「自家製神南カリーパン」の凄味

 最近カレーパンづいている彦作村長だが、渋谷・文化村をのぞいた後に通りをブラブラしていると、「自家製 神南カリーパン」と書かれた黄色い幟(のぼり)が目に飛び込んできた。入り口が今風のテイクアウトになっていて、そこにふっくらとしたキツネ色のカレーパンが並んでいた。「神南カリー 渋谷文化村通り店」。奥はビストロ風の簡素なテーブル席で、じっくり煮込んだ無添加カレーを出す店として、カレーファンの間でも評価の高いカレー専門店だった。

         神南カレー④ 
         地味系の旗
                神南カレー② 
           奥の深い店

神南カリーパンは2種類。辛口の「ホット」(200円)と甘口の「マイルド」(200円)。村長はそれぞれ2個づつ買ってまずは最初の1個を近くのカフェで賞味することにした。残りはウマズイめんくい村に持ち帰りすることにした。驚くべきカレーパンだった。フツーのものより大きめの楕円形。それが中に空気でも入っているのではないかと思うほど、ふっくらと揚げられていた。

         神南カレー⑧ 
         なんというお姿

見た目は軽井沢の幻のカレーパン「三笠ホテルのカレーパン」と似ていた。だが、そのカレーパンは実際に食べたら、中身も幻?だった。具のあまりの少なさにがっかりした。1個350円という価格設定にも食べ終わってから、ふつふつと怒りがわいた。その経験があったので、「神南カリーパン」にも警戒感を緩めない。

         神南カレー⑤ 
         手前がホット、向こう側がマイルド

だが、辛口の「ホット」を割った瞬間、その懸念は吹っ飛んだ。具がぎっしりと詰まっていて、カレーのスパイシーないい匂いが立ち上がってきた。うーむ。自家製パンは表面がサクサクカリカリと揚げられていて、噛むともっちり感にあふれていた。具はサイの目切りのじゃがいも、チキン、タマネギがじっくりと煮込まれたことを示す濃い飴色で、コクと辛さがジュワジュワと口内に広がった。旨い。だが、辛さは思ったほどではない。

         神南カレー③ 
         辛口やでェ~
         神南カレー④ 
         ただ者ではない?
         神南カレー② 
         こちらはマイルド

彦作村長がこれまで食べたカレーパンはどこかに空洞があり、それはそれでありだが、この「神南カリーパン」は空洞と言えるものが極めて少ない。すご腕のカレーパン。後で電話して取材してみると、こだわりが半端ではなかった。パンは天然酵母の自家製で、カレーのルーは日本人が慣れ親しんだ味に数十種類のスパイスと漢方素材を加えて、じっくり煮込んでいるという。ヘルシーなカレーパン。

無添加ゆえに全体としてやさしい味になっている。刺激を求める人には物足りないかもしれないが、志の高さを感じさせる。悲しいことに渋谷本店が閉店して、現在は文化村通り店と中野店だけになってしまったという。何ということだ。この絶妙カレーパンを幻にしてはいけない。彦作村長は遠いウマズイめんくい村から、ほとんど頼りにならないエールを送るのだった。


本日の大金言。

いい仕事を見分けることは案外、難しい。本物はメディアではなく自分の足元にあるかもしれない。旨さを感じる舌と想像力。たかがカレーパン、されどカレーパン。



                     渋谷① 

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

最新記事
カテゴリ
彦作のつぶやき
最新コメント
月別アーカイブ
カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR