夏日の街で絶妙「氷あずき」

全国各地で30度を超えるニュースが流れ、まだ5月だというのに、 Tシャツ一枚でも過ごせるバカ陽気。村長はかき氷を食べたくなった。日本でも有数の猛暑地帯、群馬・館林に気になる店がある。先日、ツツジを見に行ったとき、かき氷の旗がひるがえっていた。「ヤギヤ」という地元では有名な店で、冬はたい焼き、夏はかき氷を売り物にしている。以前、ここの「たい焼き(1匹100円)」を紹介したところ、思わぬ反響をいただいた。そのときに暑くなったら、かき氷を食べに来ようと決めていた、その店。

           ヤギヤ 
           「ヤギヤ」さま(館林市)

ポンコツ車を飛ばし、大手町通りで止める。ほどよい暑さ。およそ飾りというものがない、白いアパートのような外観が目に入った。「ヤギヤ」という文字とかき氷の旗が無愛想にはためいている。敷地内にある「たい焼き」売り場は閉鎖されていた。店内はだだっ広く、30~40人は入れそう。まるで工場の社員食堂か学食ではないか。正面には驚くべき数のかき氷のメニューが貼られていた。手前の左手が厨房になっていて、そこでカシャカシャと氷を削っていた。スタッフは3人。創業は大正末期。

           ヤギヤ11  
           なんと94種類!
           ヤギヤ② 
           シロップをたらーり

村長は「氷あずき」(400円)を注文した。たい焼きの時の素朴なあんこの美味が頭の中に余韻として残っていた。5分ほどで、氷あずきがやってきた。軽く息を飲む。透明なガラスの器に山盛りのかき氷。薄っすらと浮かび上がるその底のあんこの量。目測で2センチは悠にある。これだこれだ。あんこの少ないかき氷は氷あずきに非ず。

           ヤギヤ⑤ 
           絶景かな

村長はローティーンの時に会津若松の「山田屋」で食べた「氷あずき」がこれまで食べた最高の氷あずきだと今でも思っている。その「山田屋」は数年前に暖簾を畳んでしまった。村長はその知らせを受け、大いに嘆き悲しんだ。だが、今目の前にあるのは、ひょっとしてと思わせる「氷あずき」。村長の胸の鐘がキンコンカンと鳴った。

          ヤギヤ⑥ 
          頂上から行け

頂上には透明な自家製シロップが大胆にかかっていた。氷は「奥秩父の天然原流水」で作った氷だった。スプーンを入れると、氷は意外に粗めで、秩父の長瀞で食べた天然かき氷のような絹の感触ではない。「山田屋」の氷もこんな削り方だった。絹もいいが木綿も捨てがたい。氷の甘い山を崩していく。次第にあんこの鉱脈が見えてきた。翼よ、あれが氷あずきの灯だ。

あんこは見事な小倉色のつぶしあんで、かき氷とシロップと一緒に掬い取り、口に運ぶと、冷たさと同時に小豆の風味がすっくと立ってきた。甘めのあんこが天然水の氷とシロップによって、素朴で絶妙な味わいに変化していく。山田屋以来の感動。思わず涙が出そうになる。あんこと氷、あんことシロップ、そのミックス・・・村長はスプーン片手に考えられるさまざまなバリエーションを楽しんだ。不思議なことに歯にしみるような嫌な冷たさがない。
 
          ヤギヤ15 
          あんこの圧倒
           ヤギヤ16 
          言葉はいらない
          ヤギヤ14 
           甘美な底

至福の時間はあっという間に終わった。400円という安さも好感。帰り際、店のスタッフに「かき氷は全部で何種類あるの?」と聞いてみた。すると、「いくつあるのかなあ。最近は数えていない」という答え。うむむ。しばらくして、店主らしい人が出てきて、「94種類です」とのこと。館林で、これは一つの発見だった。かき氷を食べるために館林に行く。というのもアリかもしれない。


本日の大金言。

かき氷のシーズンに入った。本番はこれからだが、都内の甘味屋のかき氷の値段が高すぎるのが気になる。1000円近いものもある。こりゃ、ヘンだ。



                        ヤギヤ10 

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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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