衝撃の「ロースソースかつ丼」

年に一度、 ある出版社の編集者からの案内で、直木賞作家・早乙女貢さんの墓参に行く。早乙女さんは無宗教だったが、様々な経由があって、今は近藤勇も眠る会津若松市・天寧寺に碑が作られ、遺骨も納められている。村長はエンターテインメント新聞社時代に約10年間担当した縁だが、6年前にバタバタと亡くなられた。「ボクは最低でも100歳まで生きるよ」と豪語して快活に笑っていたあのお姿が忘れられない。毎年この時期は「会津祭り」と重なる。祭りの最大のクライマックス、「会津藩公行列」に西郷頼母役で馬に乗るのが恒例だった。その姿をもう見ることはできない。

その会津若松で昼食を取った。会津はソースかつ丼の店が多く、長野駒ヶ根、群馬桐生、福井とともに「ソースかつ丼の四大メッカ」として知られている。村長はこれまでかなり多くの店でソースかつ丼を賞味したが、その大きさで他を圧倒している「白孔雀」と「むらい」は入ったことがない。デカければいいというものではない。とはいうものの、村長はふとした気まぐれで、ソースかつ丼好きの間でも最近評価が高い「むらい」の暖簾をくぐることにした。

          むらい① 
    超特大ソースかつ丼の店(会津若松市「むらい」)

神明通りからポンコツ車を飛ばして10分ほど、門田町に「食事処 むらい」の看板が見えた。一軒家。人気店なので、正午前だというのにすでに駐車場はいっぱいだった。店内は意外に広く、テーブル席と座敷に別れていて、ふと見ると、驚くべき光景が繰り広げられていた。3センチは優にあるかという厚さのとんかつがドンブリからはみ出ている。いや、はみ出ているというよりも、やぐらのように積み重なっていた。とても食いきれないのだろう、小皿が用意され、そこに何切れかが移動されている。村長はオーバーではなく息を飲んだ。

          むらい② 
          メニューは安くない

村長は「ソースかつ丼」の中から、一番人気だというその噂の「ロースかつ丼」(みそ汁・漬け物付き1400円)を頼むことにした。村民2号はあまりの大きさに方針転換、「海老・ひれかつ丼」(同1300円)を頼んだ。15分ほどで「海老ひれかつ丼」が登場、そこからさらに5分ほど遅れて、お盆に乗った「ロースかつ丼」がやってきた。あまりに肉が厚いので揚げるのに低温で17~8分はかかるという。うむむ。

          むらい③ 
          海老・ひれかつ丼
          むらい2 
          ロースかつ丼!

特製ソースだれをくぐってきた、目の前のとんかつは確かに驚くべき厚さ。揚げ立てのいい匂いをジュウジュウ放っている。コロモが薄いために肉の厚さがさらに強調されている。それが丸太のように積み重なっていた! 数えてみたら、合計7切れ。下が見えない。このままでは到底食べれないので3切れほど小皿に移して、ようやく全体像が見えてきた。

           むらい⑥ 
           何じゃこれは?
           むらい⑦ 
           言葉がない
           むらい⑨ 
           3切れを小皿に移す
           むらい12 
           一切れで充分?

キャベツが敷かれ、その下の会津産コシヒカリがつやつやと控えていた。とんかつに比べてご飯の量は少なめ。まずはとんかつをガブリ。意外に柔らかい。圧倒的な肉の存在感。脂身も少ない。だが、肉自体の旨味と肉汁感は期待したほどは感じられない。特製ソースはやや甘めで、薄いコロモはからっとしていて好感。ラードではなくサラダ油で揚げている。キャベツは新鮮。極上の旨さではないが、まずまずの旨さ。

だが、4切れを踏破したものの、全部はとても食べきれない。3切れを持ち帰り用のパック(別料金10円)に入れて、ホテルに持ち帰ることにした。
「私の方が勝ちね。エビフライもひれかつも旨かったわ。話題性より中身よ。村長は無理しすぎ。そのうちバタッと行くわよ。1400円というのも高い。後でその3切れ、私にもちょうだい。夕食にして夕食代を節約しなきゃ」
「・・・・・・」

           むらい15 
           3切れはお持ち帰り

本日の大金言。

デカいことはいいことだ、という時代があった。その後スモール・イズ・ビューティフルになり、さらに「中庸の精神」が説かれたりもした。デカさも再利用する知恵が試されている。



                      むらい14 


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赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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