長屋古民家の味噌プリン

 「そこがみそプリン」というギャグみたいなプリンを見つけたのは、ちょうどティータイムだった。「富士屋」のカレーライスを堪能したウマズイめんくい村の怪しい一行は、「富岡製糸場の世界遺産登録へ」で盛り上がる富岡市内をぶらぶら歩いた。歩数計が約8000歩を指し示したあたりで、「そろそろコーヒーが飲みたくなったわ。さっきいいカフェがあったわ。目を付けといたのよ」と村民2号。食に関しては抜け目がない。

街のはずれからもう一度富岡製糸場方面に向かった。
「ここよ、ここ」
それが明治8年(1876年)建築の古民家をリフォームした「カフェ ドローム」だった。
元々は富岡製糸場の工員が住んだ長屋で、そのうちの一軒を原形を残しながらリフォームしたもの。その入り口に「そこがみそプリン」のポスターが貼ってあった。村長はプリンは嫌いではない。かつて「なめらかプリン」にハマり過ぎて、血糖値が「要注意」に上がったほどだ。

          カフェドローム① 
          この奥が別世界

入り口はさほどの感動はなかったが、中に入ると、天井から床まで見事なリフォームぶりで、2階もあり、明治8年当時のままの梁(はり)や土壁が残されている。アンティークなテーブル・椅子類はイタリア製。陶器や小道具類はわざわざフランスのリヨンまで買いに行ったという。「ドローム」という店名も、富岡製糸場のお雇いフランス人ポール・ブリュナの出身地から取ったというこだわりぶり。BGMはシャンソン。女性スタッフは黒のベレー帽に白いシャツ姿で、何やらパリか東京・青山あたりにでもいるような錯覚に陥る。お尻のあたりがムズムズしてくる。

         ドローム11  
         和洋の出会い
                ドローム12 
          2階が明治8年の世界

村長は「そこがみそプリン」(単品450円)を注文。村民2号は「ブレンドコーヒー」(500円)。やがて透明なガラスの容器に入った「そこがみそプリン」が登場。牛乳も卵も砂糖も味噌もすべて地産地消にこだわったもので、プリンは一番底のカラメルソースに自家製の味噌がブレンドされている。表面にはバーナーで焦がした砂糖がパリッとした茶色い膜を作っていた。生クリーム、抹茶の粉、砕いたナッツ、その下に横たわっているクリーム色のプリン。それらが透明なガラスの容器の中でポエムな世界を作っていた。

         ドローム⑦ 
         そこがみそプリン
         ドローム⑧ 
         利休もビックリ?
         ドローム10 
         味噌の香り

ますはひと口。プリン自体は甘めでクリーミィで、まずまずの美味さ。底の味噌カラメルソースをすくい取る。プリンと一緒に舌の上に運ぶ。味噌の風味がぶわんと広がった。意外に合う。悪くない。甘めのプリンと味噌カラメルの塩分を含んだ甘みが調和している。まるでスイーツ版富岡製糸場ではないか。ガラスの中の小さな和洋の融合。

「コーヒーは雰囲気込みでうまい。この店はこの建物とインテリアが秀逸。プリンもコーヒーも引き立て役に過ぎないわ。村長と私の関係と同じ。そこが本当のみそ、というわけね」
村民2号がクールに言い放った。


本日の大金言。

古民家カフェは全国あちこちにあるが、明治8年建築の珍しい長屋仕立ての古民家は貴重だと思う。投資に見合う回収の行方も見守りたい。


  
                       ドローム 


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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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