これはうどんか?「川幅うどん」の仰天

 ひと口にうどんと言ってもその形も中身も実に様々。このブログでも幾度か取り上げたが、絹糸のような秋田の稲庭うどんからコシのない伊勢うどんまで人間以上にバラエティーに富んでいる。彦作村長はそのうどん界の中でもギネス級のうどんを食べてみようと思い立った。B級グルメでも売出し中の埼玉・鴻巣(こうのす)の「川幅うどん」である。

          馬力屋② 
          川幅うどんの人気店

江戸時代から中山道の宿場町として栄えた鴻巣市。徳川家康も鷹狩でちょいちょい来ていたというこの街に、彦作村長と村民2号の怪しい二人がポンコツ車を飛ばしてやってきた。目指すは川幅うどんでは人気トップの「手打ちそば 馬力屋」。県道27号線沿いに大きな看板とともに、いい雰囲気の一軒の古民家が。駐車場は混み合っていて、隣のセブンイレブンの駐車場まではみ出すほどだった。

           馬力屋① 
           うろんな奴め

「川幅うどん」とはどこにも書いてない。入り口には下足置きがあり、よっこらしょと腰を下ろして草鞋(わらじ)を脱ぐ。何やら老舗旅館にでも上がるような気分。若い女性に案内されて右手の広い座敷へ。自然木のテーブルが8つほど。床の間には鎧(よろい)が置かれている。お品書きを見る。そばとうどんは書かれているが、川幅うどんとはここにも書かれていない。店を間違えてしまったか、やや不安になる。

          馬力屋③ 
          川幅の文字がない

「川幅うどんを食べたいんですけど、お品書きにも載ってないようで・・・」
と村長。
「あっ、大丈夫ですよ。川幅で、と言っていただければオーケーです。川幅は人気があって、なくなることもあるんですよ。限定メニューなんです」
女性店員の話でやや納得。だが、しかし。これはメニューに書くべきではないだろうか。女性店員の感じがよかったので、ま、よしとしよう。

          馬力屋④ 
          お成り~ィ

一番人気の「鴨汁うどん」(850円)を川幅うどんで注文することにした。待つこと20分ほど。ややシビレを切らしかけた途端、ざるに乗った川幅うどんがやってきた。噂には聞いていたが、実際に目にするとビックリする。グレーがかった小麦色のそれは、幅は優に4~6センチはある。厚さは2~3ミリほど。馬室産地粉を使った手打ちなので幅は揃っていない。きしめんのお化けというか、ゲゲゲの鬼太郎の一反もめんがスヤスヤ眠っているよう。その自然なお姿は悪くない。

          馬力屋⑤ 
          うどんだって?
          馬力屋⑦ 
          鴨肉のつけ汁

予想外な美味さだった。見た目からは大味だろうと思ったが、もっちり感とコシの強さが見事に同居している。長ネギと鴨肉それにゴボウのささがきで作ったつけ汁は熱々で、鴨肉の脂がキラキラと浮いている。やや甘めだが、川幅うどんとの相性がいい。すするというよりは「かじって噛む」と言った方が近い。

          馬力屋⑥ 
          ひと口とはいかない

「この川幅うどんがうどんの世界に一石を投じたのは間違いない。正直言って、話題作りで単に奇をてらっただけかと思っていたよ。うどん自体に旨味があるのが人気の秘密だね。食べるのに少々苦労はしたけど、思ったほどではなかった。これは村長も見誤っていたな。でも量がちょっと多すぎると思う」
「こんなによく噛むうどんは初めてよ。でも、うまい。来るまで随分と時間がかかったのは茹でるのに普通の倍くらいかかるからもね。確かに量も随分多い。見た目よりもお腹にずっしりくる。これでまずかったら、もう来ないと思ったけど、また来たい。今度は普通の田舎うどんを食べてみたいわ」
村民2号が満足げにお腹をポンポンと叩いた。
これで馬力が付いたら、そのエネルギーがどこへ向かうのか、いささか気になった。



本日の大金言。

奇をてらうB級グルメ戦線。それはそれで否定するつもりはないが、味こそが基本の基本だと思う。一度賞味してからリピーターになるかどうか。B級グルメ戦線も曲がり角に来ているのではないか。




                    馬力屋11 

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

NoTitle

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

最新記事
カテゴリ
彦作のつぶやき
最新コメント
月別アーカイブ
カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR