神保町の名物「黒いカツカレー」

 久しぶりに神田・神保町の古本の迷路にはまり込んでいるうちに、お腹がグーッと鳴った。時計を見ると、午後2時半を回っていた。いけねえ。昼めしかっ込むのを忘れちまってた!(神田なので急に江戸弁風になっちまったぜ)。たまにはガッツリ行ってみることにしよう。真っ先に浮かんだのが「キチン南海 神保町店」だった。「キッチン南海」の総本山で、ここのカツカレーはカレーファンなら一度は行かなければならない味だとか。行列ができることでも有名。有名を検証するのも悪くない。

        キッチン南海① 
        総本山(キッチン南海神保町店)

すずらん通り。時間が時間だけにさすがに行列はなかったが、店内はほぼ満席で、活気にあふれていた。20人ほど座れそうなカウンターとテーブル席が4つほど。広くはない。本格的なコック帽をかぶった3人のコックが、カウンター席の対面の狭い厨房で、見事な流れ作業を分担していた。コックの存在感。カツを揚げる音と旨そうな匂い。ふと、ここはカレー屋というより古きよき洋食屋なのだということに気づいた。

        キッチン南海② 
        少ないメニュー

メニューはカレー中心で種類は多くない。ほとんどのお客がカツカレーを旨そうに食べていた。そのボリュームと色に改めて驚かされる。彦作村長も「カツカレー」(700円)を注文。ほかに「キチンカレー」(650円)、「カレーライス」(500円)など。この安さが日本のカルチェラタンの歴史と凄味を感じさせる。

10分ほどで「カツカレー」が登場。大皿に並んだ揚げ立てのトンカツ、その下のライスが見えない! 上から限りなく黒に近いこげ茶のカレーが広範囲にわたって広がり、実に見事な世界を作っていた。キャベツの千切りの量と鮮度、脇役の自家製福神漬け。村長は一瞬にして、このカツカレーに職人のプライドを感じ取った。

        キッチン南海11 
        うーむ
        キッチン南海⑥ 
        カツとカレーの絶妙
        キッチン南海10 
        ま、ひと口

カレーはじっくりと煮込まれたことを示す濃度とトロみがあるカレーで、それほど辛くない。スパイスが口に入れた4~5秒後にじんわりと広がってくる。よく見ると、細かいサイコロ状の牛肉が点々とある。玉ねぎはルーの中に溶け込んでいる。この黒さは何だろう? カラメル色素でも入れているのか、それともイカスミ? 小麦粉の炒め方で? 作り方は秘伝中の秘伝だそう。この場合の秘伝は「特定秘密」に値すると思う。話は飛ぶが、永田町は「ペテンノヒミツ」。

       キッチン南海⑦ 
       福神漬けの実力

トンカツは大きいが、薄い。だが、サクサク感にあふれていて、肉も柔らかい。ライスがとてもいい。やや固めで、それは村長の好みでもある。多分コシヒカリ。福神漬けの自然な旨みにも感心した。スプーンと箸を出してくれるのもマル。コストパフォーマンスといい、ケチを付けるところが見当たらなかった。ぐやじい。あえて言うと、お客に女性が少ないことか(?)。それと、ランチタイムは避けた方が無難。ボリュームもかなりあるので、ダイエット中の人は要注意。美味い店には女性が集まる、という定理はどうやらこの店には当てはまらないようだ。


本日の大金言。

カツカレーの元祖は銀座スイスと言われるが、キッチン南海もかなり古い。店名の由来はオーナーが南海ファンだったというのも、歴史を感じさせる。

 


                      11キッチン南海  

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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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