女が走る東京・茅場町の仰天パン

 京都から近江の旅を終えた彦作村長は、久しぶりに東京・兜町の秘密ペンクラブの会合に顔を出した。その途中で気になる光景を目撃した。時刻は昼食どき。「ベニヤ」というパン屋さんの前に長蛇の列ができていたのである。しかもほとんどが女性だった。近くのOLがピラニアのごとく(失礼)、群がっているように見えた。何だ、こりゃ? 会議が終わってから、その「ベニヤ」をのぞいてみた。すでに夕方になっていた。

        ベニヤ⑤ 
        夕方のベニヤ

「ベニヤ」は惣菜パン中心のパン屋さんで、テレビや雑誌などに取り上げられることもあるご近所でも評判の店だった。陳列棚はすでに空っぽだった。彦作村長が仕方なく佇んでいると、可愛らしい女性店員が、「あっ、1個だけ残ってます。よかったら」と言いながら、巨大な、そう表現するしかない、信じられなほどビッグな惣菜パンを運んできた。それが噂の「パリジャン」(380円)だった。1個で何と875キロカロリーと表示してある。875キロカロリーだとお? 

        ベニヤ② 
        巨大パン、最後の1個

ウマズイめんくい村に持ち帰ると、村民2号が目を見開いて、「すごいわねえ」とため息。まずは大きさを測定する。長さ24センチ、幅10センチはある。厚さも8センチは優にある。重さ450グラム。パンはソフトな生地のフランスパンとも言うべき香ばしいもので、「ベニヤ」が力を入れて焼き上げている自家製パンだった。小麦の風味がとてもいい。

        ベニヤ⑦ 
        ワニではありません

その間に挟まれている具は、厚切りのトマト、きゅうり、レタス、ハム、チーズという重量級のスター。しかも、マヨネーズが恐ろしいほどたっぷりかけられている。唐辛子の赤味も入っている。村長がこれまで見た惣菜パンの中で、これほどのボリュームは初めて。ティナ・ターナーとビヨンセを合わせてもこれだけの迫力は出ないだろう。人類が初めてマンモスに出会った時の衝撃、といえば近いかもしれない(意味不明)。とまあ、そのくらいの驚きだった。

        ベニヤ⑧ 
        この圧倒、このマヨネーズ!

ナイフで四つに切って、気合を入れて、がぶっと行く。最初の印象はパンのうまさだった。小麦のいい風味と甘みともっちり感が口内に押し寄せてくる。すぐ後から、トマトとハムのジューシーさがにじみ出てくる。圧倒的なマヨネーズの存在感。チーズ、きゅうり、レタスの絡みもマヨネーズによって後押しされている。マヨネーズ好きにはたまらない味覚の世界。だが、苦手な人にとってはこれは苦痛かもしれない。村長はマヨネーズよりもタルタルトソースの方が好みなので、その割合を変えてくれたら、評価はもっと高くなるのだが・・・。このボリュームで380円という価格を考えると、そうぜい沢も言えない。

        ベニヤ12 
        四つに切ってもデカい
        ベニヤ10 
        ガブリと行け!

「うまいけど、カロリーが心配。野菜が多いのも女性の心をつかんでいるかもね」
「パリジャンを1個買ってきてそれを2人で分ける。3人で分けてもいい。その分昼メシ代が安くなる。これを一人で1個食う女性は少ないんじゃないか?」
「村長は女の本性を知らない。パリジェンヌではなくパリジャンなのよ」
「ン・・・コワ~」

         ベニヤ 
         売れ筋ランキング

「ベニヤ」の惣菜パンは種類が実に多く、しかもバラエティーに富んでいる。すべて自家製の焼き立てパンを使い、値段も安い。焼き立てパンとB級のうまさに徹した戦術と戦略。そのあたりがOLの心と胃袋をギュッとつかんでいるのは確かだ。うまくて安いところに女性あり。彦作村長は改めてこのグルメの鉄則を噛みしめるのだった。



本日の大金言。

ビジネス街の昼食戦線は激化の一途。安くてうまいが当たり前になりつつある。その先に何があるか?




                      ベニヤ11 

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お疲れさま

長旅、ご苦労様でした。ようやく花のお江戸に戻ってきたわけですね。それにしても京都から近江日野、松阪とかなりの強行軍でしたね。何を追ってらっしゃるのでしょうか?よかったら教えてください。私は澤屋の粟餅に感心いたしました。やはり店に行かないと味わえないというのが素晴らしいと思います。松阪の蜂蜜モナカアイスもうまそうでした。関東の情報もお願いいたします。夏バテに留意してください。
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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