「戸隠そばの最高峰」を食べに行く

 「村長はそばがお好きなようですが、信州戸隠そばについて書いたものを見たことがありません。ひょっとして行ったことがないのでしょうか? 戸隠まで行くのは大変ですが、やはり行くべきです。信用度の問題です」

           そばの実 
           戸隠の湧水(「そばの実」で)

蕎麦シンジケートの知人から、今年の春、かようなメールが入った。く、くやじい。思い出すたびにくやじい。コシ周りの環境が整った3日前、村長はついに「そば界の最高峰」の一つと言われる戸隠までポンコツ車を飛ばすことにした。村民2号が腰痛ベルトを持って助手席に陣取っている。「2泊3日信州食べまくりの旅」の幕開け、である。 

長野市内からバードラインを抜け、途中、七曲りと呼ばれる小腸のように曲がりくねった道を上って、約1時間ほど。戸隠神社中社にたどり着く。午前11時前。樹齢800年を超える見事な三本杉に圧倒されるが、観光客の予想外の多さにも圧倒されてしまった。目的の「うずら家」の前には開店したばかりだというのに、恐るべき大行列。「2時間ほど待っていただきます」と店の人。「地元の人は行かないですよ」(土産物店主)という声を聞いて、「うずら家」は諦めることにした。

            うずら家 
            「うずら家」は2時間待ち

中社から奥社へとさらに向かうことにした。その途中でもう一つの名店「そばの実」の看板を見つける。そば好きの間でも有名な店。ここは「待ち時間は20分ほどです」(女性スタッフ)。ここに決めた。戸隠には神社を中心に30軒ほどのそば屋があるが、自家製粉している店は意外と少ないそう。「そばの実」はその一軒で、毎日石臼でその日の分を挽いているという。

           そばの実① 
           もう一つの名店「そばの実」

一階の7人掛けのテーブルに案内される。店自体の歴史は27年ほどだが、大きな老舗料理屋のような雰囲気。「もりそば」がないので、メニューの中から、定番の「ざるそば」(860円)と「そばがき」(1080円)を頼むことにした。村民2号は「ざるそば」のみ。15分ほどで、「ざるそば」がやってきた。海苔がない。村民2号が「あれっ、ざるそばなのに海苔がない」と素っとん狂な声を上げる。「戸隠では昔から海苔がないんです」と女性スタッフ。

           そばの実③ 
           メニューは安くない
           そばの実⑤ 
           戸隠のざるそば
           そばの実⑥ 
           なめんなよ

ボッチ盛りという戸隠独特の盛り方がなされた戸隠そばは、グレーがかった茶色の見事な細切りそばで、挽きくるみの二八そば。ひと口でその美味さがわかった。風味といいのど越しといい、レベルが違った。「美味いわ。私がこれまで食べたそばでは一番美味いかもしれない。値段も高いけど」と村民2号。薬味は本わさび、辛み大根、刻みネギ。ツユは辛めでカツオ節の風味が強い。アラ探しを試みたが、値段以外は見つからない。そば湯の美味さも村長が食べた中でベスト3に入る。

          そばの実⑦ 
          コシ、歯ごたえ、風味文句なし
          そばの実10 
          うむむうむむ

続いてやってきたそばがきも柔らかい餅のような食感で、そばの風味が際立っていた。そばの甘みさえ感じた。こちらのツユはやや甘め。

          そばの実1 
          そばがき登場
          そばの実2 
          柔らかな至福
          そばの実4 
          ツユをかける

「何だか清流に打たれているみたいな気分になってきたわ。そばを食べててピュアな気持ちになるなんて、あまりない体験だわ
村民2号が感心したようにつぶやく。
「水がいいのもあるなあ。そば自体がいいことはもちろんだけど、ここの湧水はひと味違う。戸隠流の忍者や修験者も飲んだ水・・・来てよかったよ」
「村長も食べることばかり考えてないで、ここで二三年修行したら?」
手裏剣がチクリと飛んできた。


本日の大金言。

かつては秘境だった霊山戸隠も観光客が押し寄せる。人気店には行列ができる。それでも戸隠のそばは食べる価値がある。



                      そばの実6 



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赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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