これが立ち食い?驚きの十割そば

 久しぶりに東京・神田神保町へ。S出版社のグルメ親父とお茶で四方山話。「この近くに立ち食いそばで凄い店ができたんだよ。石臼挽きで十割そば。嘘みたいな店だよ。昼間は凄い行列だけど、時間をずらすと大丈夫。村長もいっぺん覗いてみたらいいよ」とのたまった。

古本屋を回って、その足で、グルメ親父が教えてくれた「蕎麦・冷麦 嵯峨谷(さがたに)」を覗いてみることにした。午後3時を回っていた。田舎家づくりのいかにもという店構えで、入り口でメニューを見ると、「もりそば」(280円)、「天ぷらそば」(380円)などなど立ち食いそばの値段。しかもすべて「十割そば」と書いてあった。誇大広告ではないか? 

           嵯峨谷 
           十割そばってホント?(神田・神保町)
            嵯峨谷③ 
           立ち食い価格

中に入ると、右手に「石臼」の機械が置いてあり、長い木のカウンターが伸びていた。左手にはテーブル席。その奥が厨房。古民家にでも入ったよう。BGMは津軽三味線が流れていた。村長は、メニューの中から「名物あじねぎ天そば」(400円)の冷たい方を選んだ。調べてみると、この店は都内に数店あり、「炭火焼干物食堂 越後屋」が経営するそば屋だった。業界で注目の店であることもわかった。

           嵯峨谷① 
           名物あじねぎ天そば(冷)

5~6分で呼ばれて、「名物あじねぎ天そば」を取りに行く。焦げ茶の陶器の器に、平打ちの太麺の姿が見え、その上に大きめの鯵と葱の天ぷらが乗っかっていた。そばの色は茶グレーで、十割そばというのもあながちウソとも思えない。千切りしたナルト、みずみずしい刻みネギ。テーブルにはワカメが入った小さな壷が置いてある。箸もプラスティックではなく、木の箸だった。すべてがあきれるほど「立ち食いのレベル」を超えていた。

           嵯峨谷⑥ 
           ワカメはサービス

問題は味。村長は気合を入れて、そばを口に運んだ。コシが意外に強く、ほどよい風味が口中に広がった。ツユは昆布とかつおの出汁がよく効いている。甘辛具合もバランスがいい。あじねぎ天は揚げ置きだが、からりと揚げられている。鯵はすり身のようで、姿は見えないが、鯵の存在がわかる。葱の風味もちゃんとある。しっかり塩で下味が付いていて、村長は、むむむと唸るしかない。

           嵯峨谷⑦ 
          十割だぞ~
          嵯峨谷⑧ 
          立ち食いレベルではない
          嵯峨谷9 
          あじねぎ天

店のスタッフに、「ホントに十割?」と聞いてみた。「よく聞かれます。本当に十割です。入り口にある機械の石臼で挽いているんですよ。そばは、まあ中国産のものですけど」と率直に教えてくれた。ついでに「そばは手打ち?」と畳み掛けると、「そばは普通は切るんですけど、うちは特注の押し出し式の機械で作っているんですよ。そこもスゴイところです」。

ボリュームもフツーにある。立ち食いそばの進化がついにここまできたことを村長は思い知らされた。同時に、昔ながらの手打ちそば屋の今後が気にかかった。村長は二極化の中で、むろん手打ち職人のそばを愛するが。


本日の大金言。

バーチャルとリアルの戦い。バーチャルの恐るべき進化のスピードに、リアルの足元がどんどん狭まっている。





                     嵯峨谷10
 
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赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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