絶景かな、駿河屋の「氷富士」

 残暑の中、久しぶりに大宮そごうをぶらついていると、いつの間にか5階奥にある「甘味処 駿河屋(するがや)」にたどり着いてしまった。これは甘い運命の糸かもしれない。ふと見ると、かき氷のメニューが・・・。その中の一点「氷富士」の写真に目が釘付けになってしまった。頂上から小豆が溶岩のように流れ落ち、その上から練乳がトロリとかかっていた。ふもとの部分は宇治茶の緑でおおわれていた。遅ればせながら「冨士山の世界遺産登録バンザイ!」と叫びたくなった。危ない危ない。

          駿河屋2 
          素晴らしき世界遺産

「駿河屋」は横浜そごうにもあり、ルーツをさかのぼると、京都・伏見の駿河屋総本家(旧鶴屋)にたどり着く。創業は寛正2年(1461年)。天正17年(1589年)に練り羊羹を創案、豊臣秀吉が開いた北野大茶会にその紅羊羹が出され、好評を博したという。駿河屋はその後、関西を中心にノレン分けをし、そごうの甘味処は大阪本店の喫茶部として現在に至っている。北野大茶会から424年後。会津藩足軽の末裔が駿河屋で「氷富士」(683円)を賞味することになろうとは、お釈迦様でもご存じあるめえ。

時間が午後3時ということもあり、ゆったりとしたテーブル席は見事に女性ばかり。旦那は今ごろ何をしているのだろうか? 日本橋高島屋の「梅園」もそうだったが、午後の甘味処は「オーバー50」の憩いの場となっている。10分ほどで、「氷富士」がやってきた。熱い焙じ茶も付いてきた。お盆の上の南極と赤道直下の出会い。絶景である。

          駿河屋⑤ 
          夢かうつつか
          駿河屋⑦ 
          溶岩に呑まれたい

透明なガラスの容器。写真で見たマーベラスな世界が現実となって目の前にある。きれいな小豆は多分大納言。一粒一粒がくっきりしていて、かき氷の頂上から大量に雪崩れ込んでいる。練りミルクがその上から夢のようにかかっている。その下には抹茶の緑の世界。見ただけでため息が出そうだった。誰がかようなアイデアを思いついたのか?

          駿河屋10 
          大納言と練乳と宇治と

まずはスプーンでひと口。甘い蜜とミルクと宇治のバランスは悪くない。氷はざくっとしていて、人形町「初音」のようなデリカシーさはない。だが、大納言小豆は塩加減が効いていて、小豆の風味と甘さをより引き立てている。ミルクと宇治と大納言。三味一体で、村長の口内を攻め上がってくる。冷たい至福。全体としては絶品というよりも珍品という印象。村長の好みから言えば、小豆は柔らかめのつぶし餡の方がいいと思う。あるいは、上下半々にする。

         駿河屋13 
         飛び込みた~い

「富士山の世界遺産登録記念ですか?」
感じのいい女性店員さんに聞いてみた。
「いいえ、昔からあるメニューなんですよ。私が来て20年になりますが、その時からありましたよ。だから世界遺産になって、みんな喜んでるんですよ」
し、知らなかった。失礼しました。村長は早々に引き揚げることにした。かき氷の世界遺産登録がないことが残念だった。



本日の大金言。

かき氷は日本人の発明の中でも特筆ものだと思う。B級スイーツの一つの頂上。



                     駿河屋15 

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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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