エロい渋谷の「豚角煮炒飯」

 エンターテインメント新聞社時代からの唯一の師匠を囲んで、老舗出版社編集者と一緒にお茶することになった。久しぶりの渋谷。街行く女性が相変わらずエロい。約束の時間まではかなり時間がある。完全お上りさんスタイルで、あっちキョロキョロ、こっちキョロキョロ。時刻は2時過ぎ。遅い昼飯を取ることにした。師匠は桁外れのパワーの持ち主で、いつもの倍のエネルギーを注入しなければ、村長はか弱い(?)ので、話の途中でショック死してしまうかもしれない。

センター街に入って、昔はここは危なかったなあ、などと回顧していると、「台湾料理 龍の髭(りゅうのひげ)」が見えてきた。宇田川町でも昔から有名な店。「麗郷(れいきょう)」と並んで、渋谷の台湾料理を代表する老舗として30年以上も石造りの瀟洒な店構えで、独特の光を放っている。

          龍の髭① 
          ひときわ目立つシックな店構え

ここの「豚角煮チャーハン」(890円)に決めた。豚の角煮がゴロゴロ入った黒い炒飯で、これを食い尽くせば、かなりのエネルギーを注入できると算段した。1階のカウンター席にギックリ気味の腰を下ろして、メニューを一通り見てから、東南アジア系の愛らしい女性店員に「豚角煮チャーハン!」とテノールで頼んだ。

          龍の髭③ 
          迷っている暇はない

1階はカウンター席の他に丸いテーブルが二つと四角テーブルが一つ。奥が厨房になっていて、中国語が飛び交っていた。中華鍋でチャーハンを作っている音が耳に心地よい。一つ間違えると猥雑な、いい匂いが鼻腔に漂ってくる。10分ほどで、「豚角煮チャーハン」がスープとともにやってきた。限りなく黒に近いこげ茶の誘惑が半径80センチを支配した。脂と醤油と隠し味で焼かれたライスは、ぎらぎらとテカリを放ち、「台湾の底力」を見せしめていた。どっかと乗っかった角煮は見えるだけでも4個。それもかなりデカい。グリーンピースと紅ショウガがいじらしく見えるほど。

         龍の髭④ 
         このビジュアル
         龍の髭 
         猥雑と美味
         龍の髭⑤ 
         マーベラス!

まずはチャーハンをレンゲでひと口。旨いが濃い。過剰な濃厚。ライスは思ったよりもパサッとしていず、むしろギトッとしている。この濃厚なべちょり感が好みの別れるところ。村長の好みは一粒一粒がもっとプリプリしていなければならない。よく見ると、卵と葱がいい具合に入っている。角煮はかなり固めで、豚バラの甘みもある。味は悪くないが、もう少し柔らかいほうがいいと思う。

          龍の髭⑥ 
          黙って食らいつけ
          龍の髭⑧ 
          あーん

食べ進むうちに、チャーハンの中にさらに角煮が隠れていた。それも2個!合計6個! 何というマーベラスなお・も・て・な・し。何というボリューム。村長は紅ショウガで箸休めしながら、グルメの山登りに挑んだ。最後はほとんど胃袋に押し込める気分。完食したら、どっと汗がにじみ出てきた。満足感よりも達成感。

その約4時間半後。渋谷から西麻布に移動して、師匠行きつけの高級割烹で編集者とともにごちそうになってしまった。村長のお腹は妊婦のようになっていた。六本木駅までよたよたと歩く。何という罰当たりな展開。師匠に感謝しながら、村長は「豚角煮チャーハン」を食べたことをちょっぴり後悔した。


本日の大金言。

人生の先行きは計算外で成り立っている。だからこそ、苦しい。だからこそ、面白い。




                     龍の髭⑨ 
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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