これは穴場か、上州麦豚のメンチカツ

 コロッケとメンチカツ。この二つはB級グルメには欠かせない。さらに、トンカツを入れると、戦後の日本の食卓を支えたフライ級ピラミッドが完成する。どこの街角にもあった、トンカツを頂点とした安くて美味いコロッケとメンチカツの夢。ラードのいい匂いとともに燦然と輝いていた「黄金のトライアングル」。

彦作村長にとってこの黄金のトライアングルは肉屋の記憶とセットになっている。メンチカツで有名な東京・吉祥寺の「さとう」も肉屋である。今ではスーパーに活躍の舞台を奪われてしまったが、本来の舞台は肉屋だと思っている。村民2号の故郷でもある上州へドライブした帰り、邑楽(おうら)で、面白い「ミートセンター」を発見してしまった。新大陸の発見? 正式名称は「JA邑楽館林ミートセンター」。小じゃれた外観はなにやら清里とか那須高原によくある店舗のようだ。「営業中」という旗がはためいている。ウッドデッキには白一色のテーブルまである。

         ミートセンター⑦ 
         偶然、めっけ!

「ミートセンターってひょっとしてお肉屋さんのこと?」
「そうかもな。JA邑楽館林直営のお肉屋さんということじゃないのか。卸しと小売り、両方やってるんじゃないか」
「ちょっと寄ってみない?」
肉好きの村民2号が鼻をぴくぴくさせている。うまそうな匂いには敏感な村長も「うむ」とひと言、ブレーキを踏んだ。

         ミートセンター⑥ 
         上州の肉はうまい

「上州和牛」「上州麦豚」を目玉にした直売所だった。卸しもしている。見事な精肉が市場よりも幾分安めな価格で売られている。JAの関連商品も置かれていた。彦作村長の目はいい匂いのする一角に釘付けになった。メンチカツ、トンカツ、唐揚げなどの揚げたてを売っていた。肉屋のメンチカツとトンカツ! コロッケがないのが残念だが、そのいい匂いにひきつけられて、メンチカツ(1個130円)を3個、それにトンカツ(1枚350円)を買い求めた。安くはないなと思いながら、その場で揚げてもらうことに。そのぜい沢。

          ミートセンター① 
           揚げたて、である

メンチカツは麦豚のひき肉とタマネギしか使用していない。それを手でこねてから形を整え、新鮮な卵と牛乳にたっぷりくぐらせる。この牛乳が隠し味だそう。「うま味を封じ込めると同時に臭みを取るんです」という。パン粉を付けて、サラダ油とラードを合わせた油でジュワジュワと揚げる。」

                ミートセンター② 
         注文してから作り始める

「上州麦豚」とは動物性の飼料を使わずに麦をたっぷり食べて育った高級豚のこと。上州はもともと麦の産地で、豚肉のうまさは昔から知られている。その特徴はなめらか肉質。くせがないあっさりした風味。全国にファンも多い。それを使ったメンチカツとトンカツ。財布の中身が気になったが、上州麦豚ならぬ上州麦娘だった村民2号の手前、高いとは言えない。

          ミートセンター⑧ 
          メンチを切る
          ミートセンター11 
          タダの肉ではない?

揚げたてをその場で賞味するのが一番うまいが、時間が夕方だったために、ウマズイめんくい村に持ち帰って、晩メシのおかずにすることにした。メンチカツは時間が少々経っていたが、コロモはカリッとしたままだった。かじると意外にあっさりした味わい。タマネギの甘みが上州麦豚のくせのない豚肉の風味をそのまま押し上げてくる。

「やっぱりうまいわね。うっすらと塩味が付いているのでこのままでもうまい。でもまあ吉祥寺さとうのメンチが横綱なら、関脇クラスのうまさね。スーパーなどのメンチはいろんなものを加えておいしくしているけど、このメンチは素材で勝負しているのがわかる。この素朴なうまさが村長にわかるかしら?」
「ソースをかけた方がうまいよ。メンチにソース。トンカツはどうだい?」

          トンカツ① 
          おおトンカツ!

「肉の厚みが1.5センチはある。脂身が少ないロースで、食感は意外と締まっている感じ。上州麦豚の品の良さが出ている。ちょっと固めで、変に柔らかくない。これも直球勝負ってとこね。でも、やっぱり揚げたてを食べるべきだと思う」
「村長は久しぶりに肉屋のメンチカツとトンカツを食べれて幸せだよ。もうちょっと値段が安いとありがたいけどね。今からでも遅くはない。メンチもトンカツも肉屋に帰れ、と言いたい」
「これだけの肉を使ったら仕方ないわよ」
「B級の原点、黄金の日々、カムバック!」
「村長もメンチと一緒に」揚げられたら? きっとマズイだろうけど・・・」
村民2号と上州麦豚はどこか似ている・・・。



本日の大金言。

3.11からちょうど2年。何もかも押し流されても日常生活は続く。今いる場所で何ができるか。



            ミートセンター12 

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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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