不思議なパン屋の生真面目なかき氷

 埼玉・行田で「昔ながらのナポリタン」を賞味したウマズイめんくい村の怪しい一行は、かき氷の店を探して再び街中をウロウロした。村民2号は「美味いパン屋」も探している。ふと、古民家の前で村民2号が立ち止った。村長も立ち止まった。
「本町のパン屋 翠玉堂(すいぎょくどう)」と控えめな店名。入り口のガラス戸に、手書きの墨文字で「エアコンあんまり効いてないよ」「ややかき氷始めました」などと書いた張り紙。うーむ。村長は、ガラガラと引戸を開けることにした。

           翠玉堂② 
           これがパン屋?(埼玉・行田)
           翠玉堂③ 
           ややかき氷始めました・・・ン?

不思議なパン屋で、店内はそれほど広くない。右手には天然酵母を使った旨そうなパンが十数種類くらい並んでいた。奥が一段高くなっていて、4人ほど座れる大きめのテーブル、すぐ左手には皮張りのレトロなソファが二つ。右手奥がちょとした厨房になっていて、ピンクのTシャツに黒いハンチングをかぶった吉本の芸人みたいな店主が一人。かき氷機をシャカシャカ回して、かき氷を作っているところだった。店主がかなりユニークな人物であることがすぐに見て取れた。

          翠玉堂④  
          不思議なパン屋
          翠玉堂17 
          ユニークなメニュー

村長は「かき氷」を頼むことにした。いちご、焼きとうもろこし、もも、トマト、ピクルス、カレー・・・まともなのはいちごやももくらいで、ピクルスのかき氷とかカレーのかき氷って一体どんな味がするのか、好奇心が刺激されたが、ここはまずは定番の「いちご」(小200円)を頼むことにした。それにミルク(プラス50円)を付ける。隣りの子連れ客が食べていたのがいちごミルクで、それが美味そうだったからでもある。
 
          翠玉堂⑧ 
          いちご+ミルク

透明なガラスの容器に山盛りにされたいちごミルクのかき氷。ともすれば冗談みたいな店の雰囲気だが、それは見事なかき氷だった。氷はきめ細かく、たっぷりとかかったいちごソースとその上から練乳が夢のように雪崩落ちていた。スプーンですくって口に運ぶと、いちごの粒つぶ感と甘い酸味がとてもいい。冷たい美味。小でこれだけのボリュームで、しかも250円という価格設定に軽く感動を覚えた。

          翠玉堂11 
          むむむ
          翠玉堂12 
          あーん

この店主、何者? 「このいちごソースは自家製?」「はい、ボクが作ってます」「氷は天然?」「そんなものは使っておりません」生真面目なシャイが言葉の端々からにじみ出る。客が次々に入ってくるので、話を聞く暇もない。帰りに南部小麦と天然酵母で作っているという「食パン」(400円)を買った。「パンもボクが作ってます」。その晩、賞味したら、かなりのレベルのパンだった。辛口の村民2号が、珍しく「人もパン屋も見かけによらないわね」と星三つの感想を漏らした。

          翠玉堂15 
          只者でない食パン
          翠玉堂  
          天然酵母と南部小麦


本日の大金言。

ユーモアとギャグは紙一重。基本がしっかりしている店のユーモアは、格別の味わいが加味される。



                     翠玉堂14
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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