客の少ない謎の「会津あんみつ」

NHk大河ドラマ 「八重の桜」で活気を取り戻しつつある会津B級グルメの旅もいよいよ終盤。
「今回は甘い話が全然出ていないわよ。あんこマニアの村長さん、どうしちゃったの? スイーツファンに申し訳ないんじゃない?」
起き上がり小法師の「山田民芸工房」を出て、七日町通りをぶらぶら歩いているとき、村民2号がチクリと言った。
そう言えば、少し体調がおかしくなっていた。甘味禁断症状が出始めていたのである。頭がクラクラし始めていた。

          桃里道⑨ 
          新しい伝統?

遠くに古い町家を利用した甘味どころ「桃里道(とおりみち)」が見えてきた。味噌田楽で有名な「満田屋」のちょうど真向い。
「前からここが気になっていたんだ」
と村民2号。雑誌のグラビアにでも取り上げられそうな和のいい雰囲気ではある。
入り口のボードには「自家製あんみつ」(550円)、「りんごタルト」(コーヒーセット700円)、「じゃがいも入り焼きそば」(500円)などと書かれている。否も応もない。即決!

          桃里道10  
          コンサートもできそうな店内

中は広々としていて、一枚板のテーブルやアンティークなテーブルなどがゆったり置かれ、ステンドガラスやランプの照明まである。和洋折衷。この店が趣味的なつくりであることがすぐにわかる。なぜかグランドピアノまでさり気なく置いてある。だが、たまたまなのか客がいない。ここが例えば京都だったら、人気スポットになっていそうな店なのに・・・。

          桃里道③ 
          ビードロの器とあんみつ

すぐに「自家製あんみつ」を注文。コーヒー好きの村民2号は「りんごタルト」。10分ほどで透明なガラスの器に盛られた「自家製あんみつ」がやってきた。村長はその器に惹きつけられた。長崎で見たビードロのようだった。昔はこんな容器でかき氷を食べた記憶がある。会津なら漆の漆器が定番のはずなのに、ガラスの容器。この意外性が気に入った。ちなみに会津には「南蛮凧(なんばんだこ)」など長崎経由のポルトガルとの関係を示唆する伝統品が存在する。ひょっとして蒲生氏郷のつながりかもしれない。

          桃里道⑤ 
                          絶景かな

あんみつは小豆から赤えんどう豆、寒天まですべて自家製で、オーナーの女性(昔美女)が「全部私が作ってるんですよ」とか。見た目を重視したつくりで、絵心のある村民2号が思わずデッサンしたくなるほど。小豆あんは北海道産を使い、甘さを控えめにしていて、口に運ぶと、いい風味が立ち上がってきてかなりおいしい。黒蜜をかけてみる。悪くない。

          桃里道⑥ 
          赤えんどう豆と寒天の恋愛

感心したのは赤えんどう豆だった。黒々つやつやと煮込まれていて、形が崩れていない。それが寒天の薄白色といいバランスとなっている。村長の好みとしてはオレンジとぶどうは余計だと思う。やはりここは定番の求肥(ぎゅうひ)が欲しい。伝統と新しさを取り違えてはいけないと個人的には思う。

          桃里道⑦ 
          た、たまらん!

「りんごタルトもうまい。これだけ雰囲気が良くて、この味でこの値段で客が少ないのは不思議。店がオープンしたのは2年ちょっと前。3.11のほんの少し前らしいわ。3.11の風評被害をもろに食らってしまったみたい。泣くに泣けない話ね。会津に早く観光客が戻ってきてほしいわね。でも会津は負けない。さすけねえ(大丈夫の意味)」
村民2号が綾瀬はるかのように「さすけねえ」を何度も繰り返すのだった。「八重の桜」の見過ぎでは?



本日の大金言。

「ならぬものはなりませぬ」「さすけねえ」・・・会津の意地と我慢の文化が「甘えの構造」にどっぷりと浸かった現在の日本にどこまで通じるか。我慢という言葉が死語となっているというのに。





                     山田民芸① 

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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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