正月早々不思議な「スコーンランチ」

「スコーンランチだって? そんなのありィ?」
ランチメニューに目を通している最中に、ある一点で、村長の好奇心の虫がむくむくと動き始めた。 550円という安さにも興味をひかれた。サラダとスープ、さらにドリンク付き。村民2号はすでに「スパイシーカレー」(800円)、キオは「真鯛とイクラとアボガドの丼ぶり」(1000円)に決めていた。スコーンと空振りのランチかもしれない。

            パサルキッチン① 
            パサルキッチン

正月休みで帰省中のキオを交えたウマズイめんくい村の一行3人が、グルメシンジケートからの確かな極秘情報で、オンボロ車をぷかぷか飛ばして、埼玉の北の果て、加須市125号線沿いのカフェレストラン「パサルキッチン」に到着したのは午後1時半過ぎだった。「バサルキッチン」とはインドネシア語で「市場の食堂」という意味だとか。市役所の近くにあり、白を基調にしたちょいおしゃれな外観。冬だというのにウッドデッキもある。ウッドデッキにはさすがに客はいなかったが、ドアを開けて店内に一歩足を踏み入れた途端、そこは「うどんの街・加須」とは思えない別世界だった。

            パサルキッチン③ 
            スコーンランチめっけ

時計がインドネシア時間で止まってしまったようなゆったりした空間に、10個ほどのテーブル席、左手には木のカウンター席。椅子も広めで、床は板張り、何から何までリゾート地のテイストなのだ。中央にストーブがあるのがどこか変だが、客のほとんどは女性で、正月5日だというのに、満席だった。カウンター席に腰を下ろして、ガラスを通して目の前に広がる緑の樹木を見ながら、辛口の村民2号とキオが同時に「気に入ったわ」。B級好きの村長はお尻のあたりがムズムズして、やや居心地が悪い。

            パサルキッチン⑤ 
            これで580円とは

「スコーンランチ」はまずサラダが登場。続いて、木のプレートに乗ったスコーン2個、とコーンポタージュスープがやってきた。さらにドリンクとして頼んだ紅茶がポットで。器は白い磁器で統一している凝りよう。スコーンはプレーンと気まぐれプレーン(この日はホワイトチョコのスコーンだった)の組み合わせを選んだ。こちらは580円。「ちょうど焼き立てです。ええ自家製なんですよ」と女性スタッフ。

           パサルキッチン⑦ 
           サラダ記念日?
           パサルキッチン⑥ 
           スコーン2種(手前がプレーン、奥がホワイトチョコプレーン)

サラダもコーンポタージュも手抜きが感じられない。主役のスコーンは、外側がキツネ色のいい焼き上がりで、フォークで刺そうとすると、崩れ落ちそうなほど。プレーンはミルクと卵とバターの香りが口中にふわりと広がり、ほどよい甘さとかすかな塩が効いている。悪くない。クリームチーズを付けると、濃厚な旨みがさらに広がる。お尻のムズムズ感が消えて行く。

           パサルキッチン⑧ 
           まずはプレーンスコーン
           パサルキッチン13  
           クリームチーズで変化球
            パサルキッチン11 
           こちらはホワイトチョコプレーン

ホワイトチョコのプレーンはプレーンよりもやや甘めで、中のビスケット生地がさらにしっとりしている。生クリームを付けるとデザートを食べている気分。紅茶は2杯分はある。村長はこれで580円ということに軽く驚いた。おせち料理とアルコールで領土拡張したお腹にはちょうどいい量だった。正月早々得した気分・・・。

「アボガドのドンブリもマル。友だちに教えなきゃ」
キオが満足顔で言った。
「こんなところにこんな店があるとはね。スパイシーカレーもヘルシーで合格点の美味しさ。スタッフは丁寧で好感が持てるけど、ちょっともたもたしてるかな」
とコーヒーを飲みながら村民2号。
「ワシの選択が一番じゃないかな。580円の福袋に当たったみたいだよ。今年はシンプルに、足るを知る、で行こうと思うよ」
「村長の場合は”樽を知る”じゃないの? 酒樽にビヤ樽にウイスキー樽・・・そのうち樽の中でタルんじゃったりして」
「タル人は追わず」
「新年早々、くっだらない・・・。もう帰りましょ」
「・・・・・」

本日の大金言。

メニューの中に掘り出し物を見つける。身の回りに掘り出し物を見つける。視点を変えれば、まだまだお宝はある。




                         パサルキッチン12 


スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

最新記事
カテゴリ
彦作のつぶやき
最新コメント
月別アーカイブ
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR