何と38代目「五郎兵衛飴」奇跡の味

 会津B級グルメの旅も最終日。「八重の桜」で盛り上がる会津だが、今年は例年にない大雪で、街中は閑散としている。今回の美味いもの探しの旅で彦作村長が何としても会いたかったのは、「五郎兵衛飴本舗」のご当主。「五郎兵衛飴」は驚くなかれ800年以上にわたって代々ほとんど同じ味を守り続けている「会津の至宝のスイーツ」である。現在の当主は38代目。無形文化財に選ばれてもおかしくはない奇跡的な飴菓子と言ってもいいと思う。

          五郎兵衛飴⑥ 
          会津でも知る人ぞ知る味

会津でもその存在はベールに包まれている。その存在すら知らない人も増えている。飴と言っても、水飴を柔らかく固めたむしろゼリー菓子に近い食感で、彦作村長は子どもの頃、五郎兵衛飴を口にできるのは年に一回くらいで、それもお金持ちの親戚が手土産に持ってきてくれた時だけだった。透明なオブラートにくるまれた琥珀色(こはくいろ)の五郎兵衛飴を口に入れ、噛むと、ゼリーのような食感とともに甘くていい麦芽の香りが口の中いっぱいに広がった。
 
          五郎兵衛飴①  
          包装も昔のまま

会津若松駅前にある店で6個入り(350円)を三つ買う。箱詰めは18個入りで1050円。日本中探しても極めて少ない歴史的な老舗なのに値段を低く抑えている。店舗展開を広めようともしない。連綿と昔ながらの味と手作業の製法を守り続けている。

         五郎兵衛飴② 
         オブラートにくるまれている

「ご当主はいらっしゃいますか?」
「ここにはいません。38代目はここから遠く離れた製造所にいるんですよ。行仁町(ぎょうにんまち)というところにいるんです。そこで、作っているんです」
品のいいおばあちゃん店主が教えてくれた。

住所を頼りに行仁町を目指す。歩くこと40分ほど。雪と氷に足を取られて腰を打ったり足をひねったり、道を間違えたりしながら、ようやくの思いでたどり着くと、そこは目立たない隠者が住むような作業場だった。たまたま休みの日にも関わらず、38代目五郎兵衛さんがわざわざ出てきてくれ、「せっかく遠くから訪ねてくださったので」と言いながら、古文書などを見せてくれた。若くてダンディーな38代目だった。会津の基礎を作った戦国武将・蒲生氏郷の直筆の書状や御判板(城内通行証)を見せてもらい、あまりの感動に涙が出かかった。

          五郎兵衛飴38代当主 
          38代目ご当主とついにご対面

飴づくりは午前3時ころからスタートする。もち米と麦芽を合わせて、それを丹念に煮詰めて、寒天と合わせる。それを乾燥させて、手で切り取り、一つ一つ手作業で包装するという。気の遠くなるような作業。これを800年以上も代々受け継いでいるという。源義経が奥州・平泉に都落ちする途中に立ち寄り、その際にこの飴を食べたという記録も残っているという。

「その時代に寒天があったかどうかはわかりませんが、少なくとも、江戸年間からは同じ作り方をしてます。歴代藩主や白虎隊もこの五郎兵衛飴を食べたようです」
さり気なく、気の遠くなる話を披露してくれる38代目。山本(新島)八重もこれを食べていたに違いない。綾瀬はるかにもこの奇跡の味を食べさせたい。時空を超えたうまいもの探しの旅・・・。

          五郎兵衛飴③ 
          5センチ四方の宝石?
          五郎兵衛飴⑤ 
          固めのゼリーのよう

ウマズイめんくい村に帰ってから、久しぶりに「五郎兵衛飴」を賞味する。赤い包装も昔のまま。味も昔のまま。透明なオブラートにくるまれた琥珀色の五郎兵衛飴。そのゼリー状のあまりにきれいな飴菓子の灯が連綿と続いている奇跡を想う。何より、彦作村長が敬愛してやまない蒲生氏郷もこれを食べていたのかと思うと、実に実に不思議な気分になるのだった。


本日の大金言。

会津は戊辰戦争の敗者というイメージが強いが、それはほんの一面に過ぎない。「五郎兵衛飴」がそれを教えてくれる。


                 五郎兵衛飴①
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本当ですか?

会津の旅とてもおもしろかった。ソースカツ丼は絶対行きたい!NHK「八重の桜」を見て、会津に興味が沸いてます。雪解け桜の時期に計画します。でも、五郎兵衛飴の三十八代目は本当なのでしょうか?ちょっと信じられなーい。
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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