札幌味噌らーめんとレ・ミゼラブル!

 正月に引いてしまった風邪がなかなか抜けない。今年の寒さにやられてしまったのかもしれない。
「ねえレ・ミゼラブル、観に行かない?」
村民2号が、4日夜から二夜連ちゃんで葛根湯と卵酒を飲んで、うんうん唸っている村長の耳もとで、ささやいいた。熱は38度を切ったのに、全身のけだるさが取れない。
「もう大丈夫よ。北海道ラーメンを食べて、レ・ミゼラブルを観れば、風邪なんか吹っ飛ぶわよ」
「それもそうだな。このまま家にいてもミゼラブルだしな。マスクして行ってみるか」
「味噌らーめんも風邪薬の一種よ。身体が温まって、免疫力も上がるわよ」

          走馬①  
          風邪も吹っ飛ぶ味噌らーめん

ポンコツ車がやってきたのは「モラージュ菖蒲」。まずはここの一階にある「北海道らーめん 走馬」で、「札幌味噌らーめん」(780円)を食べることにした。村民2号は煮卵(100円)をトッピングした。この店は北海道らーめんの「味源」や「ひむろ」と同じ系列の店で、彦作村長は、東京・上野にある「ひむろ」で何度か味噌らーめんを賞味している。こってり系の味噌らーめんで、北の厳しい寒さの中ではぐくまれた濃厚な味は好き嫌いがはっきりしていると思う。

店内は混み合っている。店の外には順番待ちの客が4~5人ほど。「走馬」は豚骨ベースの強い味噌らーめん。「ひむろ」よりも豚骨の白濁が前面に出ている気がする。注文してから作るので、そこは好感が持てる。濃厚なミルクのようなこってりスープと札幌ラーメンにしては細めの縮れ麺。炒めたもやしの上には刻みネギと でっかいチャーシューが。特筆ものは鮮度のいいワカメがどっさり乗っかっていること。豚骨の脂とヘルシーのバランスを考えた構成ということか。

          走馬④   
          体もポカポカ

村長がここで食べるのは久しぶりだが、見た目の好感度はマル。まずはスープをひと口。ラードを焦がしたような匂いが鼻腔をくすぐる。これは好き嫌いの別れるところかもしれない。味噌は白みそを使っているのか、どろりとした白濁スープは体が温まってくる予感に襲われる。唐辛子なのか、奥の方から辛みもじわりと効いてくる。麵は細めの縮れ麺で、結構コシが強い。村長はもう少し太い麺の方が好みだが、これはこれで悪くはない。

          走馬⑥ 
          麵は中太というより細め
          走馬⑧ 
          レベルアップしたチャーシュー君

チャーシューは以前は少しパサパサした印象だったが、改善されたようだ。これならまずまずの歯ごたえ。ワカメともやしはいい感じ。シナチクはふつう。全体の印象は「中くらいかな おらが春」といったところか。気になったのは食後に残る豚の匂い。たまたま風邪気味だったので、敏感になっていたのかもしれないが。
「私は気にならない。でも、味がちょっと濃いかな。初めに頼むときに麺の固さや味の濃さや脂の量を指定できるので、今度来るときは軽めにしてもらいましょ。そろそろレ・ミゼラブルの上映時間よ。行きましょ」

          走馬⑨ 
          濃厚こってりスープ

今年のアカデミー賞の有力候補にもなっている「レ・ミゼラブル」は熟年カップルや若い女性客でほぼ満員の盛況ぶり。大ヒットした伝説のミュージカルを映画化したもので、元々の原作は18世紀フランスの作家ヴィクトル・ユーゴーの小説。レ・ミゼラブルとは「悲惨な人々」という意味。上映が終わった瞬間、拍手が起こった。ここにも悲惨な人々がいるということか。

だが、彦作村長を襲ったのは失望感だった。この映画をなぜ今作ったのか、その核となるものが村長には伝わってこない。愛の大事さ?まさか。村長の感性が少々ひねくれているのか、メディアなどの好評価とのあまりの落差に戸惑いすら覚える。村長にとっては、年末に観た「人生の特等席」の方が伝わってくるメッセージと余韻が数段よかった。これは監督とリアリティーの問題なのかもしれないが。

札幌味噌らーめんとレ・ミゼラブルをたっぷり賞味したものの、風邪がよくなる兆候はない。逆に頭痛までしてきた。
「私は満足、満足。これ以上望んだら罰が当たるわよ。村長はやっぱり世間の常識とずれているのよ。今夜も卵酒でレ・ミゼラブルの日々を過ごしましょ。世界はみんなミゼラブル!」
村民2号が明るく言った。ミュージカル調になっていた。



本日の大金言。

ひょっとしてトム・フーパー監督は、この時代錯誤の映画で世界をレ・ミゼラブルにしたかったのかもしれないぞ。




                    走馬10 






スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

最新記事
カテゴリ
彦作のつぶやき
最新コメント
月別アーカイブ
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR