東京ソラマチの仰天「ひやにく」

 東京スカイツリーがオープンして、約1年4か月以上経った。
「ぼちぼち東京ソラマチでも覗いてみるか。美味いものはあるかいな」
ミーハーなくせにへそ曲がりの彦作村長は、端唄(はうた)のようなミョーな口調で独りごちながら、東京ソラマチに向かった。

         業平③ 
         看板と暖簾

平日の午後2時を過ぎているのに、老若男女、外国人、都会風、田舎風・・・さまざまな人で賑わっていた。312もの店がテナントとして入っていて、活気があり、彦作村長はキョロキョロするばかり。ウエストヤードの3階「タベテラス」で「ひやにく」の暖簾(のれん)を見つけた。「ひや肉」といえば、三ノ輪の「角萬(かどまん)」。それが「業平(なりひら)」という店名で、「業平名物 肉そば」という看板を掲げていた。「角萬のひや肉」とは別物だが、その写真が美味そうだった。「石臼手挽き」という文字も食欲をそそった。ここで遅い昼食を取ることにした。

         業平④ 
         ビックリの登場
         業平⑧ 
         海苔と白髪ねぎの層

10分ほどで呼び出しベルがカタカタ振動して、村長は若い女性スタッフから「業平名物 肉そば」(850円)を受け取った。何というお姿か。刻み海苔(のり)が山のようにかかっていて、下が見えない!驚き桃の木スカイツリー。箸を入れて探ると、今度は白髪ネギの分厚い層。パラパラと白ゴマがかかっている。さらに分け入ると、ようやくそばが現れた。ややグレーがかって、挽きぐるみの黒い星が点々としていた。かなりの細切り。その圧倒的なビジュアルに感心した。変な例えだが、Kポップの少女時代のよう。

         業平⑤ 
         トンでる?

隣の器には豚肉とニラがたっぷり入った熱々のつけ汁がいい匂いを放っていた。まずはそばをつけ汁に付けてひと口。そばは多分手打ちではなく、機械切りだろう。コシはそれほど強くない。つけ汁は甘辛が強めで、出汁感もほどほどにある。何よりも豚肉の量が半端ではない。脂身もほどよくあり、柔らかさもある。たぶん肩ロース肉を使用しているのではないか。フツーにうまい。どんどん箸が進む。

         業平⑨ 
         食べておくんなまし

だが、食べ進むうちに、海苔とネギが多すぎて、そばの存在よりも上回っていることが気になってきた。ビジュアルを優先しすぎて主客逆転現象が起きているのではないか? うまいには美味いが、「角萬」のような野暮ったいがズシンとくるうまさではない。ウケることを計算しつくして作られた、きれいで人工的な肉そば。かすかにバーチャルの匂い。少女時代のファンでもある彦作村長は、これはこれでありだとは思う。観光客にもウケるだろうし、東京ソラマチという人工の街にはよく合っている。

80パーセントの満足感。20パーセントの空虚感。彦作村長はツマヨウジをくわえると、「MR.TAXI」を口ずさみながら、エスカレーターを降りて行った。日本は平和である。


本日の大金言。

「名物」という言葉は歴史と伝統があって、初めて実体を持つと思う。業平の肉そばが本物の名物になる日が待ち遠しい。




                      業平13 









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スカイツリーに行く奴の気が知れない。煙突の煙りと馬鹿は高いところに昇りたがる。あんなところに旨いものはない。
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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