立ち食いの美味「ドテ煮丼セット」

 東京下町・三ノ輪の立ち食いそば屋「峠の蕎麦(そば)」は立ち食いそばギョーカイでもディープなファンをつかんでいる。村長は立ち食いそば屋も大好きで、村長にとっての去年のナンバーワンは日本橋の「そばよし」のかけそばとおかか飯で、そのあまりにシンプルな美味さに感銘を受けた。その余韻がまだ頭の隅に残っている。北千住でB級好きの友人から「峠の蕎麦」の評判を聞き、ビックリ腰を持ち上げて、どれどれと乗り込むことにした。

           峠の蕎麦① 
           峠はどこ?

地下鉄三ノ輪駅を出てすぐ横、明治通りと昭和通りが交差するところに「峠の蕎麦」があった。峠がないのに峠の蕎麦。昨年リニューアルしたらしく、店構えも紺地の暖簾も清潔そう。「信州そば」の素朴な幟(のぼり)がパタパタと寒風にひるがえっていた。入ると、せいぜい10人ほどしか入れないL字というよりV字のカウンターが。カウンター越しが広めの厨房になっていて、紺の作務衣姿の店主が一人で茹で上がったソバを冷水で洗っていた。禅の修行僧のような雰囲気。

          峠の蕎麦② 
          ドテ煮丼セット!

ここは注文してから麺をゆで、天ぷらも揚げるという「茹で立て、揚げ立て」が売りのようだ。村長は券売機で「ドテ煮丼セット」(600円)を選んだ。「げそ天そば」(450円)も人気だが、立ち食いそば屋のドテ煮丼という珍しさがB級ハンターの村長のセンサーにビビビと来たからである。

          峠の蕎麦③ 
          いい雰囲気である
          峠のそば④ 
          かけそばとドテ煮丼

5分ほど待って、カウンター越しに黒いお盆に乗った「ドテ煮丼セット」がぬーっと差し出された。かけそばとドテ煮丼が湯気を立てていた。まずはかけそばを賞味。更科系の白いそばは、どうやら信州から生のまま取り寄せているらしい。ほどよいコシとノド越し。つなぎに卵白ととろろ芋を使っているとか。ツユはかえしがきつくなく、カツオと昆布の出汁がよく効いている。関西風のまろみのある薄味で、「そばよし」ほどではないが、かなりのレベル。ツユが少ないのがちょっと残念。

          峠の蕎麦⑥  
          更科系そば

ドテ煮丼は大阪のドテ煮というより、名古屋のドテ煮で、牛もつ、黒こんにゃく、ゴボウを赤みそと味りんで長時間煮込んだもの。生姜も入っているようだ。熱々のご飯の上にそのドテ煮がどっかと乗り、白い刻みネギも乗っかっている。ドテ煮は味がかなり濃いが、柔らかく煮込んである。ご飯と一緒にかっ込むとどんどん箸が進む。ご飯は普通。途中で一味唐辛子をパラパラ振りかける。さらにイケる。

          峠の蕎麦④ 
          よく煮込んだドテ煮
          峠の蕎麦11 
          一味唐辛子をパラパラ
          峠の蕎麦12 
          B級の美味

ボリューム感はあまりない。全体的にきれいにまとまったB級の美味だと思う。修行僧のようなシンプルな店主の佇まいがすべてを体現しているようで、食べ終わった後、その背中に手を合わせたくなった。外に出ると、下町の古いビル群が何故か山の連なりに見えるのだった。


本日の大金言。

山あり谷ありの人生。どこにでも山があり谷がある。ドテ煮丼とかけそばでひと休みするのも悪くない。




                       峠の蕎麦13 



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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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