築地「福市だんご」と仙太郎の「老玉」

京都にお住いの調布先生が東京の有名出版社にいた頃、築地の「福市だんご」にご案内したことを思い出した。先日、北千住のどら焼きを書いたところ、珍しくコメントをくれた。そこに「福市だんご」のことが書いてあったからだ。随分昔の話なのに、調布先生の記憶力に驚かされる。「杉村春子の色紙」うんぬんは村長の記憶からは消えていた。恐るべし、調布先生。その福市だんごは後継者難ですでに店を閉じている。

調布先生には烏丸御池の「亀末廣」をはじめ、緑壽庵清水の金平糖、奈良の「みむろ最中」などなどメディアに毒された村長が知らない世界を教えてもらった。これまた先日、新宿伊勢丹で物凄い人気になっている京都「仙太郎」のぼた餅について書いたところ、「京都ではおはぎは仙太郎より今西軒です」とメールをいただいたこともある。

          仙太郎ウバタマ 
          ひと目ぼれ

で、本題。今回はその「仙太郎」の「老玉(うばたま)」(9個入り648円)を取り上げることにした。村長が「仙太郎」の評価を迷うのは、美味いには美味いが、値段が高いこと。丹波産の小豆を使うなど素材にこだわっているのはわかるが、庶民の味であるはずのぼた餅が1個260円というのはコスパ的に「かなんなあ」である。それでも行列ができる意味が村長にはわからない。内緒の話だが、行列に並んでいる女性に聞いたら、「みんな並んでいるので、私も並んでみたのよ」と面白い答えが返ってきた。

「老玉(うばたま)」はその敷居の高い「仙太郎」の中で、良心的な値段だと思う。「老玉」とは京菓子の一つで、黒糖入りのあんこ玉のこと。あんこ玉好きの村長はその姿と値段を見て、ひと目で気に入った。その漆黒と表面を覆っている寒天の見事なテカり、さらに金粉のような白ゴマが二粒・・・。さすが京都の和菓子、と唸った。

          仙太郎 
          パッケージもいい
          老玉② 
          黒いダイヤ?

だが、村長にとってはビミョーな味だった。黒糖の風味が強すぎて、せっかくのこしあんの風味が消えかかっている。満月を愛でていたら、突如風が吹いて、雲に邪魔されてしまったよう。甘さは控えめで、品のいい味わいであることはわかる。黒糖さえなかったら、とつい思ってしまった。「何いうてはりますのや。それが老玉の味いうもんですわ」ということなのだろう。

          仙太郎1 
          あんこ玉の極致?
          仙太郎3 
          10秒前
          老玉⑦ 
          5秒前
          老玉⑧ 
          あーん

黒糖好きにはたまらない味かもしれないが、あんこ好きの村長にとって、悪くはないが期待したほどではなかった。どちらかというと、「目で楽しむ」を優先した和菓子だと思う。「舌だけで京菓子を判断したらあきまへん。五感で楽しむのが京菓子というものです。会津にはこの洗練、わかるかなー、わからへんやろうなー、ヒッヒッヒ」調布先生の声が空から落ちてきた・・・気がした。


本日の大金言。

京都は確かに奥が深い。だが、最近は「エセ京都」も増えているらしい。昔からの京都人は「エセ京都」のはびこりを嘆いているという声も聞いている。本物を見分ける目が問われている。



                        老玉⑨ 


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とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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