目からウロコ、中津川の栗きんとん

 信州・小布施の栗きんとんの美味さは格別だが、今回取り上げるのは岐阜・中津川の栗きんとん。知人から「これ、美味いよ」と言われてポンと手渡されたのは、「満天星(どうだん)一休」の栗きんとんの詰め合わせ(6個入り1650円)だった。きれいな包装紙を解いて、箱を開けると、3種類の和菓子が詰まっていた。1個1個和紙で丁寧に包まれていた。

「わあきれい。でも包装代がもったいない」と村民2号。
                  一休②  
        栗きんとん箱詰め(中津川「満天星一休」)
           一休③ 
           3種類の美味・・・

さほど期待せずに一番シンプルそうな「栗きんとん」(1個220円、期間限定品)の包みを解くと、茶巾絞りの栗きんとんが現れた。小布施の栗きんとんやおせち料理の栗きんとんのイメージとは違っていた。まるで栗そのままを裏ごししたようなホッコり感。その自然で素朴な容姿に軽く驚いた。これが栗きんとん? 
           一休① 
           栗きんとん、現る
           一休③ 
           意外なお姿と味わい

賞味すると、ややパサパサした食感で、普通の栗きんとんのような砂糖で煮込んだねっとり感はまるでない。栗のいい風味がストレートに口中に広がった。その感覚は悪くない。
 
不思議に思って原材料名を見ると、栗と砂糖とトレハロースだけ。砂糖が入っていることがわからないほど、栗の自然な甘みが前面に出た上生菓子だった。栗は宮崎産のようだ。栗を蒸してから2つに割り、砂糖を少し加えて炊き、さらに裏ごししたものだった。調べてみると、中津川は小布施に負けないくらいの歴史を持つ栗の町で、市内には30軒くらいの栗菓子屋があることがわかった。秋深し知らぬは村長ばかりなり。

続いて、「杣の木漏日(そまのこもれび)」(1個325円、期間限定品)の包みを解いた。見事な干し柿・市田柿が現れた。2つに割ると、中には栗きんとんがぎっしりと詰まっていた。手の込んだ上生菓子。食べると市田柿そのままで、そこに栗きんとんの味わいがかぶさってくる。美味いには美味いが、思ったほど1+1が3になっていないのではと思った。

「干し柿が強すぎて、栗きんとんの良さが消されているわね」と村民2号。
           一休⑤ 
           ただの市田柿ではない
           一休⑧ 
           栗きんとんがぎっしり

最後の「森の水鏡」(1個200円)は栗きんとんをくず餅で包んだもの。村長はこれが一番気に入った。本くずを使ったもっちりした半透明の餅が栗きんとんの素朴な旨味を引き立てている。下に敷かれた栗の葉の香りがさり気なく漂っている。いただき物とはいえ、村長にとっては思わぬ発見。
           一休10 
           くず餅との相性
            一休11 
           むむむ
           一休12 
           ま、ひと口

「くず餅のいぶし銀が効いている。自分をわきまえているのがいいわね。まるで私と村長の関係だわ」
「どっちが栗きんとん?」
「言わぬが花よ」
「・・・・・・?」


本日の大金言。

常識は常識に非ず? 自分の中の常識と世間の常識の落差。かつて「日本の常識は世界の非常識」と放言した文化人もいた。その逆もある。常識は非常識でもある。



                         一休13 

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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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