銀座で「広島お好み焼き」と格闘

 日本吟醸酒協会主催の新酒祭りに出席するために久しぶりに花の銀座に降り立った。腹が減っては戦が出来ぬ。どうせグテグテに酔っぱらってしまうのである。少々遅い昼飯を取ろうと、銀ブラを楽しんでいると、「広島ブランドショップ TAU」というビルが目に入った。最近は「観光物産センター」などと言わずに、アンテナショップとかブランドショップとかいうらしい。ちなみに「TAU(たう)]とは広島の方言で「届ける」という意味だとか。意味が届いていないと思うのだが。

          三匠① 
          銀座の穴場

好奇心が人一倍の彦作村長がビルの中に入ると、「広島お好み焼き 三匠(さんしょう)」という看板が見えた。2階へと通じる階段。大阪などでは何度もお好み焼きを食べてはいるが、本格的な広島お好み焼きは食べたことがない店の入り口には女性客が4~5人ほど並んでいた。決まった。「美味い店には女が寄ってくる」というグルメの法則を思い出したからだ。

          三匠②  
          値段は高め

右手は小さなカウンター席、左手奥は8人ほど座れるステーキ屋のような鉄板焼きのカウンター席。黒いバンダナとシャツ姿のスタッフが3人ほど鉄板の上でお好み焼きを焼いていた。年配の男性がチーフのようで、その鮮やかな手さばきにしばし見とれてしまった。メニューの中から一番安い「スタンダード」(920円)を注文した。肉、玉子、イカ天、そば入りと表記されている。この店は去年の7月にオープンしたという。

          三匠③ 
          労力と時間

薄い小麦粉のタネを伸ばして、それとは別に焼きそばを炒め、キャベツともやしを乗せて、それを蒸すようにしながら、薄焼き卵を作って合わせる。豚の三枚肉と広島産のカキも乗せている。見ているだけでかなりの手間ひまと時間がかかるのがわかる。「広島産カキ入り」(1400円)がうまそうに焼き上がっていく。ボリュームも凄いが値段も高い。20分はかかっている。隣の客に先に「スタンダード」が置かれた。美味そうに食べ始めている。

年配のチーフが「はいっ」と村長の目の前に「カキ入り」を置いた。
「あれっ、スタンダードを頼んだのですが?」
「えっ、カキ入りでしょ?」
どこでどう間違えたのか、彦作村長のアクセントがおかしかったのか、目の前に来たのは「広島産カキ入り」。え~い、しょうがない。これがホントのカキイレドキダ。480円ほど高いが、うまそうだったので、甘んじて受けることにした。

          三匠④ 
          広島産カキ入り

ふっくらした本場「広島産のカキ」が5個ほどいい焼き色で乗っかっている。スタンダードのお好み焼きにプラスされたもの。ソースと青のりと鰹節の粉がかかっている。焼きそばがパリパリ状態で控えている。ヘラでまず4等分にしようとしたが、うまく切れない。蒸し焼きにされたキャベツが分厚い層になって、ヘラの進出を許さない。技術が未熟なのはわかっている。何とかかんとか切り離して、口中へと運ぶ。鉄板の熱さがそのまま伝わってきて、熱い。熱いがうまい。うまいが熱い。ふうふうヒイヒイ。その繰り返し。

          三匠⑦ 
          見事なカキ
          三匠14 
          何層にもなっている

お好み焼き自体には味はない。ソースとマヨネーズを多めにかける。悪くない味わい。次第に疲労を感じてきた。カキのうまさは本場ならではのもので濃厚な旨味を感じる。目の前で料理が仕上がる光景を見れるのも素晴らしい。だが、それ以外は驚くほどの感動がなかった。料理時間と食べ終えるまでの時間がかかり過ぎると思う。

ここは忙しい人には不向きかもしれない。焼きそばの麵まで、注文してから茹でるというこだわり方は凄いと思う。「本場のやり方をそのまま銀座で」というのがこの店のポリシーのようで、そこには素直に敬意を表したい。

          三匠⑧ 
          マヨネーズをかける

だが、しかし。それにしても値段が高いと思う。場所が銀座とはいえ、値段も本場並みに近づけることはできないものか。少なくとも「広島の物産を広める」のが目的の一つなら、一番安い「スタンダード」をせめて700円台にしてほしい。それをベースにしてプラスしていく。お好み焼きは元々がB級グルメで極めて庶民的なものだった。何よりもカキイレドキを間違えてはいけないと思う。あまりのボリュームと熱さとの格闘でヘトヘトになった村長は1400円ナリを払うと黙って外に出た。頭の上で、太陽が「大バカものめ」と叫んでいるようだった。



本日の大金言。

関西お好み焼きと広島お好み焼き。その違いは混ぜるか、混ぜないかだという。浪花文化と長州・毛利文化の違い?




                     吟醸酒祭り 
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銀座は駄目

銀座で広島のお好み焼きを食べてはいけません。値段が高いのは賃貸料を考えると当然で、しかしながら1400円というのはいくら何でもひどい話です。広島お好み焼きがこんなもんだと思われると困ります。広島でこんな商売をやったらすぐに客が来なくなります。ぜひ本場で食べてみてください。ぜいぜい800円でしょう。広島お好み焼きはB級グルメであることを忘れないでいただきたい。
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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