ダジャレ予報士と超B級オムライス

 昨晩は日本プレスセンターで友人の気象予報士・富山勝さんの退職慰労パーティーが盛大に行われた。「本業の気象予報よりもダジャレの方が上手いかも」という不思議な才能の持ち主で、駆けつけた有名作家、メディア界の重鎮、友人らが、富山さんの「新しい門出」を祝福した。彦作村長も二次会まで参加して、終電をあわや逃すほど酩酊してしまった。噂によると、羽目を外し過ぎて、自宅に到達できなかった人もいたらしい。その前の前の晩、銀座で暴漢に襲われ、かすり傷を負った渓流斎さんも、その時、かなり酩酊していたらしい。昔メーデー、今メーテー。京都の調布先生やスウェーデンの瘋癲北欧先生はご無事だろうか?

           むさしや① 
           いつも行列

さて、本題。退職慰労パーティーに行く前に、村長はニュー新橋ビル1階にある「むさしや」で、遅いランチを取ることにした。午後4時を過ぎていた。「むさしや」は明治18年(1885年)創業の古い洋食屋で、安手のカウンター席のみというスタイルを守り続け、銀座の「ジャポネ」と並び称されるほど。スパゲティナポリタンやオムライスなど「昔ながらのボリュームと味」は、B級グルメの世界では天然記念物的な存在で、ランチタイムなどは行列が延々とできる。

           むさしや② 
           シンプルなメニュー

午後4時過ぎなので、まさか並ぶことはあるまいと思ったが、甘かった。たった7席ほどのカウンター席は空きがなく、さらに6~7人並んでいた。村長は「オムライス」(700円)を頼むことにした。15分ほど待って、「次のオムライスの方」と呼ばれて、カウンター席に腰を下ろした。女将さんらしい女性と男性スタッフ2人。家族経営なのかもしれない。フライパンでチキンライスを作っている職人芸を見ながら、隣の客の「ナポリタン」(650円)の恐るべき量にやや動揺する。数分後、いい匂いとともに「オムライス」がやってきた。

           むさしや⑤ 
           おおっと
           むさしや⑥ 
           B級の横綱ァ~

オムライスは薄い卵焼きとその上にかかったケチャップが、あの懐かしいオムライスそのものだった。軟弱なふわとろオムライスなど敵ではない。さらに驚くべきは、脇役のスパゲティのあまりのボリューム。ヘタすると、それだけで一人前という盛りのよさ。それだけではない。キャベツの千切りが山を作っていた。なぜかキュウリの漬け物が、箸休めのように添えられていた。わかめの味噌汁付き。

           むさしや⑦ 
           言葉はいらない
           むさしや11 
           秀逸なチキンライス
           むさしや⑧ 
           これが脇役?

スプーンでまずはひと口。バターとトマトケチャップの圧倒的な風味が口中にぐわんと広がる。チキンライスが秀逸で、細かいニンジンとタマネギ、鶏肉、それにグリーンピースが、よく火の通ったライスの一粒一粒を引き立てている。浅草の「洋食ヨシカミ」のフライパンのワザに引けを取らないと思った。値段はこちらの方が断然安い。

脇役のスパゲティは多分作り置きで、具がほとんどない。ややパサついてもいる。メーンがオムライスなので、それはそれで致し方ない。というより、これこそB級の王道、B級の横綱格ではないかと思った。キャベツの千切りのマヨネーズが少ないことや、トマトケチャップもやや少ないことなど、メーンのオムライスの前では些細なことに思えてしまう。味噌汁が絶妙なことも忘れてしまいそうになる。

          むさしや10 
          半分まで到達


このあまりに懐かしいボリュームと味こそがすべてなのだ。ふと富山さんが新しい名刺に「季節の旅人」と打ち込んだことを思い出した。「ダジャレもうまい天気予報士」とはしなかった。そうか、富山さんはオムライスなのだ。メーンを忘れない、その立ち位置こそが過去から未来へとつながっていく鍵なのだ。彼の未来は「むさしや」にある・・・・。多分誰も同意しない、あまりに強引なこじつけとともに、満腹のお腹を押さえながら、村長はヨタヨタとプレスセンターへと向かうのだった。


本日の大金言。

敷居の高さと低さ。カウンターだけのあまりにシンプルなB級の世界。そこから次の季節が見えてくるはずである。

 



                       むさしや12
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

最新記事
カテゴリ
彦作のつぶやき
最新コメント
月別アーカイブ
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR