こんなのアリか「真っ黒い大福」の味

 本日は「真っ黒い大福」をご紹介しよう。多分かようなものは日本でここだけしかない。
初め見たとき、あまりのお姿に驚いた。見事に真っ黒なのである。スイーツ好きの友人からのおすそ分けだった。埼玉・大宮の老舗和菓子屋のもの。埼玉なので「隣のトトロ」の「まっくろくろすけ」を連想したが、そうではなかった。大宮に鉄道記念館が出来た2007年に、その老舗和菓子屋が作って売り出したもの。その名も「大宮ぽっぽ」(1個160円)

江戸表の帰り、大宮西口で途中下車して、その老舗和菓子屋「小川屋」を探す。創業が1903年(明治36年)で、その当時から作っている「田舎饅頭」が目玉の店。「御菓子司 小川屋」はすぐにわかった。大栄橋通りに「田舎饅頭」の幟(のぼり)がひるがえっていた。
           小川屋 
           大宮の意外
           小川屋3  
           ぽっぽ屋と真っ黒大福

4代目の主人が気さくな方で、「せっかく鉄道博物館が出来たので、記念に作ったんですよ。メディアにも取り上げられて、テレビも来ました」と愉快そうに話す。それを二つと、「田舎饅頭」(1個100円)、それに「栗蒸し羊羹」(1個180円)を買い、ウマズイめんくい村に手土産にした。田舎饅頭と栗蒸し羊羹は残りわずかだった。
           小川屋② 
           三役そろい踏み

真っ黒い大福「大宮ぽっぽ」はパケージに入っていて、それを取ると、漆黒の大福が現れた。小ぶり。まん中で切ってみると、中のあんまで真っ黒。かじると、プニュプニュした感触で、フツーの大福を期待している人には少々ガッカリものかもしれない。北海道産小豆から作ったこしあんに黒胡麻が練り込まれていて、口中に香ばしい胡麻の香りが広がる。甘さはほどよい。
          小川屋4  
          こんなの、ありィ?
          小川屋⑤ 
          皮もあんも真っ黒!

餅はわらび粉で、そこに竹炭を加えているんですよ。ここまで真っ黒にするにはかなり試行錯誤しました」(4代目主人)。話しのネタやお土産には面白いかもしれない。

思わぬ拾い物はむしろ「田舎饅頭」と「栗蒸し羊羹」だった。どちらもすべて手作りで、無添加。特に「田舎饅頭」は創業当時からの作り方を守っているそう。111年変わらぬ味ということになる。指型にへこんだ皮は茹でまんじゅうのようにもっちりしていて、食感がいい。中のつぶしあんは小豆の風味が立ってくる。控えめな甘さで、素朴で上品な美味。
          小川屋⑥ 
          明治の田舎饅頭
          小川屋⑧ 
          意外な美味

「上州の茹でまんじゅうより洗練されてるわねえ」
上州生まれの村民2号は、黒い大福よりこちらの方が気に入ったようだ。

「栗蒸し羊羹」は蜜煮した大栗がきれいな味わいで、蒸し羊羹も上質。ほどよい甘さで、口中で溶けていく感覚と大栗の自然な風味が余韻としてしばらく残る。この店の和菓子職人の腕がいいことを示していると思う。
          小川屋10 
          上質な栗蒸し羊羹
          小川屋13 
          がぶっと行け

伝統と和菓子離れのはざまで揺れる和菓子屋さん。その可能性の一つがこの店にあるかもしれない。天国の高倉健さんに、この「ぽっぽ」の大福を届けたらどういう顔をするだろう?そんなおバカな空想が頭の中を駆け巡るのだった。

本日の大金言。

伝統を守りながら、新しさに挑戦する。往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし。この特別な言葉を噛みしめる。





                        小川屋14 

 
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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