあ」
村長が言うと、すかさず村民2号が手を伸ばして、ふた口、三口。
「こっちの方がガテマラには合うみたい。取り換えっこしましょ」
否も応もない。ガトーショコラはほとんどなくなっていた。本日は村民2号の日ということか。

          伊東屋⑥ 
          されどコーヒー
         
「ワシ、暴れたくなってきた」
文吾ジイがボソッとつぶやいた。村長はウマズイめんくい村の平和のために、決断せざるを得なくなってきた。
「ハシゴすることにしよう。赤城山の飲めるいい居酒屋がある」
文吾ジイの顔の皺(しわ)がゆるんだ。決まり。
「ホントは自分が行きたいんでしょ。可愛いお姉さんもいる、あそこでしょ? 私はここにいる。2人で行って来れば?」
「うむ」
ウマズイめんくい村の平和を守るために、村長は「1時間だけ」と言って、おもむろに立ち上がった。背中に羽根が生えていた。


本日の大金言。

時代は郊外へ、である。小泉改革(改悪)と野田無策などで、地方経済はどん底。うまいコーヒーでゆっくり考える時間も案外重要かもしれない。


               伊東屋15 






























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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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