嘘みたいな鬼平「一本うどん」

 東北道・羽生PA(上り)に立ち寄った。「鬼平江戸処」で気になる一本うどんを賞味しようと考えたからだ。「鬼平江戸処」は食通でもあった池波正太郎の「鬼平犯科帳」の世界をテーマにしたパーキングエリアで、江戸の町並みをリアルに再現している。先日は「うなぎ 忠八」に入り、「地鶏きじ焼丼」に舌鼓を打ったが、そのとき、「軍鶏鍋(しゃもなべ) 五鉄」の一本うどんに客が殺到していた。一本うどんって、そんなのありか?

          五鉄1 
          タイムスリップ!

池波正太郎はそば好きだが、この「一本うどん」を何度か「鬼平犯科帳」の中で登場させている。小説の中では「深川・豊島屋の一本うどん」となっているが、どうやら江戸時代に本当に存在していたらしい。親指ほどの太さで、ドンブリの中で蛇のとぐろのように収まっていたようで、池波正太郎はそれをさり気なく鬼平の中で使ったと思われる。

          五鉄① 
          仰天の一本うどん

「軍鶏鍋 五鉄」は人形町「玉ひで」がモデルで、そこに「一本うどん」(850円)のメニューを加えた。アイデアとしては悪くない。850円というのはやや高いが、珍しさと好奇心から、村長のチャレンジとなったわけである。軍鶏鍋のツユで1時間ほど煮込んだといううどんは、本当に親指ほどのぶっとさで、黒いどんぶりの中央にどっかとトグロを巻いていた。表面にツユがしみ込んでいる。あとは半熟卵とネギだけ。いい匂いが立ち上ってくる。

          五鉄③ 
          主役の登場
          五鉄⑥ 
          こんなのアリ?
          五鉄⑦ 
          長ネギやーい

うどんは固いすいとんのような食感で、軍鶏鍋のすき焼きのような甘いツユが表面から滲みこんでいて、頭の方からかぶりつくと、どこか懐かしい味わい。「玉ひで」と提携したとあって、ツユは玉ひでとよく似ている。半熟卵を絡ませると、まったりとしてくる。黄身と白身が甘辛ツユを中和して、口中に広がってくる。その感覚は悪くない。

          五鉄⑧ 
          一本うどんの断面

一本うどんの長さは50~60センチほどか。量としてはそれほど多くはない。物珍しさと再現への熱意は脱帽ものだが、850円の満足度としてはやや不満が残った。せめて熱いお茶か箸休めの漬け物くらい付けてほしい。天国の池波正太郎が天国で苦笑している。村長はそう確信するのだった。


本日の大金言。

一本うどんで一本を取るのは難しい。せめて三本うどんにして、お代は五本にしたら、もっと話題作りになると思うのだが。




                       五鉄⑨ 





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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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