下町・立石の珍なる「揚げだんご」

 東京・立石と言えば、下町の居酒屋王国として北千住と並び称される存在だが、あんこマニアでもある彦作村長は「秘密ペンクラブ」の編集会議の帰りに、ふとここで「甘味屋」を探してみることにした。大型カップル台風が日本列島に近づいているのにいい気なものである。京成立石駅で降りて駅周辺をぶらぶらする。たい焼き屋の「たい夢」などもあったが、村長のセンサーにビビビとくる甘味屋がない。

                わかば10 
         左党の街の甘い止まり木

立石はこと和菓子に関してはハズレだな。あきらめかけていた時に、手書きで「当店名物 揚げだんご」と書かれた看板と「大人気 草もち」の看板が目に入った。敷居の低い、いかにも下町のべたな店構えが気に入った。それが「味処 わかば」だった。

         わかば① 
         ようやくめっけ
         わかば② 
         揚げだんごって何?

「揚げだんご」は中華料理の点心のイメージが強いが、この店の「揚げだんご」はそんなものではなかった。竹串で刺された4個の団子(だんご)は、一見すると焼きだんごだが、油で揚げられ、特製の醤油だれをくぐらせたもの。彦作村長はかような団子を見たのは初めてだった。1本90円。すぐに2本買って、揚げたてを店の横の雑然とした縁台で賞味することにした。「草もち」(1個110円)を3個ほど手土産にすることも忘れない。

         わかば⑧ 
         むふふふ
         わかば⑨ 
         イケてる

「揚げだんご」は外側がカリッとしていて、中がもちっとしていた。焼きだんごと明らかに違う食感。醤油だれはダシの効いたいい風味で、見た目以上に美味かった。表面の焦げ目とブツブツ感がどこか人の手を感じさせて悪くない。
「この揚げだんご、珍しいね」
二代目なのか若い店主に尋ねてみた。
「うちのオリジナルなんですよ。テレビで取り上げられたこともあります。団子は上新粉を使って、二度揚げしてるんですよ。醤油だれにも工夫がありまして。でもそれは秘伝です」
香ばしい醤油の香りの谷間からどこか鰹の出汁のような甘みが鼻腔と口中に残る。村長にとっては、ささやかだがB級グルメの新たな発見だった。

          わかば① 
          本日中にお召し上がりください
          わかば④ 
          自然な風味

ウマズイめんくい村に帰ってから、「草もち」を賞味。賞味期限が本日中で、添加物類などは使っていないようだ。草もちは春にとれたよもぎを瞬間冷凍したものを使っているので、このシーズンでもよもぎの香りがする。中の粒あんはぎっしりと詰まっていて、北海道産小豆を使用した自家製。柔らかく炊かれていて、ほどよい風味と甘さ。悪くない。洗練さはないが、手づくり感にあふれた生活感のある生菓子のうまさ。居酒屋の街・立石の敷居の低い和菓子屋に焼酎で乾杯したくなった。


本日の大金言。

東京の下町には人の手の夢がまだ残っている気がする。数字のビジネスではなく、地に足の着いた物づくりの匂い。地道な手作業が日本のよき伝統であることを忘れがちだが。




                     わかば④ 



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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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