奈良・浅草「柿の葉寿司の夜」

 三軒茶屋博士ご夫妻の京都別邸で賞味した「柿の葉寿司」について書こうと思う。上七軒のおでん屋で少々ぜい沢な夕飯をごちそうになってしまった村長は、誘われるままにグルメ先生と一緒に、近くにある京都別邸へと酔い覚ましのお茶を飲みに上がった。泡の立つお茶・・・。

「グルメ先生から頂いた柿の葉寿司を開けましょう」
三軒茶屋博士がそういって、包みを解き、「柿の葉ずし」を取り出した。それが奈良・吉野町に本店を構える平宗の「柿の葉寿し」(鯖3個、鮭3個入り 875円)だった。きれいな柿の葉に包まった柿の葉寿司が現れた途端、村長の心が少しざわめいた。
           柿の葉寿司① 
           平宗の「柿の葉寿し」

以前、このブログでもご紹介したが、東京・上野駅構内にある「ザ・ガーデン」で弁当人気ナンバーワンという別会社の「柿の葉寿司」を食べたことがある。食べた後にその話をグルメ先生にしたら、「あそこの柿の葉寿司は添加物が入っているし、本物じゃない」と一刀両断されたことがある。そのグルメ先生おすすめの柿の葉寿司が目の前にある。

(株)平宗は(株)柿の葉ずしと先日合併したばかりだが、「平宗」の屋号はそのまま残している。創業が文久元年(1861年)の老舗で、本店以外にも奈良市内に直営店がある。どんなものか調べてみたが、昔ながらの木桶で作る製法にこだわり、ナレ(乳酸発酵したもの)と糀(こうじ)に魚を漬ける。それによって魚の鮮度と旨味をさらに引き出す。添加物は使用していないようだが、調味料だけは使用しているようだ。これは楽しみ。ひっひっひ。ありゃ?
           柿の葉寿司② 
           見事な柿の葉

まずは鯖(さば)をいただく。醤油は付けない。ネタの大きさは上野駅の柿の葉寿司よりも大きい。確かに本物感。口に入れた途端、鯖の甘みと旨みが広がる。感心したのは酢飯で、一粒一粒がやや固めながら、全体がふわりとしている。空気がいいクッションになって緩やかに詰まっているという印象。上野で食べたものよりも座布団二枚ほど美味。
           柿の葉寿司⑥ 
           鯖でおます
           柿の葉寿司⑤ 
           テカりと旨味

次に鮭(さけ)。キングサーモンのような脂の乗りで、ナレと糀によって、その過剰がじっくりと抑えられ、その寝かされた新鮮な旨味が口中で開花するよう。酢飯の旨さがそれを下から支える。うむむ、うむむ。グルメ先生が満足そうにうなづいている。白旗どす。 
           柿の葉寿司④ 
           鮭どすえ
           舟和あんこ玉② 
           ま、ひと口

柿の葉寿司は奈良、和歌山を中心に石川にもある郷土食だが、柿の葉には殺菌効果もあるそう。そんな話をしていると、若々しい三軒茶屋博士夫人が浅草「舟和」の芋ようかんとあんこ玉を見事な大皿に出してくれた。京都で奈良の柿の葉寿司と浅草甘味のまさかの出会い。テーブルの上の三都物語・・・。ミシンと蝙蝠傘はないか。村長は馬鹿面のまま京都の思わぬ夜をしばしの間堪能したのだった。
           舟和あんこ玉① 
         舟和の芋ようかんとあんこ玉

本日の大金言。

寿司のルーツはなれずしで、古来から保存の効く食糧として、近江地方を中心に発達したようだ。琵琶湖周辺には今でもなれずしを食べさせてくれる店がある。柿の葉寿司はその流れを汲むものなのだろうか。



                        柿の葉寿司⑦ 





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赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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