最高峰?思い出の「春木屋」に行く

 久しぶりに中央線沿線の友人たちとの「芋煮会」に参加。秋川渓谷の紅葉を楽しみながら、真っ昼間から「多摩自慢純米酒」を飲み飲み、バーベキューを堪能した。拝島駅近くの「庄屋」で反省会(二次会)を行い、帰る頃には、すっかり日が落ちていた。

途中でふと、荻窪の「春木屋」に立ち寄りたくなった。伝説の春木屋! 村長にとっては思い入れの強い中華そば屋で、三鷹に住んでいた時代には行列を覚悟でよく通った。「丸福」や「丸信」よりも「春木屋」。村長の中ではこれまで食べた中でナンバーワンのラーメンだと思う。
           秋川渓谷② 
           紅葉の秋川渓谷

午後6時半。荻窪駅で降り、北口に出て、青梅街道沿いへ。およそ8年ぶりの春木屋。行列はなかった。だが、店内に入ると、12席ほどのL字のカウンター席はほぼ満員で、奥のテーブル席も埋まっていた。白衣のスタッフが2人、一人が目の前にドンブリを並べて、大鍋から見事な手つきで平ザルを操り、ゆで上がったラーメンを切っていた。もうもうたる湯煙り。これだ、これだ。春木屋の中華そば!
           春木屋① 
           懐かしの春木屋!
           春木屋③ 
           高いか、そうでないか
           春木屋12 
           これこれ、この雰囲気!

村長はカウンターに座って、定番の「中華そば」(800円)を頼んだ。相変わらず安くはない。12~3分ほどの待ち時間で、いい匂いとともに春木屋の中華そばが目の前に置かれた。ドンブリも同じ。見た目もほとんど変わらない。チャーシューが変わっていた。薄く大きくなっていた。煮干しの風味の強い濃いめの醤油スープ。透明な脂がキラキラと浮いている。その下の太い見事な縮れ麺・・・。
           春木屋④ 
           最高峰の中華そば

まずはスープをひと口。煮干しの出汁がフワッと来る。深くまろやかな旨み。昔と同じだ・・・と思った瞬間、いやいやちょっと違うぞ、という思いがかすかに舌に残った。脂が多くなったのではないか? タマネギの余韻とともにラードのような甘みが口中に残る。9割は昔のままだが、残りの1割が変化した感じ。
           春木屋⑥ 
           煮干しの醤油スープ

自家製の太縮れ麺は灰色がかった黄色で、昔とそう変わらない。この麺の美味さは他に比べようがない。ゴワッとした、素朴な食感。かん水を見事に効かせた縮れ麺・・・それにスープがよく絡む。チャーシューの薄さに不満が残るが、箸がどんどん進み、あっという間にスープまできれいに飲み干してしまった。ボリュームは相変わらず少なめ。大盛りにすると1000円だが、ここは大盛りにした方がいいかもしれない。

           春木屋⑦ 
           たまらない瞬間
           春木屋10 
           麺の凄味
           春木屋⑧ 
           チャーシューの変化
           春木屋⑨ 
           シナチクの絶妙

酔い覚ましの懐かしい味わいに浸っていると、スープの余韻がいつまでも消えない。かすかに化学調味料のような匂いも残る。腹八分の満足感。村長が変わってしまったのか、美味いには美味いが、昔のあの感動がない。記憶の中でさん然と輝いていた中華そばが少し後退した。コスパを超えるあの感動はどこへ行った? 店の雰囲気もスタッフの鮮やかな手つきも変わらないのに、全体の味わいがどこか微妙に時代に合わせ過ぎているような感覚・・・。外に出ると、寒風にぶるぶるっと来た。


本日の大金言。

舌の記憶も変わるのかもしれない。ラーメンのレベルが昔よりどんどん上がっているのかもしれない。彼は昔の彼ならず・・・たかがラーメン、されどラーメン。


                     春木屋11 


 
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家長のしきたり

村町がまだ“エンターテインメント”の頃、お世話になったフリーのinaです。今夏、現担当の“食道”氏からウマズイ村の噂を聞きつけ、サルのような仕事に倦んだ折、覗き見しております。お元気かつ健啖そうで何よりです。さて、はるきやさんは学生時から小生と35の地元なので3、4年おきに思い出したようにすすりに行きます。確かに旨いのですが、行く度に「ラーメンとしては高すぎる」と後悔するのが常です。かちょうをおろそかにしないのも昭和から受け継ぐ伝統で、その味は昔からほとんど変わっていないはず。村長のご指摘通り、他のレベルが上がったのだと思います。本当に美味くて安い(真っ当な値段の)ラーメンを求めるなら、やっぱ田舎や地方都市ですね。
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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