北埼玉で行列のできる味噌らーめん

 札幌味噌らーめんと言えば、真っ先に「純連(すみれ)」という名前が出てくるほど、その濃厚な味は熱狂的なファンを惹きつけてやまない。昭和39年に札幌で創業したこの店は、その後、女性店主が体調を崩して閉店。さらにその後、長男が店主の意志を継いで「純連(じゅんれん)」という名前で復活。三男も別に「すみれ」という名で開業した。

「純連」も「すみれ」も経営は別系統になっているが、「札幌味噌ラーメンの超人気店」として今や不動の地位を確立している。味は基本的に同じで、ラードの熱い膜に覆われた濃厚で複雑な味噌味は甲乙つけがたい。赤羽彦作村長は正直に言うと、大好きな味だが、そのあまりのこってりと濃厚に、「体調のいい時にしか食べない」ことを肝に銘じている。

         大雅外観 
         こんなところに名店が・・・

その「純連」系のラーメンで土日などは長い行列ができる店がなんと埼玉県羽生市にある。「らーめん大雅(たいが)」。オープンしたのは1998年で、彦作村長がこの店の存在を知ったのは、友人のラーメン通の情報だった。10年ほど前の話。20分ほど並んで、ようやく食べることができた。まさしく札幌で食べた味と同じだった。こんな本物が埼玉の果てで味わえるとは・・・正直驚いた。

比較的若い店主は新横浜ラーメン博物館に出店している「さっぽろ純連」で修業したという。味がほとんど同じなのもうなずける話だが、あまりにうますぎて、これを食い続けたら、健康的にどうなんだろうと心配になってしまった。村長はコレステロール値が高く、人間ドッグなどで、「あまり脂の多いものは控えるように」と言われていた。で、少しずつ足が遠のいていった。 

このブログを書くにあたって、村長は悩んだ。いつかは紹介しなければならない。だが、しかし。健康問題がある・・・。ある日のこと、たまたまテレビで114歳の世界最高齢女性ギネス記録所持者が「好きなものを食うのが一番じゃよ」と話しているのを見てしまった。これだ! ボケ始めた頭に稲妻が走った。B級グルメの道は厳しい。村長は高脂血症薬のリピトールを用意すると、越中ふんどしを締め直してからすっくと立ち上がった。

          大雅② 
          ノレンがいい

ポンコツ車を吹っ飛ばして、久しぶりのにその「らーめん 大雅(たいが)」に到着。小豆色のノレンに「たいが」と白抜き文字。平日の午後1時半を回っていたせいか、ほとんど待たずに店内へ。11人ほど座れるカウンター、それにテーブル席。村長はカウンター席に座ると、定番の「味噌らーめん」(800円)を注文した。店内は開放的だが、「純連」系には秘伝のワザがあり、それは企業秘密になっている。厨房の肝心なところはカウンターからでも見えない。

          大雅④ 
          久しぶりのご対面

待ち時間は7分ほど。大きめのドンブリにまるで地獄谷の温泉のようなあの「味噌らーめん」がやってきた。「これでお揃いでしょうか?」店員の女性の対応は明るく感じがとてもいい。これだこれだ。どろりと透明なラードが厚い膜となって、北海道直送の味噌をベースにした濃厚なスープを覆っている。サイの目切りにしたチャーシューがぼこぼこと浮いていて、刻みネギとメンマがむふむふむふと合いの手を打っている。

          大雅⑥ 
          こってり濃厚のうーむ

まずはスープ。熱い。だが、その奥からかなり濃い複雑な味がじわじわと広がってくるのがわかった。快感のアブラ味噌地獄。そんな言葉が脳内エンドルフィンを誘発する。旨いが濃い。濃いが旨い。麺は中太の黄色い縮れ麺。札幌ラーメンの麵だ。コシがほどよくある。村長は固めが好きなので、もう少し固い方がいいのだが。メンマはしゃきしゃきしている。刻みネギが多めで、これも純連と同じ。

         大雅⑦ 
         これだこれだ
         大雅⑨ 
         ぶつ切りチャーシュー

サイの目切りの豚バラチャーシューがこの店の特徴で、それは実に柔らかく煮込まれていて、量もある。なぜか以前ほどの感動はなかったが(ひょっとして麵が変わった?量も少なくなった?)、満足感はほとんど十分だった。さすがにスープを完飲みしなかったが。ポケットからそっとリピトールを取り出して、コップの水をグイッと飲む。北埼玉に咲いた純連系札幌ラーメンの心意気。初心を忘れないでほしい。村長は万が一これで倒れても本望だ、そう思うのだった。



本日の大金言。

旨い札幌味噌らーめんほど人を魅了するものはない。その濃厚な豊饒(ほうじょう)はまさに北海道の大地そのものだと思う。


                      大雅13 
大雅13
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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