埼玉産?「京都高級料亭」の本モロコ

約 半年前のこと。京都にお住いのグルメ先生から突然、糸電話がかかってきた。
「あーた、知ってた? BS見ててびっくりしたんだけど、京都の高級料亭で使っている本モロコが埼玉の加須で養殖されたものだってこと。鈴木養魚場というところでしたよ。これはエライことですよ。琵琶湖の本モロコがブラックバスとかブルーギルに食われてしまって、どんどん捕れなくなってしまった。それで加須の養魚場からも仕入れるようになったらしい。あーた、いっぺんポンコツ車飛ばして行ってみたらよろしい」

京都の高級料亭がまさか? 調べてみたら、本当だった。本モロコは京都の料亭などでは欠かせない高級食材で、琵琶湖で捕れなくなり、滋賀県が保護に乗り出していることもわかった。だが、苦戦していて、そのため価格もさらに上昇していることもわかった。グルメ先生が東下りした際に、ちょうどいい機会と、ご当人をポンコツ車に乗せて、北川辺にある「鈴木養魚場」へと案内することにした。

           鈴木養魚場① 
        まさか、こんなところに・・・(鈴木養魚場)

利根川と渡良瀬川に囲まれた一帯に「鈴木養魚場」は存在していた。本モロコばかりでなく鮒(ふな)や鯰(なまず)、うなぎなども養殖し、それを場内の一角にある店舗で販売もしていた。店内に入ると、そこは広々とした板場になっていて、白衣の調理人が3人、大きなまな板の上でうなぎをさばいているところだった。白い仕切り暖簾が下がっていて、どこか古い料理屋の板場にいるような錯覚に陥る。

           鈴木養魚場② 
           店内は別世界

目の前の木のショーケースには煮上げられたばかりの「鮒の甘露煮」(1パック1080円)や「もろこ煮(本モロコ)」(同1080円)などが並べられていた。甘い醤油と味りんの匂いが漂っている。こんなところにまさかの世界。

           鈴木養魚場④ 
           そう安くはないが・・・

「では、もろこ煮を1パックください」
グルメ先生が巾着を取り出して買い求める。
「では、私たちは鮒の甘露煮にしましょ」

その夜、日本酒を飲みながら、味見となった。村長は正直なところ、川魚は苦手。だが、特に本モロコは味付けが意外に薄味で、養殖のせいだろう、川魚の臭みがまったくない。言われなければワカサギと間違えてしまいそう。滋味深い、品のいい味わいで、日本酒とぴったり合う。鮒甘露煮の方が味が濃いが、お隣の古河市のベタな甘露煮に比べると、やや薄味で食べやすい。こちらはイワシの甘露煮のよう。砂糖と日本酒と味りんで7~8時間ほど煮込むそう。むろん添加物などはなし。

           鈴木養魚場⑧ 
           京都の料亭にも行く(本モロコのもろこ煮)
           鈴木養魚場⑦ 
           こちらは鮒の甘露煮
           鈴木養魚場 
           京は近いどすえ~
           鈴木養魚場12 
           意外な美味
           鈴木養魚場10 
           日本酒とよく合う

「こんな僻地のウマズイめんくい村で琵琶湖の珍味を味わえるとは、お釈迦さまでもご存じあるめえ」
「行ったことないけど、京都の高級料亭で食べてる気分だわ」
「舞妓はんがいないのが残念。芸妓さんや~い」
三者三様の思いが夜遅くまで交差したのだった。

本日の大金言。

食材のネットワークは想像以上に進んでいる。スーパーに並ぶ食材だけ見ていると、気が付かないこともある。意外な高級食材本モロコはその一端でもある。



                     鈴木養魚場13 







 
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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