墓参後の「冷やし煮干しラーメン」
これぞご先祖様のお導き? 村民2号のご先祖様のお墓参りのために群馬・桐生へ。没落家系だが、蔵のある旧家なのでお墓も立派なもの。情けない当主はお墓掃除をしてから手を合わせる。平成最後の終戦記念日でもある。「戦後はすでに終わった。今は戦前」という指摘がひたひたと現実味を帯びている。昨夜は久しぶりにジョージ・オーウェル「動物農場」を読み返した。現在の世界と日本が重なってくる。脇の下に汗。
まさかの冷やし煮干
酷暑が続く。本日、テーブルに載せるのは冷やしラーメン、である。山形市の栄屋本店が元祖と言われるが、村長のセンサーには思ったほどの美味い冷やしラーメンがヒットしてこない。もっと冷やしラーメンが全国的な人気になっていいと思うのだが、冷やし中華の牙城を崩すほどのブームにはなっていない。なぜだ?
麺や流れ星
意外な場所で、その冷やしラーメンの逸品と出会うことになった。ひょっとしてご先祖様のお導きかもしれない。お墓参りの後に、桐生の麺友の情報で、お隣りのみどり市笠懸町阿左美にある「麺や 流れ星」の暖簾をくぐった。
「冷やしラーメンがおいしい。夏だけの期間限定だけど、ダマされたと思って行ってみなよ」
麺友の言葉に半信半疑で、店内に入ると、アメリカンポップスが流れ、カウンター席とテーブル席、それに小上がり。オープンしたのは去年3月だそうで、新しいのにすでに周辺では人気店になっているそう。有名ラーメン評論家の色紙もある。
一年中やって欲しい
ここはどこ?
メニューの中から「冷やし煮干し(醤油)」(税込み 850円)を頼んだ。こだわりの強いラーメン屋のようで、カウンターの奥にいる店主がどこか中華の周富輝と似ている。期待できるかも。村民2号は「味玉塩らあめん」(同800円)を選んだ。
当たりか?
こちらは味玉塩らあめん
10分ほどで可愛い女性スタッフが「冷やし煮干し」を持ってきた。隙のない美味そうな冷やしラーメン! だが、醤油を頼んだはずが、どう見ても塩。女性スタッフに言うと、けげんなお顔で伝票を見直す。村長も覗いてみる。そこにはただ「冷やし煮干し」としか記入してない。バイトか?
頭を切り替えて、「塩でもいいですよ」と村長。だが、これが当たりだった。鶏チャーシューが2枚、刻みネギ、紫玉葱のスライス、万能ねぎ、それに長くて太い穂先メンマが3本ほど。ドンブリの壁面には長方形の海苔。
黄金のスープ
何よりきれいな脂の浮いた塩スープが美味そう。その下には素朴なクリーム色の細麺。これまで美味い冷やしラーメンを求めて結構食べ歩いたが、目の前の冷やしラーメンはかなりのレベルと直感した。氷が1~2片浮いているのも好感(山形「栄屋本店」は氷が多すぎて食べ進むと味が薄まると思う)。
ストレート細麺
木のレンゲでひと口。一瞬塩気が強いと感じたが、すぐ後に煮干しの濃厚な風味がドドと広がった。もう少し穏やかな味わいが好みだが、酷暑なのでこれはこれでありだと思う。丸鶏、鶏ガラ、モミジ、それに魚介出汁が奥に潜んでいて、キラキラ浮いている脂はチー油(吉備鶏)だそう。こだわり方が半端ではない。どこで修業したのか、群馬の周富輝さん、オヌシ、できるな。
細麺も地場の小麦を使っているそうで、加水率が低い、九州ラーメンのような強いコシ。これは悪くない歯ごたえ。
鶏チャーシュー、ネギと紫玉葱など脇役陣もいいレベル。感心したのは穂先メンマ。ぶっ太くて、シャキッとした歯ごたえ、柔らかな旨み。全体のボリュームもまずまず。
穂先メンマの実力
氷が浮いていた
鶏チャーシュー
「こっちの方が当たりかもよ。スープが穏やかで味わいも深い。そっちは塩が効き過ぎでしょ? メンマが特に気に入ったわ」
「桐生周辺にはこだわりの強いラーメン屋が多いなあ。『ルースター』とか『芝浜』とか東京のトップクラスと勝負できると思うよ。昔は着道楽と言われたけど、今は食い道楽かもな」
煮干しが立ってくる
「人口が少ないのが残念ね。この店も無化調を基本にしているようで好感が持てるわ。たまたまかもしれないけど、店員さんがちょっとトロイかな。結局ひと言も謝らなかったわね。ま、群馬らしいけど(笑)」
「でもこんな場所(失礼)で、レベルの高い冷やしラーメンに出会えた。ご先祖様に感謝しなくっちゃ(笑)」
「笑いながら言うと、バチが当たるわよ」
本日の大金言。
冷やしラーメンの本格的な店がもっと出てきてほしい。酷暑はその後押しにもなるはず。これからのジャンルに期待したい。
まさかの冷やし煮干
酷暑が続く。本日、テーブルに載せるのは冷やしラーメン、である。山形市の栄屋本店が元祖と言われるが、村長のセンサーには思ったほどの美味い冷やしラーメンがヒットしてこない。もっと冷やしラーメンが全国的な人気になっていいと思うのだが、冷やし中華の牙城を崩すほどのブームにはなっていない。なぜだ?
麺や流れ星
意外な場所で、その冷やしラーメンの逸品と出会うことになった。ひょっとしてご先祖様のお導きかもしれない。お墓参りの後に、桐生の麺友の情報で、お隣りのみどり市笠懸町阿左美にある「麺や 流れ星」の暖簾をくぐった。
「冷やしラーメンがおいしい。夏だけの期間限定だけど、ダマされたと思って行ってみなよ」
麺友の言葉に半信半疑で、店内に入ると、アメリカンポップスが流れ、カウンター席とテーブル席、それに小上がり。オープンしたのは去年3月だそうで、新しいのにすでに周辺では人気店になっているそう。有名ラーメン評論家の色紙もある。
一年中やって欲しい
ここはどこ?
メニューの中から「冷やし煮干し(醤油)」(税込み 850円)を頼んだ。こだわりの強いラーメン屋のようで、カウンターの奥にいる店主がどこか中華の周富輝と似ている。期待できるかも。村民2号は「味玉塩らあめん」(同800円)を選んだ。
当たりか?
こちらは味玉塩らあめん
10分ほどで可愛い女性スタッフが「冷やし煮干し」を持ってきた。隙のない美味そうな冷やしラーメン! だが、醤油を頼んだはずが、どう見ても塩。女性スタッフに言うと、けげんなお顔で伝票を見直す。村長も覗いてみる。そこにはただ「冷やし煮干し」としか記入してない。バイトか?
頭を切り替えて、「塩でもいいですよ」と村長。だが、これが当たりだった。鶏チャーシューが2枚、刻みネギ、紫玉葱のスライス、万能ねぎ、それに長くて太い穂先メンマが3本ほど。ドンブリの壁面には長方形の海苔。
黄金のスープ
何よりきれいな脂の浮いた塩スープが美味そう。その下には素朴なクリーム色の細麺。これまで美味い冷やしラーメンを求めて結構食べ歩いたが、目の前の冷やしラーメンはかなりのレベルと直感した。氷が1~2片浮いているのも好感(山形「栄屋本店」は氷が多すぎて食べ進むと味が薄まると思う)。
ストレート細麺
木のレンゲでひと口。一瞬塩気が強いと感じたが、すぐ後に煮干しの濃厚な風味がドドと広がった。もう少し穏やかな味わいが好みだが、酷暑なのでこれはこれでありだと思う。丸鶏、鶏ガラ、モミジ、それに魚介出汁が奥に潜んでいて、キラキラ浮いている脂はチー油(吉備鶏)だそう。こだわり方が半端ではない。どこで修業したのか、群馬の周富輝さん、オヌシ、できるな。
細麺も地場の小麦を使っているそうで、加水率が低い、九州ラーメンのような強いコシ。これは悪くない歯ごたえ。
鶏チャーシュー、ネギと紫玉葱など脇役陣もいいレベル。感心したのは穂先メンマ。ぶっ太くて、シャキッとした歯ごたえ、柔らかな旨み。全体のボリュームもまずまず。
穂先メンマの実力
氷が浮いていた
鶏チャーシュー
「こっちの方が当たりかもよ。スープが穏やかで味わいも深い。そっちは塩が効き過ぎでしょ? メンマが特に気に入ったわ」
「桐生周辺にはこだわりの強いラーメン屋が多いなあ。『ルースター』とか『芝浜』とか東京のトップクラスと勝負できると思うよ。昔は着道楽と言われたけど、今は食い道楽かもな」
煮干しが立ってくる
「人口が少ないのが残念ね。この店も無化調を基本にしているようで好感が持てるわ。たまたまかもしれないけど、店員さんがちょっとトロイかな。結局ひと言も謝らなかったわね。ま、群馬らしいけど(笑)」
「でもこんな場所(失礼)で、レベルの高い冷やしラーメンに出会えた。ご先祖様に感謝しなくっちゃ(笑)」
「笑いながら言うと、バチが当たるわよ」
本日の大金言。
冷やしラーメンの本格的な店がもっと出てきてほしい。酷暑はその後押しにもなるはず。これからのジャンルに期待したい。
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