南米ボリビアB級グルメの実力

 ウマズイめんくい村のB級グルメネットワークも捨てたものではない。彦作村長自身がかつてB級エンターテインメント紙のデスク兼記者だったキャリアもあり、あちこちから様々な情報が入って来たりする。
「村長は南米のボリビア料理を食べたことがありますか? 日本人の口に合って、これが実に旨い。日本にはきわめて少ないですが、首都圏では埼玉・久喜にボリビア家庭料理を食わせてくれる店があります。B級グルメを名乗るからには行かないと後悔しますよ。ピラニアもいるかもしれませんが(笑)。南米にもぜひ目を向けるべきです」
知人の中年編集者からこんなメールが届いた。彼は年に最低一回は南米のいずこかへ旅行するほど南米にハマっている。彼の目当ては食事より南米美女ではないかと睨んでいるが。村長もいつかは南米!そう心に誓っている。

          トウカン② 
          わっ、ラテンだあ

その店は久喜自動車学校の近くにあった。「南米ボリビア家庭料理 TUCAN(トゥカン)」という看板が曇り空の下で目立っていた。ピンクの外壁、白いドア、緑色の庇(ひさし)、青緑の窓。日本のワビさびとは対極的な世界がそこに存在していた。千利休の世界も好きだが、村長は南米のラテン的な世界も好きである。太陽の匂いのする、心躍る原色の世界・・・。ちなみにツゥカンとは南米に生息する派手な鳥の名前だそう。

店内はボリビアの雑貨なども置いてあり、信じられないほどメルヘンチックな、南米的な明るさを放っていた。テーブルは6つほど。平日の午後1時半過ぎなのに食事を楽しむ客でにぎわっていた。ボリビア生まれの日系の姉妹が店を切り盛りしていた。家庭的ないい雰囲気だった。

         トウカン③ 
         ボリビアの家庭料理

村長はランチメニューの中から「エンパナーダセット(スープ、サラダ、デザート付き 850円)を選んだ。エンパナーダとはスペイン語で具入りのパンとかパイという意味だそう。エンパナーダにも3種類あり、村長は「ヒゴテ(鶏肉と野菜入り)と「ケソ(チーズ入り)を選んだ。どちらもボリビアでは軽食でよく食べられるという。単品だと一つ250円。まさにB級グルメである。

          トウカン④ 
          これがピーナツスープ
          トウカン⑤ 
          エンパナーダのランチセット

スープは日本にはないピーナツスープだった。すり潰したピーナツを入れ、ジャガイモ、ニンジン、鶏肉を加え、塩で味付けしたスープで、ピーナツの風味とざらざらした舌触りが悪くない。意外に旨い。
「日本人向きに味をやさしくしているの?」
「ボリビアの家庭料理そのままです。皆さん、ボリビアの味が日本人に合うのでびっくりするんですよ」
明るい声で、妹が答える。日本人が失った大らかさが全身から発散しているような、それだけでこの店が地元客に愛されていることが理解できた。ちなみに日本語は流暢(りゅうちょう)で、日本人と変わらない。日系だから当たり前かもしれないが。

          トウカン⑥   
          ヒゴテの勇姿
          トウカン⑧ 
          うむむ、うむむ

注文してから作り始めるようで、待ち時間は15分ほど。来た。予想よりデカい。一個20センチくらいあるんじゃなかろうか。具をパイ生地で包んで油で揚げたものだが、まるで大きなミートパイ。先に「ヒゴテ」をナイフで二つに割ると、中から湯気とともにじゅわりとスープが流れ出て、鶏肉とジャガイモ、ニンジンなどが熱々のままいい匂いを放っていた。
手でつかんで食べる。パイ生地がいい小麦の風味とともに中の具を引きたてる。かすかにカレーのようなスパイシーさ。塩加減がちょうどいい。イケる。「ヤッファ」というトマトとタマネギで作ったソースを付けると、これがまた旨い。

          トウカン⑦ 
          こちらはケソ(チーズ入り)
          トウカン11 
          あーん

もう一つの「ケソ(チーズ)」は外側に砂糖がまぶしてあり、真ん中から割ると、中は空洞状だが、甘くていい匂いが立ち上がってきた。チーズはすっかり溶けていて、パイ生地に半分滲みこんでいる。パイ生地の外側のパリッとした食感と中のチーズを含んだもっちり感が砂糖の甘さといいハーモニーを作っている。ボリビアではおやつとしてよく食べられているそう。イケる。事前の予想を超えた旨さだった。ボリビアのB級グルメの実力は侮れない。トイレもきれいだった。厨房に下がっているワイングラスを見て、村長は次は夜来なければ、と思った。



本日の大金言。

南米の底力は経済力だけでは語れない。お隣のブラジルにしても、オーパの世界である。サッカーのフェデレーションカップで日本の「ええじゃないか」文化がどこまで底抜けのラテン文化に対抗できるか。そこにも注目したい。



                     トウカン15
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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