ここはどこ?竹やぶのそば屋の中身

 上州に住むゴッドマザーのお見舞いの後、昼飯をどこにするか迷った。あちこちを物色中に、県道3号線を桐生方面へと向かう途中のみどり市郊外で、竹やぶに囲まれた茶室のようなそば屋が視界に入った。大津壁のような黄土色の土壁。臙脂(えんじ)の暖簾。只者ではない雰囲気が伝わってきた。京都にでもいるような、ここはどこ?的な状況。だが、あまりに絵になり過ぎていて、村長のセンサーが警戒音をかすかに発した。好奇心がむくむくと湧きあがってきた。

          遊庵 
          ここはどこ?(蕎麦 遊庵)
          遊庵② 
          見事な世界

それが「蕎麦 遊庵(ゆあん)」だった。店内も素晴らしい和のモダン。外国人をここで接待したら、「おー、おもてなし! クール!」と叫ぶに違いない。自然の光を取り入れた板敷の半個室に案内される。そうした部屋が数室あるようだった。ほぼ完ぺきなバーチャルの世界。だが、女性スタッフのドタバタぶりが、やや気になった。

          遊庵③ 
          おすすめ、には勝てない


メニューの中から「だし巻き玉子セット(せいろそば)」(飲み物、デザート付き税込950円)を選んだ。「だし巻き玉子」はこの店の売りのようで、「注文を受けてから焼き始めます」と書かれていた。せいろそばは北海道のそば粉を使用、とも表記してあった。村民2号は「天せいろそば」(税込1490円)を注文した。安くはない。

15分ほど待たされて、「だし巻き玉子」がいい匂いとともにやってきた。有田焼の器。意外にデカい。大根おろしを付けて食べると、焼きたての風味が口中に広がる。甘すぎないのが村長の好み。出し巻き玉子は甘さ控えめがいい。だが、京都で食べたようなじゅわりと来る奥深い出汁感ではない。やや薄い印象。まずまずの美味さ。

          遊庵④ 
          だし巻き玉子、登場
          遊庵⑥ 
          焼きたての美味

その約5分後に「せいろそば」がやってきた。ざるの器、そばつゆの陶器の器・・・すべてにこだわりを感じる。せいろそばは挽きくるみの二八で、星が点々としていた。まるで機械で打ったようにきれいな細切り。この店の主人は相当な腕に違いない。期待十分で食べ始める。コシはあまり強くない。風味も普通。ノド越しも平均的。そばつゆはかえしがきつめで、出汁感はあまり感じない。

          遊庵⑦ 
          手打ち二八そば
          遊庵⑧ 
          この細切り
          遊庵10 
          ずずずーっと
          遊庵11 
          デザート

すべてが絵になるのに、奥行きが不足している。そんな印象。デザートの後、コーヒーを持ってきた女性スタッフがコーヒーを受け皿にこぼした。慌てて取り換えに行ったが、せっかくのワビさびの世界がさびしい。
「京都と比較しちゃダメよ。天ぷらもイマイチ。ま、この雰囲気を楽しむ。そう割り切れば、ここはいい店よ」
上州生まれの村民2号がきっぱりと言った。


本日の大金言。

人も店も着るものや見かけで判断すると間違うこともある。人も店も勝手口から入れ。




                        遊庵12 



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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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