東京交通会館地下の豆かん

 いつから甘味屋が女性のたまり場になったのだろう? と書くのにはわけがある。スウェーデンから一時帰国された北欧瘋癲先生と東京・有楽町で待ち合わせた。目的の一つは甘味屋。才気煥発な北欧瘋癲先生はワイン好きでグルメだが、最近、「大の甘党」でもあることを知った。そこで、村長は思案した。「虎屋」では高すぎる。プランタンでは軽すぎる。で、交通会館地下にある民芸喫茶「甘味おかめ」にご案内することにした。以前ここで賞味した「蔵王あんみつ」に感動したからである。

           おかめ① 
           甘味おかめ(東京交通会館店)

「甘味おかめ」は戦後間もない昭和22年((1947年)麹町で創業、東京交通会館ができた昭和40年(1965年)に交通会館店をオープンした。当時は展望回転レストラン(現在は銀座スカイラウンジ)が話題を呼んだが、甘党にとっては地下の「甘味おかめ」も話題になった。名物のおはぎは特大サイズで、小豆、ごま塩、きなこの3種類あり、フツーの人なら、これを1個食べれば、「ノーサンキュー」となる。

           おかめ④ 
           むむむの世界

暖簾をくぐって、六つほどある白木のテーブル席に、大の男が向かい合って腰を下ろす。他の客は女性ばかり。女性専用車両に紛れ込んでしまった気分。ある意味、ポエムな光景。悲しいかな胃の調子を落としている村長は「豆かん」(660円)を頼んだ。北欧瘋癲先生は「おはぎ」(1個270円)を2種類(小豆、ごま塩)を頼んだ。さすが、と内心舌を巻いた。

           おかめ② 
           豆かん登場

「豆かん」は美味だった。赤えんどう豆がガラスの器を覆うように乗っかっている。豆かんの名店、浅草「梅むら」の赤えんどう豆は真っ黒だが、ここのは茶色で、表面の皮にふっくらと炊いたことを示すひび割れがところどころに入っている。その姿がいい。実際、口に入れると、皮の食感と中の柔らかさが際立っていた。ほんのりと漂う塩加減もここちよい。

         おかめ③ 
         ふっくら赤えんどう豆
         おかめ⑤ 
         黒蜜をかける
         おかめ⑥ 
         スグレモノ寒天

寒天もかなり高いレベルのもので、歯ごたえがきりっとしている。天草の香りが口中に広がる。柔らかい甘みの黒蜜をかけると、その美味さがさらに広がる。これは、浅草・梅むらの豆かんに引けを取らないのではないか。黒ダイヤと赤ダイヤの違い。村長が意外な発見にウルウルしていると、瘋癲北欧先生はすでに特大サイズのおはぎを2個ぺろりと平らげていた。「ちょっと、塩気がないね」と感想を一言。恐るべし、瘋癲北欧先生。

振り返ると、いつの間にか女性客が5~6人席が空くのを待っていた。「甘味屋で長居はいけない」。江戸っ子でもある瘋癲北欧先生が立ち上がる。次の目的である銀座渋谷画廊へ。村長はそのいなせな後ろ姿にヨロヨロと付いていくだけだった。


本日の大金言。

歴女があるのだから、甘男(あまだん)とか甘爺(カンジー)いう言葉があってもいい。あるいはスイマン(スイーツ男子)。甘党男よ、スマホを捨て、甘味屋へ走れ。




                        おかめ⑧ 

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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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