「アベノミックスケーキ」より鴻巣宿の串だんご

ポンコツ車で 遠来の友人を埼玉・鴻巣の免許センターに送り届けた後、鴻巣市内をブラ歩きした。鴻巣宿は江戸時代、中山道六十九次の七番目として栄えた宿場町。徳川家康が鷹狩りをした場所でもある。古い街なのでいい和菓子屋も多い。

鴻巣駅近くの御成町レンガ通りに入って、何気なく歩いていると、そこだけセピア色の和菓子屋が目に飛び込んだ。さびれた佇まい。ひょっとして店を辞めてしまったのではないか? そんな思いが一瞬よぎった。だが、よく見ると、暖簾が半分だけ下がっていて、下の木枠のガラスケースには串だんごやかのこなど数種類が控えめに盛られていた。米印の伊勢屋だった。むむむ。
           伊勢屋① 
           開いてる?(鴻巣市御成町レンガ通り)
           伊勢屋 
           少量手づくり

「串だんご」はみたらしとこしあん。1本70円という安さ。これが実に美味そうだった。さらに「かのこ」(100円)は、珍しい金時豆の鹿の子で、普通のものよりもひと回りほど大きい。村長のよれよれのハートが早鐘になった。さらに、「あんドーナツ」(90円)の姿も。これは飛び込むっきゃない。
           伊勢屋12 
           まさかの発見?

中に入ると、テーブルが5つほどあり、そこで食べようと思った。だが、小ざっぱりとした女将が出てきて、「すいません。店の中は人手不足でもうやっていないんです。今はお持ち帰りだけなんです」と言うではないか。聞くと、昭和初期からこの場所で生菓子屋を営み、夏にはかき氷も出していたそう。今も少量だが、「毎日、あんこからすべて手作業で作り続けています」とか。

突如、アベノミックスケ-キのインチキに怒りがわいた。大企業より、こういう店やおまへんか。議員報酬の削減にも頬かむりとは魂胆が透けて見えやしまへんか。「あのう、庶民をナメテいやしませんか?」。自動翻訳機。「すいません、ナメテました。材料に表示外の添加物を入れ過ぎてます。だって、皆さんもナメラれたがってたじゃありませんか?」。ラジオ体操2回後、藤沢周平を読む。

仕方なく、「串だんご(こしあん)」を2本、「かのこ」を2個、それに「あんドーナツ」を1個買い求めた。締めて430円のプチ贅沢。消費税も取らない。ウマズイめんくい村に持ち帰って、賞味することにした。
           伊勢屋⑥ 
           正座していただく

まずはこしあんの串だんご。見ただけで見事なこしあんであることがわかる。70円とは思えないほどたっぷりと乗ったこしあんは、さらさらとした食感で、ピュアで控えめの甘さ。これがとてもいい。餅は米粉の餅で4個、ほどよい柔らかさ。村長はもち米の方が好きだが、これはこれで悪くはない。村民2号は「これが一番好き」
           伊勢屋9 
           職人がいる
           伊勢屋10 
           横から失礼
           伊勢屋8 
           食べてから飛べ

続いて、かのこ。金時豆は風味が強く、かなり甘い。中のこしあんとの相性はこしあんが控えめな分、金時豆の存在感が前面に押し出ている。金時豆好きの人にはいいが、村長は小豆派なので、これは思ったほどの感動はない。
           伊勢屋2  
           かのこでおます

最後のあんドーナツが秀逸だった。大きさは小ぶりだが、揚げパンの部分がサクッとした歯ごたえで、口に入れた途端、卵と小麦の風味が立ってきた。たっぷりとまぶされた白砂糖と中のこしあんの相性がとてもいい。三位一体のあんドーナツ・・・。
           伊勢屋4 
           うむむうむむ
           伊勢屋7 
           食感と風味

これは発見、かもしれないぞ。意外な場所で、串だんごとあんドーナツの発見・・・メディアで大量販売のアベノミックスケーキなど目ではない。村長はうれしくなって、これがある限り、日本はまだ捨てたもんじゃないぞ、とつぶやくのだった。


本日の大金言。

テレビの前から辺境の街中へ。その片隅から考える。それからテレビを見る。虚と実が少し違って見えてくる。


                伊勢屋11 


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食べたくはない

お久しぶりです!デコイチから聞いて除いてみました。昔と変わらないマジシャンぶりで、うれしい限りです。串団子は見るからにうまそうで、よくもまあこのような誰も知らない店を見つけてきましたね。アベノミックスケーキは私も食べたくはありません。たまに覗かせていただきます。
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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