人気1位ラーメン屋に潜入、平ザルに驚く

 久しぶりにお江戸で仕事にいそしんでいる娘のキオが帰ってきた。一泊二日。「ああ疲れた」と言いながらも、激務にもまれてキリッとしたいい顔になってきていた。若い時の苦労は買ってでもせよ、は真理かもしれない。
「佐野ラーメンのう~んと美味い店に行きたいなあ」
10分もしないうちに、元のキオに戻っていた。大の字になったまま、足先でテレビのリモコンをつけてから、そうのたまった。村長も負けじと逆立ちしながら渋茶を飲んだ。村民2号が、あきれ顔でコーヒーを飲み飲み「でん六バタピー」をポーンと口に放り込んだ。ストライク!

村民2号が友人たちと食事に出かけたので、村長とキオは東北道を栃木・佐野までポンコツ車を吹っ飛ばすことにした。目指すは目下佐野ラーメンでネット人気1位の「麵屋ようすけ」。昨年10月にオープン、あっという間にラーメン好きのハートと舌をとらえた人気爆弾印の店である。店主は老舗の人気店「田村屋」で修行したらしい。午後1時半到着。

        麵屋ようすけ① 
        佐野ラーメン人気1位

店は新しく、駐車場も広い。その駐車場はほとんど満車状態だった。ノレンをくぐると、待ち客が12~3人ほど。店内は左右に広く、対面式のカウンターとテーブルが6つほど。右手は座敷になっていた。正面奥が厨房になっていて、「一麺一心」と書かれた額がかかっていた。黒いTシャツ姿のスタッフが4~5人ほど忙しそうに働いている。ふと見ると、白いタオルを頭に巻いた店主らしい男性がゆで上がった麺を大きな平ザルで湯切りしていた。筒ザルではなく平ザル! 久しぶりに見たその本格的なお姿にこの店がかなりのレベルのラーメン屋だと確信した。平ザルを操るには相当の年季と腕と自信が必要だからである。

        麵屋ようすけ③ 
        気合が入っている

多分バイトだろう若い女性が注文を取りに来た。村長は定番の「ラーメン」(580円)、キオは「ワカメラーメン」(680円)、それに「餃子」一人前(280円)を注文した。待ち時間は合計40分ほど。登場したラーメンは見た目はごくフツーの佐野ラーメンだった。透明な醤油ベースのスープと青竹手打ちの自家製平太麺。きれいなナルト、豚バラのチャーシューは2枚、シナチク、刻みネギ、それにホウレンソウが彩りを添えていた。だが、よく見ると、平凡のように見えて、すべてが洗練されていることに気づく。

        麵屋ようすけ⑥  
        このバランス

スープをひと口。あっさりしていてやさしい味わい。鶏ガラと魚介と野菜の甘みと深みが奥の方からじんわりと立ち上がってくる。麺は佐野ラーメンにしては縮れが少なく太い。噛むとコシがある。しかもつるっとした食感。村長はもっと縮れがあった方が好みだが、辛口のキオは感嘆したように「この麺は好き。私が食べたラーメンの中でもベスト3に入る。スープもきれいで旨味が奥にあるわ」。キオはいつの間にかラーメン通になっていた。

        麵屋ようすけ⑦ 
        イケメンである
        麵屋ようすけ⑧ 
        チャーシューの主張
        麵屋ようすけ14 
        すっきりしたスープ

チャーシューは2枚だが、それほど大きくはない。柔らかくて肉と脂身のバランスもいいが、個人的にはもう少し厚みが欲しい。ワンポイントのホウレンソウには感心した。これだけきれいで、全体のバランスを考えたプラスアルファは◎である。全体としては「うーむ、よくできました」という印象。

         麵屋ようすけ⑤ 
         土俵入り
        麵屋ようすけ12 
        キャベツの主張

「餃子」についても触れたい。ボリュームのある見るからに旨そうなデカ餃子が3個。こんがりパリっとした焼き面とやや厚めのもっちりした皮はかなりのレベルだと思う。具はキャベツとニラをわざと大きめに刻んでいる。肉は少ない。キャベツの存在が大きくて、これが特徴でもあるが、好き嫌いの別れるところだろう。旨いには旨いが村長は星3つ、キオは星4つとほぼ最大級の評価だった。佐野ラーメンの新しい伝説をつくりそうな予感はある。平ザルと「一麺一心」の額が、彦作村長のザル頭と「一行一心」の気合いと共鳴し合うようだった。



本日の大金言。

伝統を守るということは湧水のようなものかもしれない。同じように見えて、いつも新しい。佐野ラーメンの未来は明るい。




                    麵屋ようすけ13
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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